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東方嘘付録

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第一部
  宴会4〜自己紹介〜

壊れた

幻想郷屈指の実力をもつ八雲紫と博麗の巫女、博麗霊夢の結界がいともたやすく2人の従者によって壊された
全力の戦闘に向けた結界ではないにしろ
それでも力を振るい形成した結界が壊れた

しかし驚く事はなかった

見ただけでわかるその実力
震え上がってしまうその殺気

その二つを合わせ持つ従者ならたやすい事ではないのだろう

宴会に参加していた妖怪と人間がすぐさま自分の武器に手を添えた

先手を取られるのはまずい
あの子供とは別に従者の実力はもうわかるのだ

強者が先手を譲るのは相手が格下の場合のみ
今回の場合はそれはまったく関係ない
不意打ちで殺す
暗殺する

そこまで卑怯な手を使って倒さなくてはならない実力の持ち主なのだ

しかし武器に手を添えた実力者たちのその行動は子供主人の行動で意味をなくした



「どうもみなさん初めまして!嘘吐一家の大将で主人の嘘吐本音と言います。ではご覧ください。自己紹介を兼ねた短芸を!ショートコント【自己紹介】」

なにをしだすと言うのか
結界を無理やり破壊した挙句
その殺気に当てられながらもこの子供主人は芸をしだしたのだ

見るしかなかった
見る以外選択肢はなかったのだ



「いやー幻想郷と言う土地もわるくないなぁ!」

「ご主人様…幻想郷に住まれたいのですか?」

「私も住みたい住みたい!家族だからね!私とさっちゃんと!ご主人は!」

「そうだね家族だね。僕たちは嘘吐一家という家族だ!でもおかしいな?誰だ父親で誰が母親なのだろう?」

「そうですねご主人様。この場合、ご主人様が父親になるのかと」

「そうだよ!そうだよ!私が母親!ご主人が父親で、さっちゃんもかっこいいから父親!」

「おいおいいきなり父親2人っておまえそれ二股なんじゃないのか?」

「そうですね。不義理ですねその関係。私が男役というのはもう置いとくとしても私が母親、ご主人様が父親で、紋は子供でしょうここは」

「いやいやまって!私二股じゃないよ?一筋な母親だよ?ご主人とさっちゃんを愛しているのよ!」

「それまったく一筋じゃねぇからな」

「まってくださいご主人様。この場合一筋になるのかと思われます」

「そうだよご主人!一筋だよ」

「どこがだよ!僕と朔弥を愛しているの時点で一筋ではないだろう!」

「僭越ながら申し上げます。この場合、筋は一つしかないかと」

「下ネタじゃねぇかよ!馬鹿野郎おまえたち馬鹿野郎!」


「「「どうもありがとうございました」」」


 
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