ドリトル先生北海道に行く
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第七幕その十一
「それが印象的だね」
「メロンは暑い場所で作るものだね」
「そう思っていたからね」
王子はです。
「それがまさかね」
「品種改良もしてなんだ」
「そのうえでだね」
「寒い北海道でもメロンを作るようになったんだ」
「しかもそのメロンが美味しい」
「かなりね」
「そのことに驚いたよ」
本当にと言う王子でした。
「北海道って夏でもこんなに涼しいのにね」
「メロンは出来る」
「そしてかなり美味しい」
「世の中って凄いね」
王子はしみじみとした口調になっています。
そしてです、先生にこう言いました。
「じゃあ晩はね」
「そのメロンをだね」
「食べようよ」
「勿論だよ」
そのつもりだと答える先生でした、そして。
そのお話の後です、牧場のことを思い出して言いました。
「いい生きもの達だったね」
「牛や山羊達がだね」
「牧場にいた」
「うん、皆いい感じだったね」
牧場にいた家畜達がとです、先生は言うのでした。
「毛並みも体格もね」
「そういえばそうだね」
「牛さん達もね」
「元気そうだったよね」
「よく食べていて」
「いいミルクが出る筈だよ」
しみじみとして言う先生でした。
「栄養がよくて身体も動かせてるからね」
「それでなんだね」
「皆ああして元気なんだね」
「そしていいミルクが出る」
「そうなんだね」
「そうだよ、牛も他の生きものもね」
彼等というのです。
「健康そのものでよかったよ、特にね」
「特に?」
「特にっていうと」
「ホルスタイン君達がいい感じだったね」
牛さん達がというのです。
「彼等が」
「あの牛さん達がなんだ」
「よかったんだ」
「そう思ったよ」
こうも言ったのでした、そして。
ふとです、こんなことも言った先生でした。
「北海道は牧業にも向いているんだね」
「牛さん達を買うにも」
「そちらにもなんだね」
「だから皆あれだけ健康なんだよ」
牛さん達も他の生きもの達もというのです。
「そうだったんだよ」
「北海道のこの気候がなんだ」
「牧業にいいんだ」
「向いてるのね」
「向いてるね」
先生は頷いて言いました。
「そちらにもね」
「ジャガイモやトウモロコシ、メロンもよくて」
「そして漁業も盛んで」
「食べものには本当になんだね」
「困らないんだね」
「そうだね、北海道を舞台にした農業高校の漫画があって」
先生は日本に来てから漫画を読むことも多くなりました、日本語の勉強にもなるし日本の現代の文化を学べる貴重な本だとも考えています。
「とても面白いけれど」
「そうした漫画もあるんだ」
「農業高校が舞台なのね」
「しかもそれはこの北海道の高校なんだ」
「そうなんだね」
「その漫画はね」
先生はさらに言います。
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