黄金バット 第九話 黒い男の影達
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第三章
「超能力で、です」
「衝撃波や雷を出してな」
「ヘリも攻撃出来ます」
「一人でもそうなのにな」
「七人です」
だからというのです。
「ヘリを出しても」
「機関銃で下からまとめて撃っても」
「倒せる相手じゃないです」
一人でも、と言う神谷さんでした。
「とても」
「そうか」
「このままですと」
「十二時になればな」
「爆発します」
セットされた爆弾達がです。
「あいつは言ったことは絶対にしますから」
「もう皆避難させてあるからな」
「犠牲者は出ないですね」
「幸いな、しかしな」
「爆発は防がないと」
「駄目だ」
テロを許すな、そういうことです。
「だからあいつを倒したいが」
「それじゃあ」
「十二時までにだ」
そのタイムリミットまでにです。
「奴を倒そう」
「そうしましょう」
絶対にと返した神谷さんでしたが。
それでもです、ヘリと機関銃を持って自衛隊の人達が来てもでした。
何も出来ませんでした、そして。
時間だけが過ぎていくかと思われました、しかし。
突如としてです、銀座の時計台の上からです、あの笑い声が聞こえてきました。
「ハハハハハハハハハハハハハハハハ!」
「あの笑い声は!」
「見ろ!」
皆一斉に時計台の方に注目するとです、その上に。
黄金バットがいました、マントをたなびかせ両手を腰の横に置いて立っています。
その黄金バットを見てです、皆喝采をあげました。
「黄金バットが来たぞ!」
「来てくれたぞ!」
「黄金バット頑張れ!」
「皆を助けてくれ!」
黄金バットは応えません、ですが。
彼もまた空を舞いです、そのうえでメンインブラック達に向かうのでした。
その彼を見てです、神谷さんは警部に言いました。
「きっとです」
「黄金バットがだな」
「奴等を倒してくれます」
メンインブラック、今は七人いる彼等をというのです。
「必ず」
「そうだな、黄金バットならな」
「普通の人間は魔人には敵いにくいですが」
「黄金バットならな」
「出来ます」
普通の人よりもというのです。
「ですから」
「ここはだな」
「黄金バットに期待しましょう」
「そしてその期待はだな」
「黄金バットは人を裏切ることはありません」
決してというのです。
「ですから」
「そうだな、ではな」
「まずは見守りましょう」
黄金バットと七人のメンインブラックの戦いをというのです。
「そうしましょう」
「わかった、ではな」
警部は神谷さんの言葉に頷きました、そして。
警官達にです、今は待機を命じました。武器を構えさせたまま。
黄金バットはメンインブラック達の前に来ました、両者は夜の空の中に漂いつつ対峙しています。
七人のメンインブラック達はそれぞれです、黄金バットに言いました。
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