デート・ア・セブン~七つの大罪と美徳~
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狐珀アマルティア
悲しき現実・付けられた名
前書き
やぁハロハロ皆さま~。ちょっと遅れたかな?この程度ならいいでしょ?・・・最近どうしたら見てくれる回数が分かるか知りたい事の葉です・・・
相変わらずタイトルを名づけるセンスが無いようで・・・ダサッ!と思っても許して下さいね~
ではでは第一章「狐珀アマルティア」、第二話「悲しき現実・付けられた名」ご覧下さい
「俺のもんを奪うんじゃねぇぇぇぇぇぇぇ!!」
叫びにも思える怒号が顎が外れんばかりに開いた口からスピーカーのように十香の耳にキーンと耳鳴りを発生させる。
と、同時に、その場からまるで瞬間移動のように残像を残し、狐珀が消えた。否、一瞬にして移動したのだ。上空、丁度ASTもいる高度であろう上空に、巨大な羽を大きく羽ばたかせて上空に浮遊している狐珀がいた。
一瞬驚きに目を見開いていた隊員が、隊長であろう女の射撃命令と共に白い煙の軌跡を描きミサイルを発射し、空を切り弾丸が発射される。四方八方から襲ってくるその弾丸、それを待ち受けているのか、狐珀はほんの少しも動かなかった。
仕留めた!
ASTの誰もが、一人も例外無く、そう直感した。それもそうだ、狐珀に全段命中、一発も外れる事無く、ミサイルの爆風から逃れる姿も見せず、その場に浮遊していた狐珀に、見事に命中したのだ。
地上にいた十香は、全く状況が分からなかった・・・しかし、一つ分かっていることがあった。
狐珀は死んでいない
そう直感した。ASTと真逆であり、どちらかが正解すればどちらかが外れる。
そして、ミサイルによる大きな煙が薄れて行く頃、初めて精霊を仕留めた歓喜に皆が勝利の余韻に浸っていた。そんな時、うっすらと、おぞましいシルエットが映った。細長く、少し反った体の肩甲骨辺りから生えている人間程もあるんじゃないかという位大きな鳥のような羽、それとは別に細く長いなにかが爆風により強くはためき、真っ赤な眼光が見えた。
抱き合っていたASTの隊員達はその姿に、絶望した。
ぞくっと、身震いがした。
背筋が凍り、口から心臓が飛び出そうだった。
まるで金縛りでも起こったかのようにそこから目線を反らすことが出来ない。
白黒させた目に先程までの歓喜は消え去った。
しかし、その中たった一人だけ、銃を人影に発砲した隊員がいた。肩をくすぐる程度の銀色の髪を軽く揺らせ、通常の狐珀にも似た人形のような顔は一切変わらず、軽くひねるだけでも折れそうな華奢な腕で、マシンガンを乱射し始める。
「・・・」
その人影は避けることがなかった。
そして、弾丸が煙に穴を開けると同時に、そこから煙が広がるように消えてゆく。
漆黒の巨大な羽を小さく羽ばたかせ、マフラーには2発の弾丸が当たったのであろう、2つの弾丸程の穴が開いている。そしてなによりも、その殺意に満ち満ちた血塗られた瞳が発砲した少女へと向けられる。
彼女の身体もようやくその殺意に気づく。持っていた銃を手放しそうになる。
「お前か・・・」
短い声が、無音となった住宅街に響く。
全員の恐怖の嵩が倍増した。
体が恐怖の海に呑み込まれる。
全身が震える。
自然と心拍数は上がり、ASTに入ったことを後悔した。
目の前から狐珀が残像を残して消える。
まるで殺人鬼のいる難攻不落な迷路を歩いているような恐怖に陥った。
「・・・」
先程までの怒号を発するような雰囲気は何処へやら、冷酷であり、怒りを、殺意を凝縮したような瞳を維持した状態で発砲した隊員の目の前まで一瞬にして移動する。
そんな至近距離ではマシンガンを発砲することは出来ず、剣を抜くことも不可能な程の至近距離、成す術を無くしていた。それは、周りに居た隊員も同様、出来ることが無かった。精霊を発砲した筈が、流れ弾で同じ隊員に被弾するかもしれない。
「お前・・・死にたいか?」
ふと、その言葉が、隊員の耳に入り、脳内を飛び回る。
「・・・」
「精霊と対話・・・したくないか・・・じゃぁいい・・・強欲怪物」
血塗られた眼を見開くと同時に、再び悪魔の名をポツリとその口から漏れる。
それと同時に、真後ろに狐珀の怒りで巨大化したのであろうその漆黒の羽が今までの2倍はゆうに超える程の大きさに変わり、周囲へ鴉のような羽根をまき散らす。その巨大な羽は一つ一つがナイフのように鋭くなり、目の前の隊員に向かう
ようやく、目の前の隊員が恐怖に気づき、身震いし始めた。
その真逆に回りにいた隊員達はようやく冷静を取り戻し、皆一斉に剣を取り出し、スラスターの出力を最大限にし、まるでロケットが飛ぶ時のように高速で空を切り、急接近する
「・・・守れ」
命令にも聞こえるその声と共に、先程数秒構えた羽は大きさこそ変わらないものの、その鋭さが消え、大きく外へ振ると、その反動で内側へと突風を吹かし、内側へと大きく振る
怯まず隊員全員が剣を上に振りあげると、動かないと確信し、力をこの一発に集中させ、賭けにも思える振りあがった剣は空を切る音と共に、彼の羽へと振り下ろされる。
しかし――――――
!?
――――皆、目を見開いた。
当たったと確信した直後、そこだけがごっそりと消えているのだ。
なんの比喩でも無く、そのまんま、触れた部分だけが消えている。跡形も残さず、壊れたのではない。消えたのだ。
「邪魔を・・・・・・するなぁぁぁぁぁぁぁ!」
唖然と、形を大きく変更された剣を見ていると、内部から、大きな叫び声が聞こえると同時に、漆黒の羽は攻撃に耐えかねたのか、一度ぎゅっと内側に動き、その反動で大きく羽を外側へ動かす。
すると隊員は竜巻に生身で向かったかのように、軽く100m以上は吹っ飛んで行った
「ボクに・・・触れないでよ・・・」
何故か、その直後、狐珀は顔を手で多い、肩を震わせていた。
上空からポツンポツンと彼の涙が地面に重力に引かれ落ちてゆく。
十香の頭は再び混乱を開始した。
すると、先程まで晴天だった空が狐珀の涙に合わせるようにザーという音と共に雨が流れ落ちてゆく。
幸い、すぐ近くに商店街があった為、そこで難を凌ぐことは出来たが、どうしても狐珀の涙が忘れられなかった
「嫌だよ・・・なんでだよ・・・」
そんな雨に打ちつけられることにも気づかず、狐珀はただただ泣いていた。顔を覆った手の平の隙間から流れる涙は雨にかき消される
「ボクは・・・こんなことしたくないのに・・・・・・なのに・・・」
先程まであった殺意等、微塵も感じることが出来なかった。
雨に濡れ水を吸った漆黒の羽と、びしょぬれになってしまったマフラーは次第に光りの粒子となり、夜のように薄暗くなった町に消えてゆく。
―――フラクシナス―――
「なに?この数値・・・」
狐珀の正常時から、先程は大きく怒りのメーターが上がり、先程マフラーに穴をあけられた時には殺意も急上昇し、今度は全てが通常以下となる。まるで、二重人格のような不安定な精神状態。
不可視迷彩機能の付いているカメラから艦橋のモニタに移される狐珀は、静かに泣いていた。
先程までせわしなく動いていたクルー達は静かにそちらに目をやった。
「士道・・・今なら対話出来るかもしれないわ」
「あぁ」
一瞬の間をおかず、士道はモニタから目をそらさない琴里の考案に乗る。
すぐさま士道の足は、瞬間移動出来るという夢のような空間に向かっていた。
今なら助けられる。
自然とそう頭の中で考えていた。勿論、マイナスな考えが無い訳ではないが、それだけが強く思うことが出来た。
「瞬間移動開始。場所、天宮商店街」
スピーカーから聞こえてきた琴里の声に、決心を固める。
胸に当てた拳の力は無意識と強くなっていた。
淡色な壁の見えていた視界が思いっきり下にブレ、ジェットコースターのほぼ直角の急降下なんて比にならない程奇妙な浮遊感に苛まれる。
かと思えば、続いてザーという地面に雨が打ち付けられる音が聞こえる。周りには心霊スポットのように無人の商店街が見えていた。幸いにも上にはかまぼこ状のビニールが張られている場所であった為士道は濡れることなく現在おかれた状況が分かった。
瞬間移動したのだ。
最後に聞こえた琴里の声が、脳裏をよぎった。
10回程度だろうか、今まで生きてきた16年間に味わった。しかも全て最近・・・
「シドーか?」
隣からとても可愛らしく、そして不安の混じった声が聞こえる。
ふっと隣を見ると、夜色の髪をし、水晶の如き双眸をウルウルとさせた少女、夜刀神 十香が八百屋の奥から士道を見ていた
「十香か?無事か?」
「ぶ、無事だ・・・しかしキツネが・・・」
商品棚を避けながら十香が士道の元までやって来る。
そして、二人とも狐珀のいた大通りに目を向ける。
そこには、金色の髪を雨に濡らし、シャワーを浴びた後のような状態になっている一人の少年が豪雨の中ぽつりと道路のど真ん中に立っていた。
「狐珀・・・」
士道の口から、少年の名が発せられる。
狐珀は、ふと俯いていた顔を上げ、キョロキョロと周りを見渡す。
その時、偶然にも士道と目が合った。二人の体が固まる。
「・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・」
「えっと・・・」
士道が言葉を発した直後、遠くにいた狐珀が消え、目の前に現れる。
先程まで泣いていたとは思えない黄金の果実のような双眸を持った顔は相変わらず無表情で、何故か威圧感がある。
狐珀の威圧感から避けるように体を反らした・・・が、どうも反らせすぎたせいで地面に頭から激突した。
「やぁ」
その現状をまるで分かっていないように狐珀は指先まで真っ直ぐ伸びた右手を上げる。
「や、やぁ・・・」
「キツネが瞬間移動した・・・」
「あ、やぁ」
今まで気づいていなかったのか、十香の方を向くと、再び手を上げた
「やぁ」
「ちょ、狐珀・・・」
人形のような顔を一向に立ちあがらない士道に向け、首を傾げる。
「起こして・・・腰抜けた」
「頑張れ」
一瞬の間もなく、狐珀は士道の頼みを拒否する。
「頑張れじゃねぇよ!ちょっとは手伝え!」
「私、士道さん家の家事で手伝ってます」
「殆ど何もしてねぇだろうが!」
つい声を荒げると、狐珀は目だけを横に向き、無駄に上手い口笛を吹き、頭に図星という文字を出現させる
「図星って書いてるぞ~。それに、それする時絶対図星だよな・・・」
「・・・図星は何故図に星なのだろうか」
「話逸らしやがった!」
「・・・じゃぁ貸し。後でお菓子頂戴」
「あ、あぁ・・・」
何故お菓子なのかと疑問を持ったが、狐珀は腰の抜けた士道の手を掴み、ぐいっと引っ張った
「にしても雨・・・最悪、お気に入り服濡れた・・・」
薄い夏用の上着とその下の白シャツ、そしてジーパンは先程の豪雨に、着衣したまんま風呂に入ったのではないかと思う位びしょぬれになり、身体にピッタリとくっついていた。
「というか、十香は逃げるべき」
「な、何故だ?」
「自分みたいな精霊だけじゃない。簡単に人を殺す精霊もいる。快楽で・・・」
彼の無表情だった顔は少し怒りをあらわにする
「まぁいい。これからサイレンが鳴ったら逃げて。ボクでも危ない」
「?何故キツネが危ないのだ?」
十香は無垢で少し天然な頭をひねり考えたが、どうも分からず、首を傾げ、頭にハテナマークを浮かび上がらせる
「・・・精霊の中でも特に危険なタイプだから。自分は」
「キツネは危険なのか?」
「今は大丈夫。さっきみたいになったら超危険」
「あ、そういえば!さっきは精霊になっていたのか!?」
ある程度頭の中で狐珀の言っていたことを整頓した士道が声を上げる
「違う・・・とは言いづらいけど、ボクもあまり分かってない。一様人間でいいと思う」
三人が連動し首を傾げる。
「人間と精霊の中間ということか?」
十香が言うと、うん、と首肯した。
「じゃぁもう一つ質問。狐珀は二重人格か?」
「違う」
先程の質問よりも断然早く、すぐさま否定した
「あれもボク。自分の命を守る為に自分を壊して、無理やり人を変えた」
士道は、狐珀の答えに数秒頭の思考がフリーズした。
今まで、二重人格のようなもので、戦闘を好む人格が表に出て、人を殺したりしているのかと思っていた。しかし、彼はただ、自らの命を守ろうとしただけであり、無理やり、自分を壊してまで自らの命を守ろうとしただけだ。確かに殺す必要は無かったかもしれないが、あの時、自分を無理やり言い聞かせて、自らを守っただけだった。
二人の心に悲しさが込みあがる
「し、しかし、殺さなくても良かっただろう!」
「じゃぁ十香の身体にボクの肉片が飛び散って大通りに調理場にいる豚みたいにコロコロ転がって血だまりを作った方が良かった?」
「そこまで言ってないだろ!」
十香が一瞬その光景を想像したのか、ぞくっと体を震わせてから声を上げる
「じゃぁ、どうしたら助かった?」
「それは・・・あのでっかい手で守ればよかったではないか!」
「そしたらぺしゃんこになった前部分の爆発で結局死ぬ。自分が死んだら最悪。でも赤の他人、しかも自分を殺そうとした奴だから」
「だから・・・殺したってのか?」
ずっと黙っていた士道が口を開く。すると、何のためらいも無く、狐珀は頷いた
「他に無かったのかよ!?例えば手で自分を突き飛ばすとか!」
「手はすぐに消えない。結局あっちが死ぬ。士道だったら大丈夫だったのにね」
「・・・なんだよ・・・」
「不老不死の特異体質。凄いね、おめでとう」
「はぁ!?」
「馬鹿みたいにのうのうと生きて、コンテニュー数無数。いくらでもやり直しが効くその体がとても羨ましい」
「やり直しなんて効かねぇよ!」
怒りを口から吐く士道とは逆に、狐珀はその顔を一切変えなかった。勿論それは病気であり、変わることはないが、先程のような威圧感を出している訳でもない。ただそこにポツリと佇んでいるだけの状態であった。
「やり直すのは自力でやるもんなんだよ!能力とかじゃねぇ!」
「自力?やった結果がこれだ」
一度瞬きした目はまるで手品のように真っ赤に染まり、表情が怒りへと豹変する
「いいか!?てめぇのような素晴らしいお花畑の思考を持った奴らだけじゃねぇんだよ!守る為にこんな風にして!なのに同じ人間から天敵扱いされる!アニメだったらすげぇ設定だろうけどなぁ!その設定で生活してみろ!全てが敵だ!何処を見ても敵だらけ。そんで、俺だって自力でやり直した!あいつらに理解してもらおうと思ったさ。そしたら、至近距離から弾を百発心臓めがけて撃たれたんだ!何だこの仕打ちは!?自力でやって結果最悪なんだよこっちは!」
その叫びに、喉を詰まらせた。
次々と暴かれる狐珀の惨状に、それを創造する脳でさえもついて行けることが出来なかった。
「もうやり直すことはできねぇんだよこっちは」
先程の怒りとは真逆に、悲しそうに顔を歪める。
「・・・」
奇妙な沈黙が流れ、上空に聞こえるビニールに豪速の雨粒が激突する音だけが大きく聞こえた。
「・・・」
『士道、聞こえる?』
そんな沈黙を知らないのか、士道の妹、琴里の声が士道の右耳に付いていたインカムから聞こえる
『返事はしなくていいわ。ちょっと、これ狐珀に渡してくれる?』
これというのはこのインカムのこととすぐに分かり、耳から取り外し、手の平に乗せると、狐珀の前に突きだす
「・・・なんだ?」
未だ血塗られたような瞳をした狐珀は、それを見て目を丸くする
「付けてくれだと」
「・・・鼓膜バーンとか無いだろうな」
「何心配してんだよ!ねぇよそんな技術!」
全く想定していなかった心配ごとを言われ、つい声を上げてしまった。
しかし、何故か狐珀は半信半疑な様で、全く訳の分からない心配をしながら、耳にインカムを付ける。
『変な心配するわね全く』
「あ~。よぉ琴里~」
『初めまして・・・じゃないのよね?』
「そだぞ~」
「・・・すっげ~キャラ変わったな」
「うむ」
二人は先程と違い、良い(?)方向に豹変した狐珀を唖然とした目で見ていた
『・・・ややこしいからあんたの名前教えて』
「狐珀」
『そういう意味じゃなくて・・・呼びやすいようにあだ名みたいなの』
「あだ名?・・・・・・・・・キツネ?」
『それ基本言ってるから分からないのよ』
「じゃぁどうしろってんだよ!」
いきなり声を荒げたが、黙りなさいという冷酷な威圧のある声がインカムから聞こえ、こいつに逆らったら死ぬ・・・みたいな考えが頭をよぎった
『うるさいから鳥ね』
「却下だ。ぜってーそれだと返事しねぇ」
『じゃぁどうしろってのよ』
「それ聞いてんだろうがよ・・・」
『・・・こっちで決めていい?』
「俺が許可したものだけ」
『あそう』
その後、恐らくフラクシナスでは、狐珀のあだ名を決めているのであろう。
1、2秒経過して、琴里の呆れた声が聞こえる
『一、赤眼』
「どっかの喰種さん思い出すから却下」
『二、魔眼』
「それ呼び名じゃねぇじゃん」
『三、朱雀』
「・・・一瞬いいと思ったけどやっぱ何か気に食わないから却下」
『四、八咫烏』
「却下だ却下。俺は厨二病じゃねぇ」
『もうないわよ』
「あぁ!?」
『だって人のニックネーム決めるのって意外とメンドクサイのよ』
「ついにこいつ投げやりになった・・・」
インカムでも聞き取れない程小さな声が開いた口から少し漏れる
『なんか言った?』
「なーんもいってござーせん」
『しっかしどうしようかしらね・・・』
「士道に聞きゃぁいいだろ。お前らの残念ニックネームよりかはマシだ・・・元厨二病だが」
「なんで知ってんの!?」
「ノートを琴里から頂戴・・・げふんげふん、お借りしているからだ」
「どっちにしろダメだろ!」
つい声を荒げてしまう。
「シドー。ちゅうにびょう・・・とはなんだ?」
「そ、それは・・・」
「簡単に言えば幻想の世界に入り込んじゃって、オリジナルの必殺技とか考える人のこと言う」
「・・・相当痛い奴だな」
それを聞くと、なにも言わず士道を指差す
「てめ・・・貸し無しな・・・」
「・・・菓子を食えんのは残念だが・・・いいだろう。ってか、士道、それはいいんだけどよ」
士道は心の底から何が!?と叫びたくなったが、留めて置こう。そう思い、喉に突っかかるなんとも嫌な場所で言葉を止める
「俺のニックネームがいるらしい。いつもと違う時の識別方法」
「ニックネーム?・・・そうだな」
腕を組み、うむぅと唸る。
「・・・そう言えば、お前、アモンって言ってたな」
「あぁ」
「アモンって確か七つの大罪の・・・強欲だから・・・グリード・・・あ」
あだ名を思いついたのか、俯いていた顔が上を向く
「リン」
「ま、それでいいや。朱雀とか八咫烏とかよりかはマシだ。琴里~。俺はリンになったそうだ」
『あそう。意外とセンスはあるのね、グリードのリから連想したのかしら?』
「それはど~でもいいだろうが」
後書き
いかがでしたか~?リン君。結構中世的な名前じゃないかなと私は思ってます。友人に男のリン君居ますしね(漢字忘れたけど・・・)それに、昔の知り合いに女でリンちゃんも居ましたよ~。
皆さんだったらリン君にどんな名前を付けますか?そんな事も含めて感想下さいね~。評価もドンと来いです!
次回は・・・章が変わるかな?・・・多分変わります。そこも含めて完全未定状態。
そういえば現在、私も厨二病と親から言われてます。否定しません!
あ、ではでは。さようなら
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