ドリトル先生北海道に行く
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第五幕その六
「そしてラードを使ってるね」
「寒いからね、札幌は」
「だからラードを使ってなんだ」
「そう、熱を保ってるんだ」
「すぐに冷えない様にするのね」
「そうしているんだ」
「成程ね」
「麺もね」
その麺のこともお話するのでした、動物の皆にも。
「九州とはまた違ってね」
「九州の麺は細いけれど」
「札幌のはそれより太いね」
「そこが違うね」
「そうだね」
「そうだよ、そこもいいんだよ」
その麺もというのです。
「このラーメンは」
「ううん、このスープに合ってる?」
「そうだね」
「その味がね」
「また違うんだね」
「うん、スープに合った麺であってこそね」
それでこそともお話する先生でした、見れば豚のダブダブだけはトリガラだけのラーメンでチャーシューも入れていません。
「美味しいんだよ」
「そうなんだね」
「九州のラーメンはあの白い豚骨にあった細い麺で」
「北海道のラーメンもこのスープに合わせている」
「そうして作ってるんだね」
「そうなんだ、じゃあまずはこの塩ラーメンを食べて」
それにと言う先生でした。
「後はね」
「うん、その後はね」
「別のラーメンを食べるんだね」
「二杯目は」
「次はこの札幌ならではのね」
そのラーメンはといいますと。
「バターラーメンを食べよう」
「ラーメンの上にバターを乗せたラーメンですね」
「そうだよ」
こうトミーにも答えるのでした。
「そのラーメンを食べるよ」
「二杯目は」
「そのラーメンを食べるんだね」
「二杯目はバターラーメン」
「それにするんだね」
「そうしよう、いやあこの塩ラーメンも美味しいけれど」
先生は麺をすすりながら言いました。
「バターラーメンも楽しみだね」
「うん、それじゃあ」
「二杯目も食べて」
「そうしてだね」
「それからも食べるんだね」
「三杯目は味噌ラーメンだよ」
このラーメンだというのです。
「こちらも食べないとね」
「ああ、味噌ラーメンだね」
「それも食べるんだね」
「札幌のラーメンというとね」
それこそというのです。
「味噌ラーメンも有名だからね」
「それでなんだ」
「味噌ラーメンも食べるんだ」
「そちらのラーメンも」
「うん、そうするよ」
こうしたことも言ってです、先生は二杯目にバターラーメンを食べて味噌ラーメンも食べました。ですが。
その味噌ラーメンを食べた後で、です。まだ言うのでした。
「もう一杯いけるかな」
「おや、もう一杯ですか」
「はい、美味しいので」
それでとです、先生はお店のカウンターの中にいる店長さんに答えました。
「ですから」
「それで、ですね」
「そうです」
その通りというのです。
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