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マゾフシェの服

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第四章

「これもね」
「ええ、ちらしもよく見ていいわね」
「あげるわ」
「有り難う、それじゃあね」
「ちらしも見て内容もチェックして」
「そのうえで参加するわ」
 こう言ってだ、ウルシュラはミスコンの内容を細かくチェックしてだった。そのうえでミスコンに挑むのだった。
 その日にミスコンの会場にウルシュラが行くとだ、友人達が待っていてだ。来場した彼女を囲んで聞いた。
「それでだけれど」
「どんな服持って来たの?」
「今は普段着だけれど」
 そこそこお洒落をしているがだ、穏やかなロングスカートの服だ。
「その着る服は」
「一体どんな服なの?」
「そのバッグの中にあると思うけれど」
「どんな服なの?」
「それは見てのお楽しみよ」
 微笑んでだ、ウルシュラは友人達に返した。
「はじまってからのね」
「随分自信あるのね」
「勝ち狙ってる?」
「そう見えるけれど」
「実際にそうみたいね」
「ええ、それなりにね」 
 確かな顔でだ、ウルシュラは応えた。
「あるわよ」
「そうなのね、じゃあね」
「その自信見せてもらうわよ」
「一体どんな服を着るのか」
「ウルシュラのファッションセンス見せてもらうわね」
「じゃあ今から着替えて」 
 その服にというのだ。
「それでね」
「ええ、コンテストに出るのね」
「その服を着て」
「そうしてね」
「そうしてくるわね」 
 ウルシュラは確かな笑みで友人達に言ってだ、参加の受付をしてそのうえで参加者の更衣室に入った。
 そのうえでだ、コンテストがはじまったが。
 友人達は客席でだ、参加者達を見て口々に言った。
「何か凄いわね」
「ええ、コンテストに参加するだけあってね」
「奇麗な娘、可愛い娘ばかりね」
「そうした娘ばかりね」
「レベル高いわね」
「相当にね」
「服も」
 それもだった。
「皆いい感じね」
「いい服を着こなしてるわね」
「ファッションセンスあるわね」
「見事なものね」
「これはね」 
 それこそとだ、友人達はさらに言った。
「ウルシュラも相当にいい服でないとね」
「ちょっと勝てないかもね」
「あの娘可愛いけれど」
「服もよくないとね」
「これは勝てないかも」
「そうよね」
 こう言う、そしてだった。
 ウルシュラが出る時になってだ、友人達は思わず息を飲んだ。そして自分の妹達を待つ様にして言った。 
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