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ドリトル先生北海道に行く

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第四幕その四

「そこで食べましょう」
「お昼はだね」
「そこでビュッフェ、バイキングをやっていますので」
「そこでお昼を食べてだね」
「晩はお寿司にしましょう、あとです」
「あと?」
「小樽にはいいスーパー銭湯もありますから」
 トミーは先生ににこにことしてお話していきます。
「そこにも入りましょう」
「お昼の後で」
「はい、そうしましょう」
「いいね、美味しいものにお風呂もあるなんてね」
 小樽の奇麗な街並だけでなくです。
「小樽は最高の場所だね」
「先生本当にお風呂好きになったよね」
「毎日じっくり入る様になって」
「日本に来てそのことも変わったわ」
「お風呂のこともね」
「そうなんだよね」
 ご自身でも言う先生でした。
「小樽に来てそのことも変わったよ」
「うん、お湯のお風呂にサウナ風呂」
「水風呂や薬湯も好きになって」
「温泉も行ってね」
「有馬もいいね」
 有馬温泉です、先生が今住んでいる神戸と近いので結構行っているのです。
「あと城崎もね」
「確か城崎は小説にもなっていましたね」
 トミーがこのことを言ってきました。
「確か」
「そうだよ、志賀直哉の作品だよ」
「あの人の代表作の一つでしたね」
「そしてその志賀直哉を敬愛していたのがね」
 先生は運河の澄んだお水を見ています、夏の運河は静かに流れていてそこに奇麗な緑を見せています。
「この小樽に生まれた小林多喜二なんだ」
「あのプロレタリア文学の」
「うん、まあプロレタリアとかの話は置いておいてね」
 先生はその小林多喜二についてもお話するのでした。
「彼はこの街に生まれたんだ」
「北海道にですね」
「そしてこの街にね」
「そうなんですね」
「小林多喜二の名前は今も残っていてね」
 そしてというのです。
「この小樽でも知られているよ」
「文学にも縁がある街なんですね」
「そうなんだ、この小樽は」
「奇麗な街並と食べものだけじゃないんですね」
「そうした街なんだよ」
「そうした意味でもいい街ですね」
「そうだよね」
 先生はこうトミーにお話してです、動物の皆も言います。
「いや、本当にね」
「この街はいい街だよ」
「奇麗でしかも涼しくて」
「いて気持ちがいいね」
「自然とね」
「足が進むよ」
「そうだね、僕もだよ」
 夏の小樽もいいというのです、煉瓦の運河は静かな流れを見せ続けていました。そしてその景色を楽しんでからでした。
 皆でそのホテルに行きました、とても奇麗なテーブルが沢山置かれているレストランに入ってです、先生達はビュッフェの食事を獲りました。
 牛肉に鳥肉、豚肉にです。魚介類やお野菜が和食に中華料理、フランス料理にイタリア料理にとです。色々な国のお料理で調理されていてです。
 果物やお菓子のデザートもふんだんにあります、そのメニューを前にしてです。
 王子はにこにことしてです、先生に言いました。 
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