ドリトル先生北海道に行く
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
第三幕その七
「そうしていかないと駄目なんだ」
「数字だけ出していますと」
トミーは科学でよく出されるものをお話に出しました。
「信じる人多いですね」
「そうだね」
「けれどですね」
「それもよくないんだ」
「数字は全てを語っている様で」
「実はそうじゃないんだ」
先生はこのことも言うのでした。
「トリックも出来るしね」
「数字に出ている以外のことは語っていない」
「だから数字を鵜呑みにすることも危険なんだ」
「そういうことですね」
「広く深く調べていく」
「それが学問ですね」
「あの料理漫画は学問的でもないよ」
その視点から見ても駄目だというのです。
「本当によくあんな漫画が長い間影響力があったね」
「考えてみれば怖いことですね」
「もう連載していないんだよね」
「とんでもない問題起こしたみたいですね」
「今までそうならなかったのが不思議だよ」
連載出来なくなった状況にというのです。
「むしろね」
「そうですよね」
「そうした間違った漫画のことも頭に入れてね」
そしてとも言う先生でした。
「片隅に」
「そのうえで今は」
「うん、美味しく食べよう」
「この函館の海の幸を」
「楽しくね、いや本当に」
先生は今も海鮮丼を食べています、その海鮮丼について言うことは。
「これ凄く美味しいよ」
「贅沢ですよね」
「鮭の身にイクラ、雲丹がたっぷりだからね」
白い御飯の上にです。
「これは凄いよ」
「先生上から山葵醤油かけてますね」
「そうしたらさらに美味しいよ」
普通に食べるよりもというのです。
「お酒にも合うし」
「先生は日本酒ですね」
トミーは白ワインですが。
「そちらですか」
「うん、白ワインもって思ったけれど」
「そちらにされたんですか」
「何かどんどんね」
少し苦笑いになって言う先生でした。
「僕は日本に入っているね」
「そうですね」
「ホッケも烏賊も美味しいしね」
「日本酒に合いますか」
「これだと」
先生はここでお店の壁にかけられているお品書きを見ました、居酒屋の書き方で筆で書かれているそれを見てです。
先生はトミーにです、こう言いました。
「ホタルイカの塩辛とシシャモも頼もうかな」
「追加メニューですね」
「お酒に合いそうだしね」
「絶対に合いますよ」
トミーは白ワインを飲みながら相槌を打ちました。
「そっちも」
「そうだね、じゃあトミーの分も頼むよ」
「有り難うございます」
「お礼はいいよ、じゃあ食べよう」
「はい、それじゃあ」
こうしてそのホタルイカとシシャモも頼みました、そして実際にそうしたものを食べてお酒を飲むとでした。
ページ上へ戻る