『最低な女』

作者：零那

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『傾き』

陸(※5話参照)と､まともに話したのは､孝史と不倫していた頃。
蒼が､ｷﾞｬﾝﾌﾞﾙで帰ってこない時など､陸が蒼を迎えに行って連れて帰って来てくれたりした。

陸には､蒼がまだ現役高校生だった頃に会っていた。
陸のﾊﾞｲﾄ先に蒼と行った事がある。
挨拶した程度だったので､体型が変わっていて顔も違ったので､最初は誰だか解らなかった。

陸と連絡を取り始めたきっかけは､陸がｳﾁに来だしてﾒｱﾄﾞ交換してからだった。
陸と関わりのある人で､未桜がﾃﾞﾘをしてるってのを知ってるのは孝史だけだった。
でも､陸に言われた。

『仕事､やめたら？ついでに､孝史ｻﾝと逢うのもやめといたら？蒼も娘ﾁｬﾝも居るんやし...』

どうして知ってるのかを聞いた。
孝史本人が言っていたらしい。
この頃､未桜が孝史に不信感を抱いてた頃だった。

陸には何故か何もかも打ち明けたくなった。
未桜の駄目なとこも弱いとこも､陸は見透かしてる気がした。

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