シーザーが東方の世界に転生!?
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02 月夜見?誰だ?
前回のあらすじ
「シィィィィィィィザァァァァァァァ!!!!」
「来い!」
がチャッ
手錠を架けられた。畜生!何でだ!?ただ此処は何処かって聞いただけじゃないか!
「なぁ、此処は何処なんだ?」
「黙って歩け!」
周りには武装していない民間人らしき人がいるが全員俺から4~5m離れている。暫くするとそびえ立つビル群の中で一番高いビルの前に来た。そこも兵士が警備しており、かなりお偉いさん方がいる所だと思う。
「くそっ…!波紋!」
「ぐわっ!」
兵士に波紋を込めたキックをお見舞いする。すると兵士は2~3m程吹っ飛び、気を失った。
「「「「「!!」」」」」
カチャッ
銃口が俺の頭に集中する。俺は全員に波紋疾走を浴びさせようとするが、声が響いた。
「やめなさいッッッ!!」
「「「「「はっ!月夜見様!」」」」」
目の前の少女に兵士達が銃口を下げ、敬礼する。少女は“ツクヨミサマ”と呼ばれたが、様付けだからかなり高い身分の人間なのだr「私は人間ではありませんよ。」何ッ!?心を読んだだと!?こいつも柱の男のような奴らなのか!?
「一つ聞きたいんだが…お前は何だ?」
「私はこの国を治める神です。」
神?頭おかしいのか?まぁ、そんな事はどうでもいい。聞きたい事が山ほどあるからな。
「私も聞きたい事があります。今、貴方が兵士に使ったのは何ですか?」
「波紋という物だ。」
「波紋…ですか…。知らないですね…。どんな物なのですか?」
「あぁ…それは…。」
その時だった。
ウィィィィィィィィィィィィン!!!
けたたましいサイレンの音が響く。兵士達は慌てて何処かに去って行った。
「何だ!?」
「妖怪の集団が現れたそうです!」
「ヨウカイ…?」
その単語を俺は知らなかった。ただ、一つだけわかる事がある。今が緊急事態という事だ。俺はここに来た道を戻っていく。
「ちょっ…!逃げるつもりですか!」
「違う!闘うんだよ!その妖怪達とな!」
その妖怪とやらに波紋が効くか分からないが、やってみるしか無い。手持ちのシャボン液は満タンだ。妖怪というのが一体どういう物か知りたいし、自分の力を試したいという気持ちがある。
「待ってろ!妖怪共!」
ーーーーーーーーーー
「ぐはっ!」
5mを超える人型の妖怪が私の身体を街の防護壁に投げ付ける。脇腹に鋭い痛みが走る。今ので肋骨が何本か折れたのだろう。
「ガァァァ!!」
「グルル…!」
地面に倒れているその間にも妖怪達は街の防護壁を乗り越えようとする。弾薬はもう底をついている。
「くっ…かっ…!」
酸欠で頭がクラクラする。しかし、ここで負けたら街の中に妖怪達が入って住民にも被害が及ぶだろう。それだけは避けたい。だが、身体が動かない。
「くそっ…!」
その時だった。青いベルトを着た金髪の男が突然飛び出して来て妖怪を殴った。すると、殴られた部分が溶け始めた。男は手からシャボン玉を大量に出した。そのシャボン玉に当たった部位も先程のように溶けていき、妖怪は絶命した。
「あっ…貴方は…?」
名を聞くと、男はゆっくりと口を開いた。
「俺はシーザー・ツェペリ。波紋使いだ。」
続く
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