ハイスクールD×D~黒衣の神皇帝~ 再編集版
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
一誠SOS
次期次期当主訪問(1)
運動会が終わった後の数日後の夜で、俺達人間界本家組の者が夕食をしていた頃だった。明日から休日になるんで、次元の狭間本家に行こうと思っている。そんでソーナ達の修業相手をアグニ達にやらせる事だが、ハイブリッド・ピースとなった者は本来の力を封印させて修業させている。
黒神眷属は常に最強を保たなければいかんし、俺は常に最強の座から降りないような処置でもある。婚約者なら常に鍛錬をして、上級悪魔だろうと関係なく強くなる為に頑張っている。
「明日から休日だから、何か言う事あれば今の内に言ってほしい」
「では私から言いましょうか、実はリアスから今日の放課後に頼まれた事がありまして。この時間になると、そろそろサーゼクス様からお電話が来るかと思います」
「リアスからの用?と言うよりサーゼクスからの用って事なのか『ご主人様、夕食の途中ではございますが、お電話でございます』丁度来たな、相手は?『サーゼクス様でございます』アイツからかー、ソーナの言う通りとなったな」
メイドが持っている銀のトレイの上には、人間界本家にあるコードレス電話でコードがない子機があった。それを取ってから俺は耳に当てたのだった。
「もしもーし、俺だが何の用だ?サーゼクス」
『電話で申し訳ないと思っているんだが、明日の休日にグレモリー家からお客が来る事になっているんだ。それでリアスの家より、一誠君の家でしばらく宿泊させて欲しいんだがいいだろうか?』
「何でそんな面倒な事をしないといけないんだ?リアスの家は、駒王学園旧校舎に住んでるんだから俺らの家で泊まる必要性ないだろ」
『いやーそこだと勉強出来ないと思ってね、リアスに言ったから知っていると思ったんだ「さっきソーナから聞いたが、誰が来るのかは知らんし何しに来るのかも知らん」あははは、眷属について勉強とね』
「ソーナの言う通りになりましたが、どういう用件なのかお父様に聞いてみます。一誠さんを困らせる内容だと流石の私としては、お断りして欲しい程ですね」
「シーグヴァイラの言う通りですし、私達は次元の狭間本家にてアグニ様達の鍛錬を受けますからね。上級悪魔が鍛錬すると言うのは可笑しな話だと思いますが、一誠さんと一緒に戦う時は本来の力を発揮するべくですものね」
『そんな事言わないで頼むよ一誠君、この通りだ』
現魔王から頼み事を聞いたので、しょうがないので承諾したがシーグヴァイラの調査結果によるとミリキャスが人間界に来るそうだ。人間界での悪魔の在り方を見学しに来るそうだが、事実確認としてグレイフィアにも聞いたら同じ答えが返ってきた。どうやら俺を驚かせたいサーゼクスであったが、逆に困らせる事がマズイと思ったグレイフィアなので来る客の正体が知れた。
「グレイフィア様から何か聞いたのですか?」
「まあな。客の正体はミリキャスでな、駒王学園旧校舎では宿泊出来ないから人間界本家となったらしい。それとグレモリー眷属も一緒にな・・・・傍迷惑な話だ」
「一誠様は何も悪くありませんわ・・・・次期次期当主であるミリキャス様とは思いませんでしたが」
「そうだけど、私達の生活も知られてしまうのはちょっとなー。アーシアさんとゼノヴィアも来るって事でしょ?」
ソーナらもそうだが、ヴァーリチームと英雄チームも一緒に生活しているので困る事ではない。ここには魔法陣で来るから、関所にミリキャスのデータを送信後に寝た。俺達は悪魔じゃないので悪魔稼業すんなら俺の家でやれば?とサーゼクスが言った事で、自動的にグレモリー眷属も一緒に宿泊となったから面倒だ。
次の日の朝、俺らはリビングに集合して待機しているとインターホンが鳴ったのでメイドに行かせた。するとリアスを先頭にゾロゾロと来た事で、ため息が出たけどまあいいか。
「一誠、急な用件でごめんなさいね」
「別に構わんが、昨日サーゼクスからの直電で聞いてグレイフィアに聞いて納得した」
「お久しぶりです、一誠様。ミリキャス・グレモリーです」
「久しぶりだなミリキャス。ここをミリキャスの家みたいに思えばいい事だ、それと各メイド達は客人の荷物を宿泊部屋まで運んでおけ」
『畏まりましたご主人様』
リアス達グレモリー眷属の荷物をメイドに任せてから、俺らが座っているソファに座るリアス達。ちなみにソーナ、シーグヴァイラ、レイヴェル、イリナは部屋着でくつろいでいる。ソーナ達の部屋着を初めて見たリアス達だったのか、少々驚いていたがすぐに真顔へ戻った。
それとここに白音が来るぞと言ったら、黒歌がソッコーで来たので白音の隣に座っている。ミリキャスの格好は、リュックを背負っていて子供用の貴族服を着ていた。
『ご主人様にリアス様達お客様、紅茶にございます』
銀のワゴン上に紅茶用器具とポッドがあり、それぞれの所に紅茶のティー・カップを入れてある状態で客人と俺達に出した。客人と俺達と違う事はカップやそれぞれ使っている物だ。俺らはマグカップで、それぞれの趣味であるマグカップであったりしてるが、客人用のはちゃんとしたティー・カップとソーサー付きである。
全ての紅茶を机に置いたら、俺らはそれぞれ机に置いてある砂糖やミルクに手を出してそれぞれの好みで入れる。それを見ていたリアスは、何か戸惑っていたように見えたな。
「ん?何を戸惑っている。自分好みに自分で砂糖やミルクを入れないのか?」
「一誠達のと私達のカップが余りにも違い過ぎてと思ってね、それと砂糖やミルクはどこにあるのかしら?どこにもないじゃない」
「リアス、それは私達がここに住んでいるからですよ。ここに住む者と外から来た客人に対してのカップは違うに決まってます。それと砂糖とミルクならそこにありますでしょ?」
そう言うソーナも、自分好みに砂糖やミルクを入れるが机にあるのはスティックシュガーが入っているBOXとコーヒーフレッシュが入っているBOXだけとなる。空いた皿に使用済みのを入れていた俺達を見たリアス達とミリキャスだが、もしかして砂糖やミルクもメイドが入れてくれるとでも思ったのか?ソーナ達も最初の頃は少し戸惑っていたが、今ではここの生活に慣れ親しんでいる所為なのかもな。
「もしかして他人が砂糖とミルクを入れてくれると思っているの?ここでは自分で入れるのですよ、そこにあるスティックシュガーで自分好みに入れてコーヒーフレッシュを入れたらゴミは各自の空いてる皿に入れるのがこの家ではルールですの」
「あらあらそうなのですの、ここら辺は一般人と変わらないのですね」
「ここを自分の家のようにしろと言ったが、金持ちの風習とかはないと思ってくれ。ミリキャスのは朱乃が入れてくれないか?確かミリキャスの事をよく知っているんだろ?」
そう言ったらやっと各自で入れていく者達、角砂糖とかミルクティー専用のミルクが置いてあるとでも思ったのだろうか?人間界本家が豪邸でも、金持ちの風習とかは余りない。メイドはいるが、こういうのは自分でやっている。俺=当主とここに住んでいる者達は、掃除とかキッチンで食事を作ると事はしていないが俺はたまに料理をする事がある。
「ところでミリキャス。ここには何用で来たんだ?」
「あ、はい。今日は見学がしたくてリアス姉様に頼んで眷属の皆さんの所に来ました。人間界での悪魔の在り方が見たくて、見学しに参りました」
「悪魔の在り方、ねえ。俺らの事は知っていると思うが、俺達は悪魔に転生してないから悪魔じゃないぞ?それに悪魔稼業もここじゃなくて、旧校舎でもよかったのでは?そこら辺はどうなんだ朱乃」
「旧校舎の方が良さそうだとは思ったのですが、ミリキャス君がしばらく生活する場所は?と考えた結果一誠さんの家となったので、リアスからソーナさんに伝えてもらったそう何ですが『俺は昨日の夕食に初めて聞いたぞ?それもその話が上がった後にサーゼクスからの電話で』あらあら、それはいきなりの事だったので驚いたと思われますね。悪魔稼業はここでやるとして、ここの生活も私達はとても興味があります?ソーナさん達が如何にどういう生活をしているかをね」
なるほどな、悪魔稼業と言っても魔法陣でジャンプするだけだからそれについては問題ない。朱乃と白音に関しては既にハイブリッド・ピースなので、土日の休みはこちらに来ては鍛錬している。ヴァーリ達もいるが、念話会議によりここでの滞在許可を出したのでグレモリー眷属はミリキャスと話してた。
滞在許可と共にヴァーリチームと英雄チームは、地下に行く事となるが基本休日は己を鍛えるようにと言っている。するとゼノヴィアを説教しているミリキャスで、イリナはアーシアとゼノヴィアと合流しないでいた。
「見てよ一誠君。年下のミリキャス君にゼノヴィアが説教受けているわよ」
「俺らの念話会議している間だったが、それについては自業自得だよな」
「今回、ミリキャス君も眷属を作って人間との契約を取らないといけない。理解していても実際人間界で暮らす悪魔の姿が見たいそうなので」
「朱乃も白音もハイブリッド・ピースとなっているからか、普通に溶け込んでいるなー」
次期次期当主は幼い頃から悪魔の在り方に興味を持つ事は良いが、俺らの家に数日共に生活すると言うのは面倒だ。俺らの生活が丸裸になるが、ここのルールに従うと言っているからな。ミリキャスは朱乃を姉呼ばわりしていたが、アーシアもそう呼ばれてたので困惑するアーシアだった。何でも朱乃の妹のような人物だと聞かされていたらしいので、姉呼ばわりされていた。
「で、一誠君。私達はどうすればいいの?ヴァーリ達のように地下で鍛錬かな」
「本来ならばそうだが、ここにいるソーナ達と一緒にいつも通り生活してくれて構わない。料理とかはいつも通りにな」
休日は己を鍛えるようにと言ってあるが、今回はいつも通りの生活なので休日は己の趣味に注げと言ってある。そんで教会コンビのゼノヴィアに向けるが、パワーバカなのか軽く説教を受けていた。
「ゼノヴィアさんは、聖剣使いとしていくつか勿体ない所があります。確かにパワーで相手を倒すのも格好良かったですけど、聖剣能力を抜群に使っている関羽さんや一誠様のようにならないと何時まで経っても聖剣特性を理解した方がテクニックタイプとして戦えると思います。透明で姿を消してからの敵を静かに斬り落とすとか、擬態で大きなオーラを溜めるまでのカモフラージュするとかで、七つの能力を同時に使えたら聖剣使いの名が上がります。パワーが強いと言っても、聖剣対策として研究されてしまいますのでそうならない為に・・・・」
ミリキャスがゼノヴィアを思いっきりダメ出ししているが、それは結構的確に言っているからゼノヴィアは痛い所を突いたみたいな顔をしている。それを聞いたイリナや祐斗にとって、有難いと思いながら頷いている。
パワー重視よりパワーバカをいくら注意した所で直さないし、パワータイプの『騎士』であるゼノヴィアは眷属内でも突かれていると聞いていた。俺らより小さい子に説教受けているのか、ゼノヴィアがどんどん小さくなっていくのが見えた。
「う、うん・・・・これからは・・・・気を付けるよ・・・・」
「もっと言ってやれ、コイツは剣術に関して何も理解してないからな」
「一誠君の言う通りですが、本当にありがとうございます」
俺と祐斗はミリキャスのツッコミに歓喜していたが、戦闘の事に関して『テクニックタイプの重要視』を説明していた。なのにゼノヴィアは何度も言うように、修業でパワーを更に向上させて消し飛ばせばいいとの事。
何だけど今回は流石に堪えたようで、親友の批評を聞いたイリナも強く頷いていた。転生天使は単独で行動するより、チームで動いた方が本来の特性を生かせるがハイブリッド・カードにした為に単独で強くなった天使はイリナだけだ。
「『御使い』って確か『悪魔の駒』に倣って天界が生み出したシステムだったよな」
「まあねー。セラフメンバーと上級天使がそれぞれ手にしている十二枚の札、トランプを用いて対象を転生させる事に関しては知ってると思うけど。スートは上級天使それぞれの好みで選択するけど、スペード・ハート・クラブ・ダイヤで転生者は人間が多い」
「ミカエル=スペード、ガブリエル=ハート、ラファエル=クラブ、ウリエル=ダイヤだったか。悪魔みたいに種族構わず強者にオファーしないで、天界側は有能な信徒を中心に転生させるそうだな。『御使い』システムも『悪魔の駒』の各駒の特性のように独自能力があるし、トランプゲームに倣って札を揃えるからなー」
ポーカーシステムも組み込んだ事で、それぞれの札に応じた転生天使とキングたる上級天使またはセラフが五人集まり役を構成する事で力を生み出す。同じ眷属天使だけじゃなく、他眷属とのチームプレイ可能でロイヤルストレートフラッシュを出せばとんでもない力が出るとかな。切り札であるジョーカーは天界全体のジョーカーとして機能する事で、トランプ同様多種多様な役割を持った強力な札でもある。
「ほう。サーゼクスの息子と聞いてどんな子か見てみれば中々面白い子ではないか」
「ん?何だベルゼブブか、ここに来てたのなら言ってくれればよかったものだ」
前四大魔王と元神に真龍と龍神が、ここに来ていた事に驚くグレモリー眷属とミリキャス。流石のサーゼクスの子でも前四大魔王が現れるなら当然か、でも俺達はここに来ても全然驚かない様子だった。次元の狭間本家に行けばいつでも会えるし、たまにここに来ては俺らとの生活する時もある。次元の狭間本家は、基本休日しか行けないからな。
「前四大魔王様までここにいらっしゃるとは!」
「そんなに緊張するな諸君、我らはただ遊びに来ただけだ。本来なら一誠達は、我らが住む所に来て一緒に鍛錬したりしているのだから」
「そうそう~!私達は一誠君達が今回こっちで過ごすと聞いたからねー、だから遊びに来たんだよー」
そう言いながら俺らの隣に来たが、先程の話を聞いていたベルゼブブが後程ゼノヴィアの剣捌きが見たいと言っていた。ここ最近やっと表舞台に立てたからな、今までは裏としてバックアップ側だった。黒の駒を入れてあるアグニ達もそうだが、ハイブリッド・ピースを入れてある朱乃と白音らも細工済みである。シャルロットはイリナの隣に座るが、普通に呼び捨てしていたので主にアーシアとゼノヴィアが驚いていた。
「そう言えば私は改まった挨拶がまだでしたが、初めまして『戦車』のロスヴァイセです」
「はい、ロスヴァイセさんですね。母様が仰ってましたが、ロスヴァイセさんは自己管理の出来る素晴らしい女性だと伺っております。良い所を学べばいいなと思います」
「グレイフィア様は私の事をそのように評価して頂き感謝します。これはこれで光栄ですが、私もそうですがグレモリー眷属としては新参者なのです。なので私よりもルシファー様達を見習えばよろしいかと」
「まあそうよね。これでも前四大魔王だったし、日本での生活を見学するには持って来いの場所とも言えるわ」
「ルシファー達もだが見学するなら悪魔稼業以外の事なら何でも見て覚えろ。グレモリー眷属は主に悪魔稼業だが、たまには俺も一緒に付いて行く事にするし興味を持つ者もいるからな。夢幻と無限のドラゴンに前四大魔王と元神もだが、分からない事があればメイドに聞くがいい。次期次期当主の事に関してもそれを忘れた生活しながらでいいし、グレモリー眷属は別室で悪魔稼業をやっても構わん」
そう告げた後、解散となったので俺は新兵器やガンダムの調整があるんで、人間界本家当主代理としてシーグヴァイラとヴァーリにした。俺は休日にやる事が多いし、悪魔稼業は基本的に深夜なのか夜中になるまで人間界本家を探検していたミリキャス達グレモリー眷属。
案内役としてメイドの桜花・結衣・沙紀の仲良しトリオに任せたが、立ち入り禁止区域以外の場所をな。俺は仮眠してから、グレモリー眷属の悪魔稼業を見学する事となった。
「よーし、じゃあ千本ノックするぞー」
「はい、コーチ!」
深夜の河川敷にて、草野球用のグラウンドでゼノヴィアがバットを振るっていた。ゼノヴィアの打ったボールを嬉々として、キャッチしに行くのは野球帽とユニフォーム姿をした青年。どうやらゼノヴィアのお得意様のようで、俺とミリキャスは仕事風景を見学していた。悪魔稼業の見学したいと言う事で、丁度仕事が入ったゼノヴィアに付いて行く事にした。
「この仕事はゼノヴィア寄りよね」
「そうだな。体を動かす事や工事の手伝いらしいが、今回は各種スポーツの練習相手だからな」
「頑張って下さーい!」
「普通なら寒くて風邪引く服装だが、悪魔だから問題ないだろうな」
俺とイリナとミリキャスの横で、チアガール姿となったアーシアがゼノヴィアの依頼者に向けて応援を送っている。依頼者は野球の練習相手と応援してくれるチアガールを要求した事で、今に至る訳だが手が空いてなかったら誰を行かせたのかな?冬場で深夜は冷え込むので、俺らはしっかりとした服装でいるが普段のアーシアが入る仕事はトランプ相手からコスプレ撮影会のようだ。
白音も同じような感じだが、他にゲームも得意のようだが一日一時間らしいし、祐斗は働くキャリアウーマンに呼ばれる事が多くて、日頃溜まった相談や得意の手料理を振る舞っていた。
「一誠君はこれが終われば次はどこに行くの?」
「朱乃がまだ待機中だが、これが終わり次第朱乃と一緒に行こうと思っている」
「朱乃さんは会社の社長やセレブな奥様相手で、日頃の悩み相談やお茶の相手まで幅広く業界トップ層のストレス解消をしているとか」
「祐斗は働くお姉さんに呼ばれたり、ギャスパー君は相変わらずパソコンでの相手だ」
それとリアスが入る仕事は限定されていて、滅多に入る事はないらしい。リアスの契約内容は上級悪魔らしい大きな案件で、呪われた掘り出し物の解呪方やら魔物に狙われているから倒して欲しいとかな。どれもミリキャスには見せられる仕事だが、今回はスポーツなので分かりやすい事だ。
「おーし!次は一万本ノックだー!」
「はいぃぃぃぃ、コーチー!」
気合の入ったゼノヴィアは調子に乗って無茶振りを契約相手にさせるが、依頼者も笑顔しながらしているので大丈夫だろう。人間と悪魔との体力は違う事を分かってると思うが、瀕死状態になったら大問題となるな。
「いいなぁ・・・・僕もこう言う風に眷属のヒトには楽しく仕事をして欲しいです」
「ミリキャスは将来これと言う眷属候補はいるのか?」
「いいえ、これからです。いいなーって思う目標はありますけど」
「一誠君の眷属もそうだけど、余り参考にしない方がいいと思う。何せ普通の眷属ではないからねー」
ミリキャスはゼノヴィアの仕事を見てそう漏らしていたから、良い笑顔で仕事しているゼノヴィアだもんな。俺が問うと首を横に振っていたが、利発で将来の事に目を向けていても眷属詳細まで決められないだろう。最後にイリナから言われたが、確かにそうかもしれんが参考にするならグレモリー眷属かルシファー眷属だもんな。
「確かに一誠様の眷属も素晴らしいと思いますが、似ている所と言えばお父様の眷属でもあります」
「俺の眷属は『悪魔の駒』で転生などしてないけど、悪魔稼業しない珍しい眷属とも言われている」
「冥界最強がルシファー眷属なら、世界最強が黒神眷属だと思うよ。強者の集まりだし、弱点が無いチーム構成とされているからねー」
「父様の眷属と一誠様の黒神眷属は似ている所ではありますけど、やはり一誠様の第二の姿がカッコイイです」
第二の姿とは黒鐵改の事だが、赤龍帝白龍皇がいるし夢幻と無限のドラゴンがいるし前四大魔王と元神もいる。隣ではアーシアの使い魔であるラッセーを鍛えているが、無限の龍神オーフィスが師弟関係となっている。確かタンニーンの領内に同じ蒼雷龍がいたが、めっちゃノリの軽いドラゴンだったがラッセーはどんなドラゴンになるか楽しみだぜ。
「ミリキャスに期待する者も多いが、出生が余りにも特異と言うか特殊だからな」
「そうね。ミリキャス君は、最強の魔王サーゼクス・ルシファーと最強の『女王』グレイフィア・ルキフグスの間に生まれた嫡男。身に宿る才能だけを見ても、破格だし未来の魔王候補として目を付けられているからねー」
「本来なら子供の将来は自分で見つけるが、政治が絡みついている。ま、大丈夫だろう・・・・俺らが目を光らせているからな」
「・・・・何か誰かに見られている気がするけど、私の気の所為かしら?」
イリナが言った事で何らかの気配を感じるが、敵意がないので気にしない事にした。ゼノヴィアも気になったが、ここに来る前に休憩用の飲み物を持参していたので俺らは人間界本家に戻った。そんで次は朱乃の番が来たので、俺と朱乃で一緒に行くが契約相手が蒼い翼関連らしいので織斑一真の容姿となってスーツ姿となった。
「なるほど、社長さんもお疲れのようですわね」
社長の悩みを聞いたり、どう言う悩みや妻である悩みを聞いたりしている。ギャスパーはパソコンでのチャットや通話でトップクラスのようだけど、契約相手は以前のギャスパー並みなので人は信用できないけど悪魔なら信用できるとか。
「ところでこの方はどちら様ですかな?」
グレモリー眷属の悪魔稼業を考えていたら、俺を呼んだ社長さんだった。俺はあくまで見学の為について来ただけだが、この際俺の正体をバラしても平気だろう。
「こちらは私の親友である者ですわ、私達の見学したいと言われたので」
「まあそう言う事だ、ところで失礼ですが貴方はどこの会社の社長さんなのです?」
「私は蒼い翼傘下会社の社長をしている、蒼い翼本社社長は今まで見た事がないのでね。幻の社長と言われているが、噂によると悪魔並みに生きているという噂が絶えないようだ」
「では改めて私の正体を教えましょうか・・・・俺の名は零達也であり、蒼い翼社長兼CEOをしています。これが俺の名刺となりますね」
ロスヴァイセは、ミリキャスぐらいの子を持っている親から呼び出しが多いらしい。ロスヴァイセは学校の教員でもあるし、教え方がとても上手いと好評なので毎週家庭教師をしているそうだと聞く。そんで幻の社長と言われている俺なので、正体をバラした事でとても驚いていた。
「な!ま、まさか本物!零達也と言う名前は本社社長のビジネスネームとして聞いた事がある!」
「無論朱乃は知っているんで、スーツ姿のままで来たのだがサプライズとしては正解だったな。本名は織斑一真だし、貴方の言う通り零達也はあくまでビジネスネームとして使っている」
社長さんは感激だと言って、俺の名刺を受け取りながら会社について語った。朱乃は社長さんの奥さんと話相手をしているが、正直この人がこんなに喋る所が見た事がないらしい。契約完了なので、正体については秘匿でお願いをした後人間界本家に戻った。
アンケート用紙には、幻の社長と対面出来てよかったと書いてあった。リアスは何の事?と聞いてきたが、これに関して知っているのは一部の者と三大勢力トップ陣のみだ。ミリキャスにルシファー眷属の事を話していたので、俺は正直な感想を言った。
「まあ確かにアイツの眷属はどれも力は大きい。だがまだまだ鍛錬不足だと思っているし、指摘したい部分はあるけどな。それに俺はサーゼクスの師範でもある」
「それお父様に聞いた事があります。まだお父様が魔王をやる前に一誠様とお会いになってから、弟子になったと聞いてます。その時のお父様はどんな感じでしたか?」
「うーんそうだな、あの時は江戸時代だったから余り記憶が曖昧なんだ。今から二世紀前のだからなー」
「お兄様は確か修業後に一誠お手製の大太刀を貰ったと聞いているわ、当時お兄様の側近だったアルスとマルスも弟子入りとなったと聞いているわ」
「そうだったかな?三大勢力戦争時に消滅してしまったから、そこら辺の記憶が余りないのさ。俺は対ドウター戦で、魔力を消費した結果消滅して眠ったからね。二度目はすぐに復活出来たけど、一度目は百年経ってようやく復活したという感じだからね」
そう言ったら百年もかかったというので、驚いていたけど今は数日で復活したしもう消滅する事はないだろう。とりあえず今回の悪魔稼業は、まだまだやるそうなので俺は寝た。いくら深夜で活動出来る悪魔と違い、人間として暮らしているから自然と眠くなってしまう。
本来休日だとアグニ達と一緒に寝るはずだったが、自室に行くといつの間にかいた黒歌と白音だった。たまには姉妹で寝るのもいいかと思って寝ようとしたら、黒歌の奴がいきなりキスをしてきた事でこれはマズイと思った。
「黒歌にしては大胆な事だな、防音結界張らないとどうなっていたか」
「白音と一緒に寝る事も出来ないからにゃ、それにグレモリー眷属がいるけど私にとっては普通だにゃ」
「・・・・私としてはバレるのはマズイのですが、朱乃さんも知っているので問題ないかと」
「ま、幸いここに来れる者はここに住んでいる者らだけだ」
次の日となってからはいつも通り、朝からの鍛錬をしている俺とここに住んでいるソーナ達。それとグレモリーからは、祐斗とゼノヴィアにギャスパーだった。祐斗とゼノヴィアはいつも朝一で鍛錬をしていると言ってたし、ギャスパーは内に眠る闇をコントロールする為なのかマンツーマンでやっている。
なお俺と一緒のみ闇ギャスパーとなり、鍛錬していたが各自シャワー室に駆け込む。俺らとグレモリー眷属+ミリキャスが起きて朝食を食べれたのは、一時間遅れとなったがまあいいか。
「で、今度は俺達の力を見てみたいと?そう言う事なのかリアス」
「ええ。今一度あなた達の力を見てみたくてね、グレモリー眷属+ミリキャス対黒神眷属ってのはどうかしら?」
俺達黒神眷属に喧嘩売ってきたリアスで、今いる場所は地下2階の鍛錬所であるが急遽リアスがそう言ってきたのだった。最初は俺達がいつも通りの鍛錬が見たい、と言うから特別に連れてきたのだが俺達の力を再確認したいとの事。あちらは現魔王最強のサーゼクスと最強の『女王』であるグレイフィアの子だからなのか、グレモリー眷属は何やら今度こそ勝てると思っているようだった。
「それで?そっちは全員でこっちは誰を出せばいいんだ?今ここにいるのは俺とヴァーリと英雄の二チームだけだが、あとは婚約者であるソーナ、シーグヴァイラ、レイヴェル、イリナだけだが」
「最強形態である赤白龍神皇帝を、私達全員の力で対抗可能か試してみたいのよ。これについてはお兄様もやってくれと言われたわ、それにミリキャスの現時点ではどのくらい強さを持っているか知りたいのよ」
「それ、グレイフィア知っているのか?」
「えーと、多分知らないと思うわ」
あの野郎め、電話して確認取った方がよさそうだ。一応グレイフィアの番号を知っているからな、サーゼクスに秘密裏で教えてもらったプレミアムレアなもんだ。なので、今すぐ電話してやるので俺は地下室から地上に出た。地下は電波遮断しているからな、グレイフィアの番号出してからコールさせた。
『もしもし、一誠様ですか?』
「ああ俺だ。グレイフィアに確認の為に電話したんだが、こっちにミリキャスが来ているのは知っているよな?」
『はいそれは存じ上げておりますが、何か困った事でもありましたでしょうか?』
「実はな。赤白龍神皇帝対グレモリー眷属+ミリキャスで、対抗可能かをサーゼクスが秘密裏にリアスに進言したそうだ。グレイフィアは知っているか?」
『それは初耳ですので、今すぐそちらに行ってもよろしいでしょうか?ただいまサーゼクス様は出かけていますので』
「出来れば今すぐにでも来てほしいくらいだ、赤白龍神皇帝は俺達黒神眷属の切り札だからな。『既にここに来ております』早いな、それでは地下に案内しよう。もう試合始めてるかもしれないんでね、俺達黒神眷属の強さは規格外だ。手加減しようがないから」
そう言ってからこちらの玄関前にいたグレイフィアと合流をしたので、玄関から入って地下2階に行ったら既に遅かったようだ。土煙がしていて倒れていたのはグレモリー眷属+ミリキャスで、相手はヴァーリチーム+ソーナ達婚約者が汗一つせずに仁王立ちしていた。
ヴァーリは光翼だけを出していて、アーサーは聖剣を抜いているし、美猴も如意棒を伸ばしていた。英雄チームは何もしてなかったが、黒歌とルフェイとゲオルグでグレモリー眷属+ミリキャスを回復してた所で俺とグレイフィアが登場。
ページ上へ戻る