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黒を纏う聖堂騎士団員

作者:櫻木可憐
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14.火花を散らす二人。

 
前書き
とうとう・・・あの二人が激突する!! 

 
「そうね、これは・・・・・・




わからない!!」



「うん、わかるふりしてみた」

エイトは笑いながらゼシカを見ました。
出来上がった魔法陣はまったく知らないもので、二人にはよく分からなかったようです。
でもわかりますよね。
格好つけてわかるふりしたい気持ちが。
ククールがやるとムカつくだけですが。

「これ、どうしようか?」

「マイエラ修道院なら資料ありそうよね。
ククールにも会えるかもしれないし。僧侶ならわかるかも」

「・・・・・・あのさ、ゼシカ」

「何よ。まさかククールに会いたくないわけ?
確かにムカつくし、うざいし、赤いだけだけど。」

「そうじゃなくて。
もし、ククールたちがマルチェロと合流してたら指名手配犯といる僕らって・・・・・・
犯罪者扱いだよ!?」

元勇者、犯罪者になる。
なんて、タイトルはライトノベルにありそう。
などと考える作者はさておき、ハゲつるニノたんが厄介ですね。
マルチェロ並みにハゲの悪人ですから。

「ゼシカと僕が巻き込まれるのは嫌だ。」

「じゃあどうするのよ」

「当然、賄賂。」

「・・・・・・」

「マルチェロと出会った際に僕らは無実で逃げ切る。
出会わなかったとしても、賄賂は必ず役に立つよ。
ゼシカ、その顔なに?」

「その結論、却下」

元勇者、賄賂を送る。
勇者ってなんだろう。










「頭が破裂する!!訳わからん!!
兄貴、オレは寝る!!」

騒ぐククールを無視するマルチェロ。
マイエラ修道院の院長の部屋。
マルチェロとククールは同じ空間で仕事をしていた。
弟を恨み世界を滅ぼそうとした兄、兄貴が心配だが燃やされるのが怖い弟。
妙な絵面になりました。
クロノスは他の聖堂騎士団が入らないように、外で番をしているためいないのです。
いや~かわいそうにかわいそうに、マルチェロが。
うるさいやつで弟と調べものとは。

「兄貴~ここの資料を全部読めってなんのために来たのさ~
実は目的ないの?
ツンデレで単に会いたかったって言えなかった?
実はクロノスが好きとか?応援するぜ」

「グランドクロスとメラゾーマを選ばせてやる」

「・・・・・・ごめんなさい。
でも冗談抜きでどうしたんだよ、兄貴。
クロノスいないんだから、話してくれてもいいだろ?
弟だぜ、一応」

「弟?聞き間違いかな、ククール団員。」

「じゃあ、元団員として聞きます。」

マルチェロはククールの目を見て、黙っているわけにはいかないと悟りました。
真剣そのものの目を無視できません。
マルチェロが口を開けたとき、クロノスの声に遮られました。

「客だぞ、お前ら」

マルチェロは客を0.1秒で認識し、メラゾーマをぶち込みました。
しかし、メラゾーマは反射され、建物内で燃えます。
やめないか、資料が燃える!!

「わっははは!!
メラゾーマにしか能がないマルチェロなど、ミラーシールドで事足りる!!」

「エイト、それ、回復呪文も弾き返すんじゃねえ?
素直にスクルトにしろ」

来客エイトに冷静なツッコミ対応のククール。
クロノスの方はゼシカと話し込んでいる。ガールズトークだ。
何故かマルチェロとエイトは火花を散らしている。
建物崩壊の危機。
ククールはクロノスとゼシカに外で待機してもらい、扉を閉めました。

「エイト、何しに来たんだよ・・・ゼシカまで連れて。
まさか、姑さんに追い出された・・・」

「貴様、結婚していたのか。頼りがいのない顔で」

マルチェロは極悪人すぎる顔ですから嫁はいるんですか?
一応恋愛になるはずのこのストーリーですら怪しいマルチェロさん。
このまま、女神に捧げる体として生涯を終えたら・・・恋愛要素ないですね!!

「頼りがいのない?
マルチェロさんはハゲで極悪人顔で僧侶のくせにザラキでベホイミだから嫉妬ですか。
醜いな~男の嫉妬って。」

「いや、エイトはゼシカ以外の女を知らないとは視野が狭いぜ。
オレなんて数えきれない視野を広げ・・・・・・」

二人を和ませるはずの台詞が何故か怒らせたようで、グランドクロスとドラゴンソウルを向けられている。
顔色は青を通り抜けた。

「私が恋の一つもしたことがないと?
どの視点から物をみている?
元聖堂騎士団の中で悪人の私が、規則を破り恋をしているという発想はないか。
ククールが言うように視野が狭い男だ。
ゼシカという名前だったかな。妻が不幸だな」

「へぇ~恋したことあるんですか~
男だらけの修道院で?
あ、ククールが男同士抱きつくのは珍しくない的なこと言ってたな~
まさか、ホモ?」

ククールは焼かれる刻まれる潰される覚悟で、止めに入った。
話が進まん!!
マルチェロの恋は気になるが、ククールはそれはないだろうと勝手に決めつけている。

「ここに来た理由ね・・・
ククールには言ってもいいけど、マルチェロさんには嫌だ。
マルチェロさんの目的次第だ」

「なぜ貴様ごときにいう必要がある。
まずは貴様から吐くべきだろう」

「指名手配犯がでかい態度ですね。
ニノ司祭につき出しますよ?
ククールとクロノスは脅されていたと言っておきます」

ククールは放心状態で立ち尽くした。
この二人、手がつけられない。 
 

 
後書き
この話、一番文字数すごい気がする。
かなり楽しんでたから。 
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