詩集「棘」
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夢と現の狭間
星影も映さない空…
心ここにあらず
誰を想うか…闇夜の風
歌うは虚し 恋の歌
どこかへ逃げようかなんて
出来もしないことを考え…
振り向けば雲の切れ間から
月が嘲るように…見下ろしていた…
恋しくて…
想わない日は一日もなく
溜め息を吐く夜更け
夢と現の狭間で
ただ一人…揺らいでいたい…
行くあてもなく歩く道…
想いに疲れ果て
何を望むか…木洩れ日の陰
聞こゆは淋し…河の音…
いつかきっとだなんて
ありえもしない願いに喘ぐ
佇む今から動けずに
瞳から哀しみが
零れ落ちた…
愛しくて…
触れたいと思わずにはいられず
解き放てない感情(オモイ)
夢と現の狭間に
いつまでも…埋もれさせたい…
切なくて…
一緒にいたいと言えもせずに
痛みだけが増してく…
夢と現の狭間へ
身を投げて…消せるのならば…
恋しくて…
想わない日は一日もなく
溜め息を吐く夜更け
夢と現の狭間で
ただ一人…揺らいでいたい…
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