Blue Rose
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第二話 異変その六
「僕もね」
「そうだよな、だからな」
「龍馬は僕の友達だね」
「ずっとそうだっただろ」
それこそだ、彼等が知り合った幼い頃からというのだ。
「だからな」
「これからも」
「ああ、俺達は友達だ」
それこそというのだ。
「御前は俺の友達だ」
「何があっても」
「そうだ」
それこそというのだ。
「俺はずっと忘れてないからな」
「あの時のこと?」
「俺が上級生の人達と揉めたことがあっただろ」
「小学校の時だよね」
「一年だったな」
入学したてのまさに子供の時だ。
「五年生の人達が俺達一年生のところまで入ろうとしてきてな」
「出て行けって言ってたね」
「それで俺が先輩達に抗議して袋叩きに遭っていたら」
その時にというのだ。
「御前俺の前に出て身体張って庇ってくれたな」
「それもうかなり前のことじゃない」
「かなり前でもな」
それでもと言う龍馬だった。
「俺は覚えてる、それにな」
「他のこともだね」
「ああ、色々と。今も俺を何かと助けてくれるからな」
だからというのだ。
「俺はずっとだ」
「僕の友達なんだ」
「何があってもだ」
龍馬は心からだ、優花に言った。
「俺は御前の友達だ」
「そうなんだね」
「御前に何かあったら言え」
これ以上はないまでに強い声だった。
「その時は俺が絶対に御前を守る」
「何があっても?」
「御前にしてもらったことは全部忘れていないからな」
だからというのだ。こう話してだった。
そしてだ、優花に微笑んで言った。
「御前に何があっても二人は絶対に御前から離れない」
「龍馬と、だね」
「優子さんはな」
「j姉さんもだね」
「優子さんにとって御前はただの弟じゃないんだ」
「じゃあ何かな」
「たった一人の家族、宝なんだ」
そうだというのだ、優子にとっての優花は。
「だからな」
「僕に何があっても」
「あjの人も傍にいる」
「そうなんだね」
「だから安心しろ、御前は一人にはならない」
「どんなことがあっても」
「それこそこの世界がどうなっても」
そうした破滅的な事態に陥ってもというのだ。
「俺と優子さんは御前と一緒だからな」
「有り難う」
「御前がいつも俺と一緒にいてくれるから」
龍馬は正面を見てだ、優花に言った。
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