ラブライブ!~μ’s feat.me~
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Aパート
LIVE6 白夜とことり
深夜0時……
それは俺のもう1つの仕事の時間である。
「いらっしゃいませ。店内でお召し上がりでしょうか?」
「ええ。じゃあ、チキンナゲットと水をくれる?刹那君。」
「かしこまりました。では、出来上がるまでお待ちください。理事長、こんな時間までお仕事ですか?」
「まあね。ところで刹那君は何でアルバイトしてるの?」
「「「μ’sを支える為のの資金集めです。」」」
「獅子神君と白夜君も居たのね。ところで資金集めってどう言うこと?」
俺達は正直に話した。いや、あのね、資金集めをする原因は生徒会長にあるんだからね。あの自称KKEのせいでμ’sの活動資金が減ってさ、挙げ句の果てには『認められないわぁ』だからね⁉アイツら7人が一生懸命練習しているのに否定しかしないんだからね⁉
「エリチがどうしたん?」
「あの生徒会長が………希?」
「あら、希さんも居たの?」
「はい。ウチ、神社のアルバイトしてるんですけど今日はこの時間までかかって。あ、ウチはハンバーガーにコーラね。」
ちゃっかり注文してくんじゃねえよ。
「って言うかさ、刹那の貯金をμ’sの為に使えば良いのに。」
「そんなことしたらアイツらが甘えるし、部活である限り必要以上の金は出せないんだ。」
獅子神、お前いいこと言うなー。俺はただ貸したくなかっただけだけどね。
「刹那君は何時までアルバイトしてるの?」
「0時半までですけど、それがどうしたんですか?」
「良かったら一緒に食べない?」
「「「喜んで!」」」
あ、その前に店長に確認しないと。
「店長、賄い食べても良いですか?」
『もちろん。あ、そこのお客さまも食べて行って下さい。』
「店長、太っ腹やね。」
「店長は僕たち《トリニティ》のファンで、μ’sも好きだって言ってたから。いろいろと応援してくれてるんだよ。」
流石に客に賄い出すってどうかしてるけどな。
『グゥレイト!』
店長が厨房で奇声をあげている。これは完成の合図だ。っていうか、いつも思うんだけどさ店長ってバスターなパイロットなの?
「お待たせしました。チキンナゲットと水です。」
白夜が丁寧に渡す。こいつ、接客態度が良すぎて眩しすぎる!
「ありがとう。じゃあ、待ってるわね。」
「ほい、バーガーとコーラ。」
「ありがと、じゃあウチも待ってる。」
それから俺達は着替えて賄いを持って二人が待っているテーブルに行った。
「まさか、白夜がアルバイトしてるなんてお母さん知らなかったなー。どうりで帰っても布団に居ないんだ。」
「ことりには黙っててよ、母さん。」
「分かってるわよ。」
白夜と理事長が仲睦まじい話をしている。だが、この話にはおかしな点が1つある。それは誰もが分かり驚いたもの。
「「「義母さん⁉」」」
「1文字余計だー‼」
「もう、照れちゃって。ことりとあんなことやそんなことをしたって言うのに。」
「それは酷い誤解だー‼」
そうそれは昨日のこと……
☆
僕は転校してきてことりの家に住まわせてもらってる。けど、僕は今、大変な状況に陥っている。
「ハク君、エッチなことしよ?」
「ことり、熱でもあるのかい?とうとう頭が逝ってしまったかい?って僕の目の前で服を脱ぐなー!」
「イカせるのはハク君の仕事だよ。」
「それはまだ早いってー‼」
「まだ⁉今、まだって言ったね?」
「僕を嵌めるなー!」
「ハめたいの?」
「ああもう!これじゃ拉致が開かない!」
そう叫んだら母さんが帰ってきて驚愕の事実を口にした。
「ことり、これ食べちゃったの?」
「うん!あのね、すごくふわふわして楽しいんだよ。」
「これ、ウイスキーボンボンじゃない……」
アンタのせいかー!
☆
「……っていうことがあったんだ。刹那、隼人、震えても無駄だよ。」
今まで天使だと思っていたことりが堕ちただと……⁉
酒は天使をも呑み込むとでも言うのか……⁉
「ところで、白夜君。何で理事長のことを母さんって呼んでるん?」
「「いち早くその関係になり、俺たちに追い付きたかった?」」
因みに俺と穂乃果、獅子神と海未で付き合ってるよ。
「二人は黙ってて。」
俺たちが白夜に制止され、白夜は言葉を続ける。白夜の話によれば居候という形で住まわせてもらって住むなら理事長をお母さんと呼べと強要されたようだ。白夜も大変だなー。
「白夜君はことりちゃんのこと好きなん?」
「まぁ好きですけど……」
「なら、今週末に遊園地にでも行ったら?ウチ、プレオープンチケットが福引きで当たって要らなかったんよ。だから、ね?」
「えっ、いいんですか⁉あ、ありがとうございます。」
「その代わり、いい結果の報告を待ってるよ。」
「はい!」
この頃、白夜の身に危険な事が起きることを誰もが思っていなかった。
因みに、トリニティの皆が帰ったら全員バレてしまってこっぴどく怒られたのであった。
デート当日………
『ようこそ、音ノ木ランドのプレオープンへ‼』
「へー、すごく楽しそうだね。早くいこう!」
そう言ってことりは僕の手を握って引っ張る。女子に手を握ってもらうって緊張するよね。
「入場にはチケットが必要となっております。チケットはお持ちでしょうか?」
ことりがチケットを出す。あれ?あのチケットって僕が渡したのと違うような……
「これはプレミアムプレオープンチケットですね。では、ゆっくりとお楽しみ下さい。」
プレミアムプレオープンチケット?なんのことだろう?
『例の連中が来た。計画を実行するぞ。』
後ろから聞こえてきたのはきっと勘違いだろう。ほら、僕、最近疲れてるからね?
「ことり、すごい楽しそうだね。」
「だって、ハク君とデート出来るんだよ。もうことり感激!」
喜んでることりも可愛いなー。
『そこのカップル。写真撮らないかい?』
僕とことりが楽しんでるところに誘ってきたのは黒いハットを被って従業員の格好をしている刹那だった。
「刹那なにやっt「記念に撮らないかい?」はぁ……」
「撮ろうよ!」
「じゃあ、撮るぜ。」カシャッ
「「ありがとうございました。」」
クソ、純粋なことりの弱みに入れて来るなんてどこまで卑怯なんだ。ことりが気づかない天然な奴だって知ってるのに。
僕がそう考えて歩いていると大きいマスコットキャラクターがいた。。
「ねえねえ、あそこにクレシェちゃんが居るよ!」
クレシェちゃんとは音ノ木坂周辺の有名マスコットキャラクターである。
「そこのカップルさんいらっしゃいにゃ!」
あ、凛だ。ここのマスコットはボイスチェンジャーが搭載してないのかすぐに凛だと分かってしまった。せめて口調くらい直しといてよ……
「凛なにやっってるの?」
「ハク君、何言ってるの?この子は凛ちゃんじゃないよ。」
ことりも気付いてよ。
「このクレシェちゃんがオススメアトラクションを紹介してあげるよ。」
「なになに?」
ことりが食いついてるよ……まぁ、いっか。可愛いし。
「りn……クレシェのオススメはあのお化け屋敷にゃ!」
今、凛って言おうとしたよね⁉絶対言おうとしたよね⁉
「じゃあ、ことり行こっか。お化け屋敷以外に。」
「何で?クレシェちゃんはお化け屋敷が楽しいって言ってたよ?」
ことり、目を覚ますんだ。ことりは騙されてるんだよ。
「お化け屋敷に行ってくれないとチャイナドレスや着物はもちろんレースクイーンにチアガール、看護婦にキャビンアテンダント更にはファミレス店員に女性警官制服やレオタードとOLスーツにセーラー服やブレザーや巫女服に加えてメイド服やテニスウェアなどのコスプレ用品を家に送りつけるよ‼」
「止めてくれ‼そんなものを送りつけられたらコスプレ(白夜に着せ替え)大会が始まって僕の精神が保たない!」
なんて卑怯な手を使ってくるんだ!こんな僕の弱みを知っているのは刹那と隼人しかいない!あの二人、後で殺す!
「そのセット後で貰えますか⁉」
ことりも興味を持つなー‼
「別途料金1000円になってるよ。」
たった1000円で僕の命を取るのか……
結局、僕はことりの『ハク君、お願い‼』に負けてお化け屋敷に行くことになった。お化け屋敷の中は廃病院を改造したようなものでなかなか味が出ていた。
「ハク君、怖いよ……」
「大丈夫だって。ただのアトラクションだから。」
そう言った瞬間、目の前にキラリと光るものが1つ。それは矢だった。この僕の頭を正確に狙ってくるのは海未か!
「って危なー!何これ、僕、違う意味で逝くんじゃないの⁉」
次々と矢が飛んでくる。僕はことりを護りながら避け、時には掴みその難関を抜けて行った。
「こ、怖かったね。」
「うん、僕も初めて命が危ないと思った瞬間だったよ。」
『では、ランチをご用意しておりますのでお越しください。』
ここの従業員が丁寧に説明してくる。プレオープンなのに結構粋なことするんだ。
「じゃあ、ハク君行こ。」
またもや、ことりに手を繋がれランチの場所に連れていかれる。なんか今日のことりは積極的だなぁ。促されるままに来たのは大きいレストランだった。しかも前の方にステージがあった。
『ここからは案内人が変わります。では、少々お待ちください。』
「担当変わりました。これからあなた方の世話をさせて頂きます小泉花陽です。」
「「花陽(ちゃん)⁉」」
そ、そんな……今までことりを騙していた刹那達の作戦が変わったのか?ここで普通に花陽を出してくるなんて……どこまで予測不能なんだ。
「当店のオススメは白米となっております。」
それは花陽のオススメじゃないかな?看板に出ているのとオススメメニューが違かったし。
そんなことを考えてランチを食べていると最悪なアナウンスが流れた。
『今日、この場には結婚を前提にお付き合いしているカップルがいます。では、南ことりさん、黒薙白夜さん前にどうぞ。』
アナウンスをしたのは希先輩だった。僕らは案内されるがままにステージに立ってしまった。僕は未だに状況が理解しきれてないんだけど、ことりは楽しそうにしている。こういう時って案外、女の子の方が強いのかな?
『では、新郎新婦のプロフィールを紹介いたします。新郎の黒薙白夜さんは現在大人気グループ《トリニティ》のヴォーカルを務めております。そして新婦の南ことりさんは彗星の如くスクールアイドル界に現れた《μ’s》のメンバーであります。では、準備がありますのでお二人は別室に向かってください。』
僕たちは案内人に案内され、別室に移動する。すると、そこには何故かウェディングドレスとウェディングスーツが置いてあった。
『これを只今から着てもらいます。』
着付けの人にそう言われて30分が過ぎた頃、ウェディングドレスを着たことりがやって来た。か、可愛いし綺麗だ。
『では、新郎新婦の登場です。』
「なんか結婚式みたいだね、ハク君。」
「そうだね。なんか面白いね。」
駄目だ、もうことりを見れない。目がヤられてしまう。
『おいおい、なんか結婚式みたくやってんじゃねえよ。そこのバカどもよぉ。』
『俺たちが手本見せてあげますか?ハッハッハー』
『だいたい何だよ。新婦の夢がお嫁さん?笑わせんじゃねえよ、子供かっての。』
僕らが入場してくると前に居るチンピラどもがバカみたいにデカイ声で騒ぐ。ほんと、絵に描くようなクズっぷりだ。
『アンタらいい加減にしなさいよ‼ことりにとっては今まで一生懸命追いかけ続けてきた夢なんだからね‼』
一番最初にキレたのはにこ先輩だった。ことりもにこ先輩もゴールは違うけれど小さい頃から一生懸命追いかけ続けてきた夢をバカにされたんだ。夢をバカにされる苦しみはにこ先輩が一番分かっている。にこ先輩はキレているけど周りの海未と穂乃果が止めている。僕はことりになんて言葉を掛けたらいいのか分かんなかった。けど、搾りに搾って出そうと思って隣をみたらことりの姿はなかった。
「こ…とり……?」
『皆さん、新婦が居なくなったようです。探してください。』
そう言って擬似結婚式は中止された。
「早くことりちゃんを探さないと……」
「俺は面倒だからパスだ。お前らだけで行ってこい。」
そんな冷たい言葉を残したのは刹那だった。
「はぁ?ナニソレ!イミワカンナイ!」
「俺もパスだな。そんなことをするんだったら家に帰って寝るぜ。」
刹那に続き隼人までもそう言う。
「アンタたちも分かんないの⁉ことりはどんだけ苦しんでるのか?バカにされたのよ!自分の夢を!」
「んなもん、分かりたくもねえな。俺は昔から天才だったからなぁ。」
刹那がそう言い放つとにこ先輩はパチンという音を立ててビンタする。うわー、結構痛そうだな。
「もう凛達で探すにゃ!どうせ、ことりちゃんの事をどうでも良いとしか思ってないんだにゃ!行こう、かよちん!」
凛と花陽が出ていく。それに続き、にこ先輩と希先輩、真姫、穂乃果、海未も出ていった。それから遠くに行ったのを確認して僕は刹那達と話す。
「それで、本当の目的は?」
「決まってんだろ。あの絵に描くようなクズのチンピラをぶっ倒す!ことりをあんなに傷つけたんだ。やらねえと気が済まねえ。」
「隼人は?」
「刹那の意見に同意。」
やっぱりそうか。
「じゃあ、行こっか。チンピラ狩りに。」
「「おう!」」
それから僕らはチンピラを探し、チンピラが溜まっていた場所に入る。
『誰だてめえら。』
「「「ちょっとそこまで面貸せ。」」」
一方、穂乃果サイドでは、
「アイツら本当に最低だわ。海未達も最低な彼氏を持ったものね。」
さっきからこの雰囲気。やっぱり、刹那達の態度が原因みたい。
「でも、私はあれは本音じゃないと思います。」
この険悪な場を壊そうとしたのは花陽ちゃんだった。
「ウチもそう思うなー。」
「私もそう思います。私と穂乃果は小さい頃からあの二人を見てきました。ああいう態度をとるときの隼人達は何かを裏でやるんです。ね、穂乃果?」
「うん。だって、にこ先輩にビンタをされた後って刹那だったら即キレてるもん。我慢するなんてあり得ないし。あ、ことりちゃんが居た。」
私たちが探しに来たのは昔、ことりちゃんと海未ちゃんとよく遊んだ河川敷だった。
「ことりちゃん、迎えに来たよ。」
「穂乃果ちゃん、ことりの夢って間違ってるのかな?」
「ちょっと皆とはずれてるかもね。でもね、穂乃果達はことりちゃんの夢を笑ったときはないよ。」
「それにそんなことを気にしなくても大丈夫にゃ。誰かさんみたいに痛いことやってないから。」
「ちょっと、それどういう意味よ‼」
「じょ、冗談にゃ。」
「それに、私はずっとことりの夢を応援してきました。」
「それにね、そろそろ白夜君も来ると思うよ。」
私がことりちゃんに予言したあと、向こうからボロボロになった服を着た刹那達がやって来た。
「「また、喧嘩?」」
私と海未ちゃんは自分の彼氏に問いただす。
「「えっ、あ、その……にげろぉおおお‼」」
「「待ちなさい!」」
「アイツら……このにこ様がアイツらの曲がった根性を叩き直してやるわ!」
「凛も行くにゃー‼」
「ほら、花陽ちゃんも行かへんと置いてかれるで。」
「ダ、ダレカタスケテー‼」
後は任せたよ、白夜君。
「ことり。」
「ハク君、その服……」
「あぁ、これ?途中で転んじゃってさ。僕ってバカだよね?」
ハク君は私でも分かる大嘘をつく。
「あとこれ。はい、今日の記念。」
そう言って渡して来たのは白いヴェールだった。
「これって……」
涙が止まらなかった。何でだろう?
「あのね、こんなときに言うのは卑怯だと思うけど、僕はことりの事が好きだよ。もちろん、友達として……」
えっ……?嘘でしょ?友達として?
「……じゃなく、一人の女の子として。僕はことりの夢を笑わないし、ことりを守り続ける。だから、付き合って下さい!」
白夜君から出たのは突然の告白だった。もう、ズルいよ、こんなときに言うなんて。そしたら、こう答えるしかないじゃん。
「うん!よろしくね、ハク君!」
「はぁ、良かった。じゃあ、帰ろっか?皆も行っちゃったし。」
「もしかして、慰めだったの?」
「何言ってるのさ、僕の本音だよ。早くいこう、ことり。」
「ハークくーん、だーい好き!」
夜7時……
園田家では、
「しっかりと教えるしかないようですね。」
「許してくださぁあああい!」
ヤバイ!海未の目から光が消えてる!
高坂家では、
「今日はことりちゃんの為だったから許してあげる。」
「ありがとうございます。」
「その代わり、明日の買い物に付き合って‼」
「喜んで。」
南家では、
「ハク君、この服どう⁉」
「白夜、これも良いわよ‼」
「嫌だぁぁああああああ!」
コスプレ大会が開かれていた。
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