揺るがぬ生き様
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Fate
No.10
間桐邸side
「さて、今日の夜、柳洞寺で宴を開くから、許可を頂かなければならんのだが
その前にランスロットを呼べ雁夜」
「待ってください!ランスロットとは・・・まさかバーサーカーが・・・」
「そこに点いては、ランスロットと腹を割って話し合え
バーサーカーとして呼び出されたのは、確かだが狂気は既にないからな」
「わかりました劔、感謝します」
「アインツベルンの方はどうするのですか?劔
私がマダムに掛け合えればいいのですが」
「舞夜そこも問題ない、後で使いを出すさ」
「さて、雁夜は柳洞寺へゴールデンと行け
アインツベルンはスカアハか書文が行ってくれ。
ライダーとランサーには場所を伝える使い魔でもやれば大丈夫だろ」
アインツベルンの方は、門前払いをくらう可能性が高いからな、武力外交だ。
「劔さんは、どこ行くんだ?」
「俺は教会に行く。そろそろ教えないと予定が崩れるしな」
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言峰教会side
「お待たせして、申し訳ない・・・それで此度は何用で参られたのかな?」
「おう、以前にお前の息子の悩みを聞いてな
そいつを教えた時に、今度自分に必要な事をしに行くと、伝えたのさ」
その言葉と共に言峰綺礼が現れる。
「その通りなのです父上、それで死神よ
今回は教えてくれるのだろう?」
「そうでしたか、私も興味がありますな
拝聴してもよろしいかな?」
璃正も自身の息子の悩みは気になるが、それよりも必要な事とやらが気になったのだ。
「お前にも関係があるからな、いいだろう
言峰綺礼、お前には娘がいるのだよ。」
その言葉に絶句する言峰親子
「な・・・それは・・・一体どこにいるというのだ!」
綺礼は指向が蘇ると共に劔を問い詰める。
「まずは落ち着け、直召喚してやる。
だがその前にその娘の事を教えとく
今後の身の振り方にも影響するからな」
その言葉に、綺礼は落ち着くように深呼吸を始めるが、璃正は身の振り方という言が気になった様で
「それは、どういう事ですかな死神殿?」
「少女の名前はカレン・オルテンシア
病弱な女が行きずりの男と関係を持った際に生まれた。
等と言われてな愛を感じる環境にはいない。
おそらく厄介者という認識で教会をたらい回しにされているだろうな
そして厄介な事に被虐霊媒体質でな、このまま教会に所属すれば
道具の用に使われ、体がどんどん傷つき、ボロボロになるだろうな」
その言葉に親子は懇願するように
「わかった。早急に召喚してくれ」
いち早く保護しようと考えていた。
その言葉を聞き、刀で宙を切ると少女がそこから現れた。
毛布で包み親子に引き渡した。
「今は時間が必要だろう、今夜柳洞寺で酒宴を開くから、余裕があるならきな」
その言葉に、親子は頭を下げ奥へと戻っていった。
教会を出ると私服のギルガメッシュが佇んでおり
笑みを浮かべながら
「中々に魅せるではないか、それで必要とはあの小娘を助ける事だったのか?」
「そりゃそうだ。子供には幸せを掴む権利があるからな」
その言葉を聞き益々愉快そうな顔をしながら
劔が乗ってきたバイクの後ろに何も言わずに乗り
一旦間桐邸に戻り、そこでギルガメッシュに桜と凛を見せ
一緒にゲームをしながら時間をつぶした。
途中、桜の件を聞いたギルガメッシュが怒り時臣との契約を切り
遠坂邸を爆破したときは、皆で歓声をあげるという珍事件が発生したが気にしなかった。
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柳洞寺side
招待を受け取った面々が集まり、既にそこでは先に向かわせていた、セイバーとライダーが飲み始めていた。
「聖杯は、相応しき者の手に渡る定めにあるという。
それを見定めるための儀式が、この冬木における闘争だと言うが
何も見極めをつけるだけならば、血を流すには及ばない
英霊同士、お互いの格に納得がいったなら、それで自ずと答えは出る。」
ライダーが空いたセイバーのグラスに酒を注ぐ
「それで、まずは私と格を競うという訳かライダー」
「その通り、お互いに王を名乗って譲らぬとあれば捨て置けまい?
云わばこれは聖杯戦争ならぬ聖杯問答、どちらがより、聖杯の王に相応しい器か
酒杯に問えば、詳らかになるというものよ」
「戯れはそこまでにしておけ雑種」
ギルガメッシュと共に俺も場に向かう。
「遅かったではないか、金ピカそれに死神よ」
「ほう、死神よ中々に良い酒ではないか
この味は我も味わったことはない」
「まぁな俺の刀の中には異界が広がってるからな
集まったところでつまみも出すか」
そう言い俺は宝石の肉を出すと共にテーブルと椅子を出す。
「これは重畳、う~んほ!うまい!」
その言葉と共にアルトリアも至福の笑みを浮かべギルは
「劔よ、褒めて遣わす」
ツンデレだった。
「英雄王よお主の聖杯にかける大望はなんだ?
聞かせてもらおうではないか」
「仕切るな雑種、第一聖杯を奪い合うという前提からして
理を外しているのだぞ、そもそもにおいて
あれは俺の所有物だ世界の宝物は一つ残らずその起源を我が蔵に遡る。
まぁ劔の刀は違うようだがな」
「んじゃ貴様、昔聖杯を持っていたことがあるのか、どんなものか正体も知っていると?」
「知らぬ、雑種の尺度で図るでない、我の財の総量は当に我の認識を超えている
だが、宝であるという時点で、我が財である事は明白だ、それを勝手に持ち出そう等と、盗人猛々しいにも程があるぞ」
「お前の言は世迷言の様だな。錯乱したサーヴァントらしいな」
「いやいや、どうだかな・・・
じゃあ何か英雄王、聖杯が欲しければ貴様の承諾さへ得られれば良いと?」
ギルの考え方に、どこか共感を感じるのかライダーは笑みを浮かべている。
「然り、だがお前ら如き雑種に、我が報奨を遣わす理由はどこにもない
我の温情に与るべきは、我の臣下と民だけだ・・・故にライダーお前が我の下に降るというのなら
杯の一つや二つ、いつでも下賜してやってよい」
「そりゃ、できん相談だわな、所で聖杯について教えると死神は言っていたが、聞かせてくれんか」
ライダーが俺に話を振りようやく喋ることができる。
「まずはそうだな、英雄王は聖杯は自身の宝である、と言っていたが
あれは贋作だ。聖杯を魔術的に再現しようとしたものに過ぎない。
それとだ、願いを叶えると聞いているだろうが、その手段はなサーヴァントが死に座に戻るときの魔力を使うのだ。
ここまでは、既に英雄王にも伝えてある。」
実際は根源にはギルも殺さなければいけないことは既に教えてあるが。
「しかし今の聖杯は問題があってな、第三次聖杯戦争にてそこのアインツベルン側が召喚しようとした、サーヴァントに問題があったんだ
その名前はアンリ・マユ、この世全ての悪と言われる物だ」
その発言にアイリスフィールは
「そんな!ここの聖杯では神霊は呼び出せないはずよ」
「そうだ、故に呼び出されたのは、その側面を背負わされた少年
しかしアンリ・マユには違いない、すぐ脱落したようだが問題はここからだ
さっきも言った通り、サーヴァントが座に戻るときの魔力は聖杯にくべられる。
本来は無色の魔力の色はアンリ・マユに侵され黒く染まり、聖杯は汚染され全ての願いを「人を殺す」という結末に歪めて解釈し叶える
欠陥品になったのだよ」
絶句するマスター達、ライダーとセイバー・ギルも顔を顰める。
立ち直った切嗣が俺に問う。
「じゃあ聖杯を元に戻す事はできないのか?」
「既に中身は泥に塗れている。戻す事は出来るがそのような事はアインツベルンの自業自得、やろう等とは思わん
それにな、聖杯で根源に至る等、努力せず結果だけを求めるに等しい行いだ。そして、願いも形をなしていなければ、いくら聖杯でも叶える事はできん。」
ライダーは顔を顰めながら
「じゃあ受肉という願いは叶わんのか」
「受肉程度なら俺でもできる聖杯に頼らずともな」
俺の言に喜色満面の笑みを浮かべながらライダーは
「おお!ではお主の願いは何なのだ、それによっては余も受肉できるのであろう?」
「俺の場合、聖杯に溜まった魔力と俺の力を使い別の世界へ飛ぶことだな。
宇宙に進出している世界かもしれんし、はたまた別の理の中生きる世界かもしれない、心躍るだろう?」
この考えにはギルもライダーも笑みを浮かべ心の中で吟味しているようだ。
「ちなみに、ほかの奴も連れていくことは可能だ。俺の中の異界に入るだけだからな
それと衛宮切嗣、お前の娘だ受け取れ」
言峰の時と同様にイリヤスフィールも召喚する。
「どうしてここに・・・それに何故?」
「娘を幸せにする義務が、お前にはあるだろう?それと小聖杯たるお前の妻も心配するな
肉体の再構築など造作もない。まだ戦うというなら話は別だがな」
「いや、もういいよ・・・別世界に行く意志があれば連れて行ってくれるのだろう」
「ああ、もちろんだ。そっちのランサー組はどうだ来るかね?」
「ソラウに聞かなければだが私は問題ない」
「俺はケイネス様次第だな、恩あるとはいえ裏切りは好かんからな」
その言にライダー組は
「余は勿論参加するぞ!宇宙など胸が高鳴るではないか」
ウェイバーは強制参加のようだ・・・
「それでは今夜はここらでお開きとするか」
間桐邸に元セイバー陣営を迎え遠坂姉妹と共に遊ぶイリヤを暖かくみる夫妻と
深夜に急遽来訪してきたライダー組も加え、その日は夜まで騒がしかった。
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