揺るがぬ生き様
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Fate
No.7
劔side
「さて、雁夜それとメディア外出するぞ」
「マスター何故外出するのです?それに雁夜も連れて」
「まずメディアは今の現代を情報では知っていても実際に見てはいない。
地理や人の流れそうゆうもんを知らなければ十全に策を考え、それを実行することはできない。
それに、今のメディアの服ではかなり浮いてしまう。服が何着か必要だろう」
「次に雁夜だが、お前はこの土地を知ってはいるが目がひとつしかない。
敵がどこに配置しているかや、どういったことがその場で起きているのかを知る手段が必要だ。
だからこそ蟲を広範囲に広げさせておいた方がいいだろう。何時でも俺らがすぐ傍にいるとは限らないしな」
「わかりましたわ(わかった)」
「それとしばらくはここを基盤に動く、霊地に何故拠点を張らないかだがいくら罠や結界を張ろうとも既に対策が練られているならいらん。
そんなことに労力を費やすなら初めからここに魔力炉を埋め込み回復地点の様にしたほうがいいだろう」
「では、行くぞバイクで回るから雁夜はゴールデンに乗せてもらえメディアは俺の後ろに乗れ」
「いや乗れってこれ・・・?」
雁夜が驚くのも無理はない何故ならそのバイクの名はValkyrie Rune
さらに、この未来にあるはずのバイクが何故あるかだがゴールデンと密かに制作していたからである。
「さぁいくぞ!」
「「うわぁ~!!(きゃぁ~!!)」」
二名ほど悲鳴を上げている気がするが二台のバイクのデュエットにより何も聞こえない
街を回っていると倉庫街から誘いを感じる。なので雁夜は近くの下水の中に身を潜めさせ俺らは一旦拠点に戻り
荷物を置いてから単独で海上の上空から見守ることにした。
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場所は倉庫街今ここで戦場の火蓋が落とされる。
「よくぞ来た・・・今日一日この町を練り歩いたものの・・・どいつもこいつも穴熊を決め込むばかり
俺の誘いに応じた猛者はお前だけだ・・・その清澄な闘気、セイバーとお見受けしたがいかに?」
「如何にも、そういうお前はランサーに相違ないな」
「これより死合おうという相手と尋常に名乗りを交わす事も儘ならぬとは、興の乗らん縛りもあったものだ・・・」
「それではいざ・・・」
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劔side
「ったく、実力もねぇのに戦場に立つなんぞ馬鹿ばかりだな」
自分の目で戦いを見ながらそう口にしていた。
(何故ですかマスター?セイバーのステータスは脅威ではないのですか?)
メディアが念話で疑問を口にした。
「たしかに、ステータスは高い、だがそれだけだ如何に力があろうともあの傍の女が邪魔だな
あの女は警戒心が散漫だ。恐らくブラフという事だろう。でなければあんな無防備にいたりはしない
必然本物のマスターを瞬時に叩けばセイバーは脱落だ。たとえセイバーと殺り合っても剣技があれじゃな・・・」
(成程・・・っ!今雁夜からセイバーはアーサー王という話が来ましたが、宝具は恐らく・・・)
「エクスカリバーか・・・ただ力を放出するだけという印象だな・・・俺が思うに己が武器の力だけで戦うなんざ二流だ。それを使いこなし手足のように扱えなければ強者にはなれん。
だが女だてらに中々気張った奴だな」
(マスター嬉しそうですね?)
「おう、あいつらの戦いでそろそろ場が動くからな」
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「AAAALALALALALAieee!!」
「チャリオット!」
「双方剣を納めよ、王の前であるぞ!
我が名は征服王イスカンダル
此度の聖杯戦争においては、ライダーのクラスを得て現界した」
周囲の物たちは突然の真名暴露に驚愕していた。
「な!何を考えてやがりますかっこのバカはぁぁぁっ!」
ライダーのマスターは半ば悲鳴に近い叫びを上げていたがライダーのデコピンで鎮められる。
「うぬらとは、聖杯を求めて相争う巡り合わせだが・・・・・・まずは問うておくことがある。
うぬら・・・一つ我が軍門に下り聖杯を余に譲る気はないか?
さすれば余は貴様らを朋友として遇し、世界を制する快悦を共に!分かち合う所存でおる!」
ランサーは呆れながら首を左右に振り溜息を吐きながら
「その提案には。
俺が聖杯を捧げるのは、今生にて近いを交わした新たなる君主ただ一人だけ」
しかし最後は眼を鋭くさせ言葉を放つ。
「断じて貴様ではないぞ!ライダー」
方やセイバーも怒気を滲ませながら
「そもそも、そんな戯言を述べ立てるため、に私とランサーの勝負を邪魔立てしたというのか?
騎士として許しがたい侮辱だ!」
諦め切れないライダーは頭をかき、待遇は応相談と言うが双方にくどいと言われてしまう。
「重ねて言うなら、私も一人の王としてブリテン国を預かる身だ。
いかな大王といえども臣下に下るわけにはいかぬ」
「ほぉ・・・ブリテンの王とな、こりゃ驚いた!
何しろ騎士王がこんな小娘だったとは!」
「その小娘の一太刀を浴びてみるか、征服王!」
「はぁ・・・こりゃ交渉決裂か勿体無いなぁ~残念だなぁぁ~」
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「くくく・・・何とかとバカは紙一重だと言うが、勢い任せな感じは波長が合いそうだ」
(あれが、征服王ですか・・・私の苦手なタイプですね)
「策をぶち壊すタイプだからな、だがああいう手合いは決断してからの行動は早いからな一番厄介だ」
(ええ、マスター逆にあそこでライダーのマスターを罵倒しているタイプはどう思います?)
「典型的な魔術師だな、研究者が鉄火場に立とうなんざ余程頭が切れて戦闘技術もなきゃ厳しいな
それとあんな高いところじゃ逃げ道も限られる。ただのカモだな」
そんな会話をしているとライダーが
「おいこら!他にも居るだろうが。闇に紛れてのぞき見をしとる連中は」
「セイバーそれにランサーよ、うぬらの真っ向切っての競い合い、真に見事であった。あれほどの清澄な剣戟を響かせては惹かれて出てきた英霊が、よもや余一人ということはあるまいて・・・」
「聖杯に招かれし英霊は、今!ここに集うがいい。なおも顔見せを怖じるような臆病者は、征服王イスカンダルの侮蔑を免れぬものと知れ!」
それを見聞きし尚愉快そうに笑っている劔にメディアは確認するように言う。
(行くのですね、マスター)
「ああ誘われたんだ乗らなきゃ面白くねぇ
あと頃合いを見てランスロットに暴れさせてやれ」
(分かりました。恐らく英雄王も現れます。お気をつけ下さい)
その言葉を聞き届けたあとゆっくりとした歩調で場に向かう。
アーチャーが最初に出現した。
「我を差し置いて、王を称する不埒物が一夜に二匹も沸くとはな」
それに対しライダーが言葉をかける
「難癖つけられたところでなぁ・・・
イスカンダルたる余は、世に知れ渡る征服王にほかならぬのだが・・・」
「戯け。真の王たる英雄は、天上天下に我ただ独り。後は有象無象の雑種に過ぎん」
呆れながらも尚ライダーは語り掛ける。
「そこまで言うんなら、先ずは名乗りを上げたらどうだ?
貴様も王たる者ならば、まさか己の威名を憚りはすまい?」
「問いを投げるか? 雑種風情が? 王たるこの我に向けて?
我が拝謁の栄に俗して尚この面貌を見知らぬと申すなら、
そんな蒙昧は生かしておく価値すらない!」
その言葉と共に二つの武器が現れる。
しかし、みなそれに対し反応できなかったからだ。
莫大な霊圧が降り注ぎその原因の人物が空中を歩きながらやってきたからだ。
格上の存在や戦場を知らぬものは既に倒れ伏していた。
「誘われたからやってきたが力を制限してこれか・・・
まったく魔術師は自尊心は人一倍で本当に能力のある物は一握りしかいないな」
その場にいる英雄は驚いていた。
明らかに英霊が持つオーラではないさらに上位の存在であることは明確だった。
「ほう・・・この時代に貴様のような存在が今だ残っていようとはな」
笑みを浮かべながらアーチャーが口を開く。
「さすが英雄王、中々の洞察力だな。だが少しばかり目が曇っているようだな」
他のサーヴァントたちは英雄王の名に驚くがギルガメッシュ本人は自身の目が曇っていると言われ
「なんだと?」
怒気を滲ませながら問う。
「自身のマスターであり臣下が一体どのような人物か見抜けないとは・・・
それに見ていたが、戦争で騎士道だ何だなど何の役にも立たないな」
その言に対しランサーとセイバーは怒り
「貴様!騎士道を馬鹿にするか!」
「戦いに卑怯も汚いもないなあるのは勝敗だけだ
それに戦争というのは負ければ敗者の言は戯言として処理される
根本的な疑問だが自身の力を行使せず君たちの力を当てにし他人の死を願うマスター
それに盲目的に従うのがお前らの騎士道なのか?」
その言葉に二人は黙ってしまうがライダーは問う
「お主には誇りはないのか?」
「誇りで勝敗が決まるのか?
まぁ今日は顔を見せに来ただけだ
それと俺はサーヴァントではなくマスターだぜ?」
そう言い令呪を見せると劔はその場から消えた。
その後は意識を回復したマスターと微妙な顔をしたサーヴァント
そこに突撃するランスロットという奇妙な構図が出来上がったらしいが
やることはやったと思っている劔は雁夜と共に帰還した。
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