揺るがぬ生き様
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Fate
No.5
聖杯戦争一年前
夜、富士の頂きの祠そこでは目を瞑っている男がいた。
(さて、爺さんから許可貰って一の文字を刻んだ隊長羽織も作った。眼帯で力も抑えてる他はなんもねぇはずだ)
(あー、匂いと気配を誤魔化す必要があったなどうすっかな・・・まぁこの戦いはあいつら全員の賛同を得られた。)
「まだか、まぁ力が馴染むまでは動けねえからな考えても仕方ねぇな」
そう彼は己が体に神鳴と太陽の鎧を馴染ませていた。今の自分はかなり弱体化している。本来の実力を出せないのは今後に影響が出る
故に待機、心が痛むが今は焦っても仕方がない。夜風が吹いたとき祠には一本の刀しかなかった。
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雁夜side
「これは、遠坂と間桐の問題よ・・・魔術師の世界に背を向けた貴方には関係のない話・・・」
自分が間桐の家から逃げたため桜ちゃんが犠牲になってしまった。
だからこそ、償いのためにも桜ちゃんを助けなくてはそう思いあれほど嫌っていた屋敷に戻ってきた。
「落伍者がよくもおめおめと顔を出せたものよ・・・その面もう二度と儂の前に晒すでないとたしかに、申しつけたはずだがな・・・・・・雁夜」
「遠坂の次女を迎え入れたそうだな」
「ほほほ・・・耳が早いしかしその事に貴様は関係あるか?貴様が逃げ出したためにそうなっただけの事よ・・・雁夜おぬしが素直に間桐の秘伝を継承しておればこんな事をせなんでもよかった・・・」
「茶番はやめろよ吸血鬼あんたは自身の望み、不老不死を叶えるために聖杯を欲しているだけだろう」
「くぁはは、此度の四度目の聖杯戦争は間桐から出せる駒はおらぬだが次の聖杯戦争はどうかの・・・遠坂の次女の母体としての能力は中々に優秀その子供に期待が持てるというもの」
「なら聖杯さえ手に入れば遠坂 桜に用はないわけだな」
「取引だ臓硯、俺は次の聖杯戦争で聖杯を間桐に持ち帰る・・・それと引き換えに遠坂 桜を解放しろ」
その言に臓硯は笑いながら
「ハァハハァ莫迦を言え今日まで何の修行もしてこなかった落伍者が僅か一年で使い魔のマスターになろうだと?」
「それを可能にする秘術がアンタにはあるだろう、あんたお得意の虫でな」
「・・・よいじゃろうまずは一週間蟲風呂に入れ、それで狂い死にせなんだらお主の本気を認めてやろうではないか」
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使い魔召喚の日
「やぁ桜ちゃんビックリしたかい?」
「うん・・・お顔・・・」
「あ・・・ちょっとね、また少しだけ体の中の蟲に負けちゃったみたいだ・・・オジサンは桜ちゃんほどきっと我慢強くないんだろうね・・・ハハハ」
「雁夜おじさんドンドン違う人みたいになっていくね・・・」
僕は桜ちゃんの言葉に肩をすくめ苦笑いしながらも
「そうかも知れないね・・・」
優しく声をかけた。
「今夜はね私、蟲蔵に行かなくてもいいのもっと大事な儀式があるっておじいさまが言ってた」
「ああ、だから今夜は代わりにおじさんが行くんだ。これからおじさんは仕事であまり会えなくなるけど、それが終わったらまた一緒に遊ぼう」
「では雁夜召喚を始めろ」
俺自身はどうなってもいいだが桜ちゃんはあの温かな母子だけは必ず助ける。
そう思いながら詠唱を開始する。
「素に銀と鉄。礎に石と契約の大公。降り立つ風には壁を。四方の門は閉じ、王冠より出で、王国に至る三叉路は循環せよ。」
あの母子たちを不幸にした時臣が許せない
「閉じよ(みたせ)。閉じよ(みたせ)。閉じよ(みたせ)。閉じよ(みたせ)。閉じよ(みたせ)。繰り返すつどに五度。ただ、満たされる刻を破却する」
魔術それを嫌悪していたのにこの聖杯戦争に出るのは一重に救済がため
「告げる。汝の身は我が下に、我が命運は汝の剣に。聖杯の寄るべに従い、この意、この理に従うならば応えよ」
自身と違い才能があったなのに家族をないがしろにする時臣が許せない
「誓いを此処に。我は常世総ての善と成る者、我は常世総ての悪を敷く者。されど汝はその眼を混沌に曇らせ侍るべし。汝、狂乱の檻に囚われし者。我はその鎖を手繰る者」
「汝三大の言霊を纏う七天、抑止の輪より来たれ、天秤の守り手よ」
現れたのは黒い靄を纏った甲冑
それに対し臓硯は小さく笑っていた。しかしその笑みは唐突に驚愕に変わっていた。
突然目の前に白い羽織を着た男がバーサーカーを切った。
しかし、何も変化は起こらなかったがその後突然指を臓硯に向け
「縛道の六十一『六杖光牢』」
六本の光が臓硯に刺さり動きを封じた。
「お前は誰なんだ?・・・」と問いかけると
「少なくとも敵ではないな・・・」
と答えた。それに対し臓硯は吠えるように言う。
「貴様、死神!何故儂の結界に侵入の反応が無かった!そしてこれはなんだ!」
「てめぇ程度の結界なんざ屁でもねえ、それに命を懸けた男が助けると言ったんだそれに興味が湧いただけさ」
「あとは、そうだな・・・腐った魂は見るに堪えん・・・死ね」
死神と呼ばれた男が刀を振ると辺りの蟲と共に臓硯も燃える。
「ぐ・・・だが儂の本体を殺さなければ「悪いが魂の移動は無駄だ」なんだと!」
「今のアンタの魂はその姿から動けずそして蟲の使役すら行使できない。だからここで貴様は燃えて塵になるんだよ」
あの化け物爺がこんな容易くやられるなんて夢のようだと思った。
「死に・・・たくない・・・」
そう呟いたのを最後に火は急激に強まり臓硯を燃やし尽くすと四散し後には何も残らなかった。
「おい、バーサーカーお前のマスターをベッドに寝かせてやれ娘子と共にな。俺はまだやることがある」
その言葉を聞いて俺は意識を失った。
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劔side
臓硯を殺した後、あの快楽殺人者を独りでに屠りそして幾つかの調理器具を入手して戻った。
「さて、召喚するか」
間桐の屋敷で召喚は危ないと思うかも知れないが狂化を祓い軽く威圧を当てたので大丈夫のはずだ。
召喚の陣は再利用するとして、真ん中にメディアの短剣を置く
長い詠唱も面倒ださっさと終わらせるか。
「告げる。来たれ、天秤の守り手よ」
莫大な光を放ちながら妙齢女性が現れる
「貴方が私のマスターかしら?」
王女メディア俺が選んだのはのちに魔女と呼ばれた女性だ。
しかし、そんな事気にはしない自分で見たことのないものは評価のしようがないからだ。
「ああ、そうだ。しかし俺は使い魔とは思っちゃいねえ。英雄に対し尊敬の念を抱くことはあっても道具の様には思わねえ」
「ゆえに令呪は緊急時や力の底上げ以外に使おうとは考えない。命令ではなく頼むことはあるかもしれねえがな」
笑いながら言い放つ
「ふふ、貴方はマスターとして優秀なようね」
「それは見てから判断してくれ、まぁいいさドンパチはまだだその前にやらなきゃいけねえことがあるんでな」
ひとまずの信用は得られたと思うがさて・・・雁夜君の肉体改造をしなきゃな・・・
目から怪光線を放ちながらベッドに向かって歩を進めていく劔ともしかして物凄いマスターの所に来てしまったのではと思うメディアがいた。
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