『夢の中の現実』
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『秘密』
御飯を作りながら、此からの事を話した。
今、父さんは仕事が無い状態。
躰は充分鍛えられてる感じだったけど、還暦だった。
生活保護を受けての生活だった。
此の家には必要最低限の物しか無い。
いや...其れ以下かも。
殺風景過ぎる部屋。
部屋に生活感が無い感じ...。
ずっと此の部屋に篭もってると病んでしまいそうな空間...。
そう思った零那は、聞いてみた。
『あんなぁ、零那が此処で一緒に住むんって迷惑?零那が稼いでチャント満たされた生活空間を提供したい!!』
父さんは素直に喜んでくれた。
拒否られたらどぉしよ!って考えたら怖かったけど、とりあえず良かった。
でも、喜んでくれた後に微妙な表情になった。
何か、ふと思い出して其れを隠さなあかんって考えてる...
『何でも言って。何言われても驚かんし迷惑とか思わん。父さんの為になる事なら零那は何でもやるよ。
ただ、もう絶対2度と父さんから離れたく無いっ!!
死ぬ迄一緒が良いっ!!』
父さんが話してくれた。
秘密にしたかったのは『借金』が在る事。
元々居た組の組長から。
生活保護のお金を回収されていくらしい。
食事は、此処に案内してくれたオバチャンや、他の何人かが分けてくれてたらしい。
借金が在るのは解ってた。
予想してたのは何千万って額だった。
でも、そもそも父さんは借りて無い金を回収されてる。
下手うったり、誰かを庇ったり、そんなんで借用書を何枚も書かされてた。
それに、数千万とか途方も無い額では無くて、約1千万近くで済んでた。
大丈夫、これなら。
想像よりは大変じゃ無い。
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