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GARO はぐれ騎士 真章

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第一話 真章

登場人物紹介

名前  岩動闘真(いするぎとうま)

年齢  25歳

備考  『旋風騎士風狼』の鎧を持つ騎士。だが正式な魔戒騎士ではない『はぐれ騎士』。5年前の終焉騎士滅との戦いにより人の想いの力である想念を使いこなせるようになった。その剣はほぼ独学で築きあげた邪剣である。普段は『はぐれ騎士』の名の通り管轄の枠を飛び越えて活動しており、住まいは人里離れた山小屋で世捨て人のような生活をしている。今回人の想念から生み出された魔物『イドム』の討伐に抜擢される。以前は自身の事を否定し剣を使うことを拒否していたが、5年前に弱い自分を受け入れ自身にとって最も誇り高い剣、魔戒刀を手にした。複数の師によって鍛えられたためかあまり魔戒騎士としての固定概念がないが、己の信念は持っており弱き者、正しき者を愚弄するものに容赦せず感情的にもなるためおおよそ魔戒騎士には向いていない性格をしている。普通なら元老院から警告を受ける立場なのだがこれはこれで利用価値がある為ある程度の事は容認さている。


魔導身具イルバ
闘真の腕輪。元々は凄まじい力を持ったホラーだったが一度も人を食らった事がない為『はぐれホラー』と呼ばれていた。人を食らったことが無い理由は当人曰く『菜食主義』だったかららしい。闘真の魔導身具であった為かホラーの気配だけではなく想念を感じ取ることが出来るようになりイドムの捜索や憑依されきれていないホラーを見極める事が出来る。


名前  若葉

年齢  23歳

備考  闘真の従者の女性。名のある魔戒騎士の家系の末娘。10人兄弟で兄や姉は魔戒騎士になったり魔戒法師になったりしたが、自身は特に魔導力の扱いが苦手であったので法師になりたいわけでもなく、のらりくらりしていた時に闘真と出逢い、面白そうだからという理由で闘真の従者・自称『はぐれ従者』となった。ホラーから身を守る為に魔戒騎士の父から格闘術の指南を受けており、その実力は魔戒騎士に匹敵しソウルメタルも操れるため『女』じゃなかったら魔戒騎士になれたであろう人。だが魔戒騎士になりたかったわけではないので特に気にした様子も無く、その格闘術を闘真に教えた。周りから闘真の嫁扱いされる為しばしば迷惑がっている。武器はソウルメタル製の三節棍。特技は秘薬の調合と料理。

名前  礼羅(れら)

年齢  24歳

備考  かつて限りなく魔戒騎士の鎧に近い鎧を生んだ魔戒法師の末裔の女性。その呪われた運命に反抗するべく鎧の封印を解き闘真に与えた。闘真がはぐれ騎士なら彼女は『はぐれ法師』であり通常ならやらないような術も使いこなす。現在では治療用の術に専念している。祖先の遺した古文書を読破し応用で魔戒刀の錬成方法や号竜の製作方法を取得。闘真に鎧を与えた理由は「弱いから」だったらしい。


名前  弥栄斬十郎(やさかざんじゅうろう)

年齢  38歳

備考  黎明騎士・狼頑(れいめいきし・ろうがん)の称号を持ち何人もの闇に堕ちた騎士を斬ってきた男で着いた名は『人斬り斬十郎』。闇に堕ちたとはいえ騎士を斬ってきた嫌悪感や大切な者を失った絶望感に自身も闇に堕ちかけたが、闘真の「生きて苦しめ」と言う言葉で立ち直った。囚われない心と信念を得るために闘真と同じ『はぐれ騎士』となり彼に正式な魔戒騎士の剣術を指南した。その剣は強さを表すような剛剣であり大概のものは一太刀で倒せるほどの威力である。大概は闘真のサポートに回る事が多い。現在では元老院の命により先輩騎士の立場で闘真のお目付け役となった。


旋風騎士風狼
緑色の魔戒騎士の鎧。なのだが、実は魔戒法師によって制作された限りなく魔戒騎士の鎧に近い鎧であり誰でも装着する事が出来、現在では闘真の意志により他人に貸し出したりすることもできる。アストラル界の特性を取り込まれており人の想いの力でその力が増したり変化する事が出来る。運命の始まりのような『創世騎士』という形態があったが装着者の想いの力が限界を突破しない限りなることが出来ない。

魔戒刀
日本刀のような魔戒剣で礼羅が古文書を基に人の心を試すために作った抜けない剣。良くも悪くも人の心に素直な剣であり、例えば怒りの力で実力以上の力を発揮し尚且つ心ある力として扱えるものが使えば鬼神のごとき力を発揮するが、怒りの力で自分を見失い自滅してしまうような人間にとってはただの扱いづらい剣でしかない。その為使いこなすにはより心の修練が必要となる。闘真に至っては元々高潔な心を持っていたので難なく使いこなすことが出来た。そして人の心に素直な特性は人の想いの力である想念と相性がいい。形態は脇差・太刀・小太刀の三種類でこの世に3本しか存在せず所有者は脇差兼太刀は闘真お守りとしての道具の小太刀を礼羅・タカヤが持ち現状では礼羅以外に作ることは出来ない上に新たに創作するつもりはないらしい。





第一話 真章

暗闇の大都会・・・欲望が渦巻くこの世界・・・その欲望はかの者達にとって・・・最高の美食となる。

「はぁ・・・はぁ・・・!!」

暗闇の路地・・・一人の女性が走っていた。・・・いや・・・逃げているという方が正しいだろう。

女性は逃げまどい周囲の物を蹴散らしながら恐怖を抱いた顔で逃げていた。

やがて広い公園に辿り着いた女性は一息つこうと近くにあった自動販売機で飲み物を買おうとしたその時。

「!!」

凄まじい衝撃と共に自動販売機が粉々に砕け散った。中に納められていた炭酸が吹き出し周囲が水浸しになると・・・

『キシャアアアアアアア!!』

「ひ!!」

異形の物が女性を見下ろしていた。

『シャアアアアアアアアアアアアアア』

悪魔のようなその異形の物・・・魔物は女性に忍び寄りその口から長い舌を女性に絡めようと伸ばした。

女性が最後を悟り目を閉じたその時だった。

『キシャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!』

斬撃の音と共に魔物の絶叫が響き渡り女性が目を開けるとそこには黒い衣を纏った男の姿があった。

「・・・大丈夫か?」

「!?」

男の言葉に女性は言葉にならない声を上げると魔物が咆哮を挙げ男に襲い掛かった。

男は腰に納められていた刀を抜くと魔物の腕を斬りおとしその勢いで回し蹴りを放ち魔物との距離を開ける。

男は女性に言った。

「悪い事は言わねえ・・・逃げな」

「!!」

その言葉に女性は逃げだし魔物は女性を追おうとすると男がそれを阻止した。

「おいおいおい・・・おめえさんの相手は俺だぜ?・・・」

女性がその場を離れた事を確認した男は腰の刀を抜き魔物に斬りかかる。だが魔物は残された腕で男の刀を受け止めるとそのまま男に一撃を食らわせた。男は吹き飛ばされるが見事な身のこなしで着地し再び魔物に斬りかかると魔物の背中のに馳せていた翼を斬りおとした。

『キシャアアアアアアアアアアアアアア!!』

男を殺す・・・魔物がその意思を表し男に襲い掛かろうとした・・・その時だった。

『闘真・・・時は満ちた!』

男の左腕に装着されていた腕輪が喋り男は天に向かって刀を構えた。

「!!」

男が刀で円を描くと円から凄まじい光が舞い降り男の身体を緑の鎧で包み込んだ。

『・・・・・・』

狼の顔を持つその鎧を身身に纏った男に魔物は恐怖を感じ魔物は男に襲い掛かると男は変化した刀を構え魔物に斬りかかった。

『うおおおおおおおおおおお!!!』

狼の咆哮と共に男の一閃は魔物を両断し消滅させたのだ。魔物の消滅と共に鎧が返還されると男は刀を鞘に納めた。

『やったな・・・闘真・・・』

男の腕輪が軽快に語りかけると・・・

「そうだな・・・」

男もそのまま帰路についた。

男の名は岩動闘真・・・旋風騎士風狼・・・またの名を『はぐれ騎士』

 
 

 
後書き

イルバ
「夜を歩く時は道に気をつけな・・・見知らぬ何かが襲ってくるかもしれないぜ・・・

それは魔戒騎士とて例外じゃない

次回 古代王

ホラーは違う古代の悪だぜ・・・」 
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