混沌の魔術師と天空の巫女
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第7章 大魔闘演武編
本当の家族
『(ルーシィに酷い目にあわせただけで飽き足らず、
今度はラクサスとシャンディーを集団でミンチする気か!!!)』
この声はマックスさんですね。
『(しかもアレクセイの正体はマスターイワン!?
ルール違反にもほどがあるだろ!!!)』
これはマカオさんの声ですね。
『(コージ、今の状況はどうなのだ?)』
この声はエルザさん・・・というか近いのに念話・・・まあ、いいですけど・・・。
「(まだ何もしていないですが・・・話をしているようですが・・・・・・。)」
『(話?)』
「(はい・・・。)」
「だぁー!!!!待ってられっか!!!」
「待てナツ!!!」
ゴオン!!!
「おごっ!?」
飛び出そうとしたナツさんをエルザさんが拳で頭を殴り、止めた。
「今出ればきっと我々は失格になる可能性がある。」
「少しか考えろよ。」
「だけどよぉー!!!」
「(あ。)」
『(どうした!?何か起きたのか!!?)』
「(ええ・・・マスターイワンが攻撃してきました。)」
少し前・・・
「対妖精の尻尾特化型ギルドだぁ?」
「その通り。」
「我々は妖精の尻尾のメンバーそれぞれの苦手とする
魔法の使い手のみで構成されている。」
「僕達はその中の精鋭5人だ。」
「ひひひ・・・。」
「その俺達と戦争するつもりか?
お前達の弱点は知り尽くしている。我がギルドの7年間ためた力を解放しちゃうぜ?」
大鷲の尻尾メンバー全員、そう言う。
「ジジィはアンタの事なんぞとっくに調査済みだ。
構成人数、ギルドの場所、活動資金、この7年間の動向・・・全てつかんでる。」
「何!?」
ラクサスの言葉にイワンは驚く。
「ガジルだ!!あいつが謀ったんだ!!」
「ぬ・・・。」
「二重スパイだったのか。」
フレアとナルプディング、イワンはそう言う。
「へぇー、やるじゃんガジル。」
シャンディーがそう言う。
「ジジィはそこまでつかんでいながら動かなかった。」
「え?どうして?」
「・・・・・・。」
シャンディーの言葉にラクサスは無言のまま、あの事を思い出す。
『本当に放っておいていいのかよ?
親父は妖精の尻尾にとって不利な情報を持っているとか言ってただろ?』
『あれからもう7年も経ってるんじゃぞ。』
『けどよ。』
『この7年の間、「その情報」が漏洩した形跡がない。』
『そんな事、言いきれねえだろ?』
『いや・・・間違いない・・・
その情報を他言する危険性を奴は十分に理解しておる。』
『何だよその情報ってのは?』
『知らずともよい。どんなギルドにも触れてはならぬ部分がある。』
『・・・・・・。』
『この7年・・・・・・イワンは悪さをせず、
ウチのメンバーへの危害等もなかったと聞く。
奴が動かぬ限り、ワシも事を荒立てるつもりはない。』
「・・・・・・多分ジジィは、
心のどこかでアンタの事を信じていたんだろうな・・・親子だから。」
「ふーん・・・。」
「黙れェ!!!!」
イワンは大量の人型の紙を放ち、ラクサスに襲い掛かる。
「ほい!」
シャンディーは水の壁を出し、それを防いだ。
「余計だった?」
「・・・・・・いや・・・。」
「俺はこの日の為に日陰で暮らしてきたんだよォ!!!!
全てはルーメン・イストワールを手に入れる為!!!!」
イワンは大声でそう言う。
『(ラクサスは無事なのか!?)』
またフリードさんだ。
「(はい。今シャンディーが防いでくれました。)」
『(そうか・・・。)』
フリードさんは少し落ち着いたようだ。
『(でもよ・・・大鷲の尻尾メンバー全員いるんじゃあ・・・)』
ウォーレンさんが不安そうにそう言う。
「(心配ないですよ。ラクサスさんは強いですし、
それに奴らが、シャンディーの実力及び正体が知らなかった事が
多分負けになると思いますよ?)」
俺はそう言う。
「7年間危害を加えなかっただぁ?当たり前だろ!!
残ったカス共がルーメン・イストワールの
情報を持ってるハズがねえからな!!!!」
ギルドの中も!!街も!!天狼島も!!
ギルドゆかりの場所は全部探した!!それでも見つからねえ!!!
ルーメン・イストワールはどこだ!!?どこにある!!!!
言えぇぇっ!!!!ラクサスゥゥ!!!!俺の息子だろォがァァァ!!!!」
「うるさい人・・・。」
イワンの大声にシャンディーは呆れる。
「マスター・・・そろそろやったほうがいいですよ?」
「ああ!!!!やれ!!!!ミーズ!!!!」
「ひひひ・・・では、はぁぁぁぁっ!!!!」
ブホン!フゥー・・・・
「「!!!」」
大量の霧が闘技場を覆った。しかし結果の外ではそれは見えていない。
「(思い知るといい!!!!霧の中では、こっちが有利だ!!!!!)」
イワンは心の中でそう思うのだった。
「今こそ対妖精の尻尾特化型ギルドの力を解放せよ!!!!」
「では、今度は毒の霧でも・・・」
ドォン!!!
「!!?」
「見ーーーーつっけた!!!!おりゃああ!!!!」
バァン!!!
「ぐおおおっ!!!」
シャンディーはミーズを殴った。
「ラクサス!!!!」
「そこか!!!」
ラクサスはシャンディーの声の聞こえた所へすぐに来た。
「馬鹿な・・・!?この霧の中を・・・!?」
「そんな霧じゃあ、僕の目はごまかせないよ。」
「その男は任せる。俺は残りをやる!」
「OK!!!」
ラクサスは残りの大鷲の尻尾メンバーの方を見る。
「動きを止めろ!!!」
「赤髪!!!!」
「ニードルブラスト!!!!」
イワンの言葉を聞き、フレアという赤髪少女とナルプディングがラクサスを襲う。
フレアは髪を長くのばし、ラクサスを捕まえようとするが、かわされる。
ドガガガガッッ!! シュバン!ダ!バッ!
「ふん!」
ナルプディングは無数のトゲが生えた腕でラクサスを殴ろうとする。
ヒュン!!
しかしこれもかわされる。
「これはグレイの分だ。」
ラクサスはそう言い、雷を纏った拳で殴った。
ゴッ!!!!
「ぐおおおおお!!!」
その一撃でナルプディングは倒れた。
シュルルル
「捕まえたぞっ!!!」
ラクサスの右腕にフレアの赤髪がまとわりつくが、
ラクサスはそのまま攻撃をした。
「こいつはルーシィの分だ。」
ラクサスはそう言い、口から雷のブレスを放った。
ズギャァッ!!!!
「きゃあああああ!!!!」
その攻撃により、フレアも倒れる。
ヒュン!
「!」
砂の中から男が1人現れた。名はクロヘビ。クロヘビの魔法は擬態。
風景に擬態し、その物の属性の魔法を使えるようになる珍しい魔法である。
「お前は・・・・・・よくわからん。」
ラクサスはそう言い、稲妻を放った。
バキィ!!!!
「ぬああああ!!!!」
クロヘビも一撃で倒された。
「今だオーブラ!!!!」
「(そういえばそいつがいない!!!どこだ!!!!)」
「ラクサス!!!!後ろだよ!!!!」
「!!!!そこにいたか!!!!」
ラクサスはすぐに気づき、オーブラに接近した。
「!!!!」
オーブラの目の前には、ラクサスがもう立っていたが、
白いオーラが身に纏っている事に気づく。
「こいつは、シャルルとウェンディ・・・・・・
そして、コージの怒りの分だ!!!!!雷光の撃鉄!!!!」
雷と光を纏った拳で、オーブラを殴った。
ズッドォォォォン!!!!
「!!!!」
オーブラはそのまま倒れた。
「バカな・・・!?」
「おおおぉぉぉっりゃぁぁぁぁぁ!!!!」
ズボォォーーーーーーーーーーーン!!!!
「ぎゃひぃぃぃぃっ!!?」
シャンディーは口から大量の水をミーズに向かって放った。
ドォン!!!
「おーい!こっちも倒したよー!!」
「!?」
「ひひ・・・ひ・・・ひ・・・。」
イワンの目に見えたのは、ずぶ濡れで倒されたミーズの姿だった。
「わ・・・我が精鋭部隊が・・・・・・!!!!」
イワンは動揺を隠せなかった。
「アンタの目的がなんだか知らねえが、
やられた仲間のケジメはとらせてもらうぜ。シャンディー!」
「ん~?」
「こいつも俺がやる。」
「わかった。」
「ま・・・待て!!!俺はお前の父親だぞっ!!!
家族だ!!!!父を殴るというのかっ!!!!」
「俺の家族は妖精の尻尾だ。
家族の敵は俺が潰す!!!!」
ラクサスは雷と光を纏った拳で、イワンを殴った。
ドォーーーーン!!!!
「あ・・・。」
丁度ラクサスさんがマスターイワンに一撃を与えたと同時に、
幻が消えた。観客や解析者も唖然となった。
『こ・・・これは一体・・・!!?』
「おーいみんなー!終わったよー!!」
シャンディーがここにいる俺達や観客の仲間に手を振っている。
「あれも消えたか。」
俺は大鷲の尻尾の待機場所から
見えた幻で作ったメンバーが消えるのが見えた。
『しかし・・・これは・・・何が起きたのか!?』
『あの顔は!!ギルドマスターカボ!!!
アレクセイの正体はマスターイワンカボ!!!!』
どうやら正体がわかったみたいだな。
『先程まで戦っていた4人は幻だったのか!!?
立っているのはラクサス&シャンディー!!!試合終了!!!』
『そスて我々の見えぬ所で6人がかりの攻撃・・・
さらにマスターの大会参戦・・・これはどう見ても反則じゃの。』
まぁ、それは当然ですね。
「あいつ等2人で大鴉の尻尾メンバー全滅させたのかよ!!」
「さっきのエルザとコージといい、カナといい。」
「バケモン揃いじゃねぇか!!妖精の尻尾!!!」
こらこらそこの人!化け物扱いはやめてほしい!!
『何はともあれ、勝者・・・
妖精の尻尾Bラクサス&シャンディー!!!!」
マトー君の言葉と同時に、会場からの大歓声が2人を包む。
「何だかあいつ等に敵を討ってもらった形になっちまったな。」
「そうですね。」
グレイさんと俺はそう言う。
グレイさんはあのナルプディングを、
俺はあのオーブラを倒したかったからだ。
グレイさんは初日の屈辱に、俺はウェンディとシャルルの敵に
と、思っていたのだからだ。
「だーーーーーーーっ!!全員倒しただと!!?
あいつ等ばかり目立ちやがって!!!!」
ナツさんが大声でそう言う。
「あのフレアって子、またひどいことされなきゃいいけど・・・」
「お前は本当に人がいいな。」
ルーシィさんの言葉にエルザさんがそう言う。
「!」
ラクサスさんが俺の方を見て、笑った。
「ああ・・・ありがとうございます。」
敵を討ってやったって言いたかったんでしょうね。
ラクサスさんらしいですね。
「ラクサス、今回は俺の負けだ。」
ラクサスさんとシャンディーが闘技場を後にしようとした時に、
マスターイワンが言ってきた。
「だが・・・これだけは覚えとけ。
ルーメン・イストワールは妖精の尻尾の闇。
いずれ知る時がくる・・・妖精の尻尾の正体を・・・」
「・・・。」
「?」
「・・・?」
俺は耳がいいので聞こえたが・・・ルーメン・イストワール・・・
妖精の尻尾の闇・・・?
「(何だそれは・・・?)」
「くくく、はははは!!!!」
マスターイワンは笑いながら、王国の魔法部隊に連行されていった。
「君達にも来てもらうよ。」
「うう・・・。」
「ずぶ濡れだな・・・。」
「本当だな。」
王国の魔法部隊達は倒れている大鴉の尻尾メンバーを連行していく。
「コラッ、大人しくしろ!!」
クロヘビって奴は抵抗したが、結局連行されていった。
「後1人・・・」
俺は後1人のオーブラを見る。
「・・・ん!?」
だが何か変だった。
「な・・・なんだコイツ・・・。」
「!?」
オーブラは首をダランッとさせ、まるで人形のように力なく項垂れている。
だが、俺にはわかる・・・!!!
「(コイツ人じゃない!!まるでよくできた人形だ!!!!)」
俺は心の中でそう思うのだった。
「(そう言えば、アイツと一緒にいた小さいやつがいない・・・。)」
俺は奴の方にいた小さくて黒い奴がいない事に気が付いた。
「(!いた!!)」
闘技場の壁を走りながら登り、逃げていた。そして声も聞こえた。
「また会おうキキ。妖精の尻尾キキ。」
そう言い残し、逃げた。
「(逃がすか!!!)」
俺は気づかれないように、闇分身を1体だし、そいつを追わせた。
『えー。少々協議を行いますので、次の選手は準備をしていてください。
次は妖精の尻尾Aコージ&ウェンディ、
蛇姫の鱗ニスイ&シェリアの対決になります。』
チャパティさんがそう言う。
「次は俺とウェンディの番か!」
「こうやって2人で一緒に戦うの初めてだね、お兄ちゃん。」
「ああ。」
今までナツさん達と一緒だったり、俺1人で戦ってきたけど、
今回初めて、ウェンディと一緒に戦う事になった。
「私、着替えてくるね?」
「わかった。」
ウェンディはそう言い、着替えに行った。
「あ、そうだ。アレを渡そう。」
俺はある物を渡すことを思い出す。
少しして・・・
「着替え完了です!」
ウェンディが着替えが終わった。
ウェンディは長袖のワンピースを着ており、
メインは紫で袖の部分のみ白になっており黒のニーソを履いている。
「どう、お兄ちゃん?」
「似合ってるにきまってるよ!」
「そう、よかった。」
俺の言葉にウェンディは嬉しい表情だった。
「そうだ。ウェンディ、少し待ってろよ。」
「え?何?」
俺はウェンディの目の前に来て、あるモノを出した。
「リボン?」
「元気になったお前にプレゼントだ。じっとしてな。」
「う、うん・・・。」
俺はリボンでウェンディの髪をサイドアップにさせて、結んだ。
「どうだ?」
「似合ってるよ、ウェンディ!」
ルーシィさんが鏡を持ってきて、ウェンディに見せた。
「本当だ。ありがとう、お兄ちゃん。」
ウェンディが礼を言う。
「兄として、恋人として、当然だ。」
「お兄ちゃん・・・////」
顔を赤くしてる、可愛い奴。
『協議の結果、大鴉の尻尾は失格となりました。
大鴉の尻尾の大会出場権を3年か剥奪とします。』
『当然じゃ。』
やっぱそういう結果になったか。
『さて、何とも後味の悪い結果となりましたが、
続いて第四試合、本日最後の試合です。
妖精の尻尾Aコージ&ウェンディVS
蛇姫の鱗ニスイ&シェリア!!!!』
来たか!
「改めて、着替え完了です!」
「いくぜ!!」
「頑張れよ。」
俺とウェンディに、ナツさんがそう言ってくれた。
「頑張っちゃうよー!」
「やってやろうぜ!!」
こちら、蛇姫の鱗の方では、シェリアとニスイがそう言う。
「奴等はまだ2人の強さを知らんようだな。
グレイの驚く顔が目に浮かぶ。」
リオンはそう言うが、
頭の中に出てきているイメージはジュビアが驚いているイメージだった。
「違うモン浮かんでるぞ(汗)」
ユタカがツッコミを入れる。
「おおーん!靴下の仇は2人がとってくれたぁ~!」
トビーは泣きながらそう言う。
実は2日目のバトルでとびーはクロヘビに負け、靴下を破かれたのだった。
「思いっきりやってきなさい。」
「はい!!」
「もちろんだぜ!!」
ジュラの声に2人はそう言い、闘技場へ行った。
「お兄ちゃん。」
「ん?」
「この新しいリボン・・・ありがとう。」
「おう!お前が喜んでくれたんなら、俺もうれしいぜ!!!」
「よーし!頑張るよー!!」
シェリアは走りながらそう言い、闘技場へつく。
「お、おいシェリア!そんなに走ったら・・・」
ドタン!
「きゃうっ!!」
「ほら見ろ!」
シェリアは転んでしまい、観客達は大笑いする。
「笑ってんじゃねー!!!!」
ニスイが怒鳴る。
「あ・・・あの、大丈夫ですか~?」
「おい待てウェンディ!」
バタン!
「あう!」
「やっぱりな~・・・。」
ウェンディが転んだ。観客達は笑いが止まっていない。
「笑うんじゃありません!」
つい俺も怒鳴ってしまう。
「よ・・・よろしくお願いします。」
「うん。よろしくね。」
2人はそう言う。
「もう大丈夫か?」
「気をつけろよ、たく。」
俺とニスイさんはそれぞれ倒れたパートナーを起こす。
「「ありがとう、お兄ちゃん。」」
2人は礼を言う。
「「・・・ん?」」
その言葉に俺とニスイさんは振り向く。
「お前が言ってた妹って・・・」
「もちろんこの子だ。そういうアンタも・・・」
「ああ。」
俺達は朝の事を思い出すのだった。
「知ってるみたいだね?」
「会った事あるの?」
「ああ。」
「今日の朝でね。」
2人の妹の言葉に俺達2人の兄はそう言う。
『これはなんとも可愛らしい対決となったぞーーーーっ!!!!
しかも2人共妹!!パートナーはお兄ちゃん!!!
おじさんとっちも応援しちゃうピョーン!!!!』
『アンタキャラ変わっとるよ。』
「・・・殴りたいな。」
「そうですね・・・。」
意見が一致しました。
「(・・・・・・んっ!?)」
この感じは・・・!!!!
一方、少し前、闇分身の方では・・・
「くっそ・・・逃げられたか・・・」
あの小さい生物を探し回ったが、結局見つからなかった。
「コージ?」
「!」
声の方を振り向いた。ミストガンに変装したジェラールだった。
「何故ここに・・・!?」
「いや、俺は闇分身だ。ちょっと訳あってな。」
「そうか。」
その時だった。
「「!」」
ある魔力を感じた。
「ジェラール・・・もしかしてこれって・・・!!」
「ああ、間違いない!!!会場の方だ!!!
ウルティア、メルディは待機!!動くな!!」
多分だが、何らかの方法でジェラールは、
ウルティアさんとメルディさんにこれを伝えた。
「俺もそろそろ消えてします。本体もこれに気づいている筈。
・・・頼んだよ。」
「ああ。」
ボォン
「会場へ急がねば!!」
ジェラールは走り出す。
一方、闘技場では・・・
「(これか・・・ジェラールが言っていた魔力は!)」
俺は心の中でそう思うのだった。
「(これって・・・あの時、天狼島であったあの男の人に近い・・・
まさかあの人が・・・・・・!?)」
「どうしたのお兄ちゃん?」
「え・・・あ、いや・・・んっ?」
闇分身からだ。ジェラールが気付いてくれたか。
「(なら、大丈夫・・・・・・だよな?)何でもない。」
「そう?」
あんまり心配はさせたくないな。
『大魔闘演武、3日目最終試合、
妖精の尻尾Aコージ&ウェンディVS
蛇姫の鱗ニスイ&シェリア、試合開始です!!!!』
試合が始まった!
『しかし、実可愛らしい2人です!!どちらも妹キャラ!!
オジサンもううっれしィー!!!』
おい実況者・・・
『あんらコら、妖精の尻尾いたかのう?』
『ええ・・・私は少しだけ知っていますが、2人共、とても勇敢な魔導士ですよ。』
おお、ラハールさん、ありがとうございます・・・!
「(せっかく修行したんだ、頑張らなきゃ!!)
お兄ちゃん!先にやるね!!」
「わかった!」
「では、行きます!!」
「うん。ここは私に任せて、お兄ちゃん。」
「・・・わかったぜ。」
「攻撃力強化、速度上昇、 付加。」
「お。」
ウェンディは右手と左手からそれぞれ魔法陣を展開させた。
これにより攻撃力と速さが上がった。
「天竜の翼撃!!!!」
ウェンディは両腕を振い、風の渦を発生させ、放った。
ゴオオォォォォ!!
しかし・・・!!!
バババッ、シャッ
「かわした!!」
かわされてしまった。
「天神」
天神!?
「北風!!!!」
右手に集めた黒い風をウェンディへ放った。
「うわっ!」
ウェンディはギリギリかわした。
「まさかこれは・・・!!」
「おーい、そろそろ俺達もやるぜ!」
「!」
いけない・・・戦う相手はもう1人いたんだ。
「だったら行きますよ!」
「いいぜ。そりゃ!!」
右手の拳を握ったと思ったら、手を開き、右腕は灰色となっていた。
見た目は人と変わらないが、腕は少し太くなり、
手は爪が伸び、力強そうな見た目になっていた。
「(MPFと同じか!)まずはこれだ!ライト・スピア!!!」
俺は指から強力な光線を放った。
「ほい。」
ギュゥイ!
「!?」
ドォーーーン!!
「何だと・・・!?」
俺の放ったライト・スピアは右に曲がった!?
「へへへ。」
一体どういう事だ!?
「すごい!!コレ・・・避けるんだね。だったら・・・!」
シェリアって子はウェンディの目の前にやって来た。
「天神の舞!!!!」
「うわあああああ!!!!」
黒い風の渦を放ち、ウェンディを上にあげた。
「まだまだ!!」
ジャンプし、さらに攻撃をしようとした。
「っ!!」
だがウェンディもやられるばかりではない。
風を操って体勢を立て直した。
「天竜の鉤爪!!」
ウェンディは風の勢いを加えて蹴りを放った。
ガコッ!!!
「うっ!!」
ダッ!!とっとっ!!
2人共、地面に降り立った。
「おりゃああ!!!」
ゴォン!!
「おっとと!!」
俺はニスイさんの攻撃をかわした。
左腕もいつの間にか右腕と同じになっていた。
「そりゃそりゃ!!!」
何度も殴りかかってくるが、俺はそれをかわす。
「ならこれは!闇の舞蛍!!!」
俺は両手に闇を纏い、その闇を放った。
そのままニスイさんに向かっていった。
「そいつも意味ないぜ!!!」
ニスイさんは手のひらを見せるように上げた。すると・・・
ひゅいぃぃ
「なっ!?」
何と闇の舞蛍も方向を変え、俺の方へ戻ってくる。
「くっそ!!!」
俺はそれをかわした。
ドドドドーーーン!!
「じゃあこれは!闇竜の咆哮!!!」
俺は口から、闇のブレスを放った。
「ほらよ!」
何とブレスも方向を変え、俺の方に戻ってくる
「何!!?くっそ、翼!!!」
俺は翼を出し、飛んだ。
ドーーーーーーン!!
「くそ・・・一体何だこれは・・・!?」
「へぇー!お前も飛べるんか!」
「!?」
俺は目の前の姿に驚いた。
「天竜の・・・」
「天神の・・・」
2人共、頬を膨らませている。そして・・・
「咆哮!!!!」
「怒号!!!!」
ブレスを放った。
ズゴォォォォッ!!!!
もの凄い風圧である。
「もしかし、あなたは・・・」
ウェンディはシェリアってこの魔法を理解した。
「天空の滅神魔導士。」
であった。
「・・・まさか、そういう事なのか・・・!!」
俺はニスイさんの姿に驚いている。
「ああ、これが俺の魔法。」
「接収堕天使の魂だ!!!」
ニスイさんの姿は全身灰色の体で黒い翼の天使の姿であった。
後書き
どうも!白鋼です!!
ラクサス&シャンディーはいかがでしたでしょうか?
そして後半の最後、ニスイの魔法は接収で、
堕天使!!!!この魔法の力は次回で明らかになります!!
楽しみにしていてください!!
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