| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

ロックマンゼロ~救世主達~

作者:setuna
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第46話 エネルギー施設

 
前書き
終盤ミッション 

 
モニターにピックアップされたエリアをルインは慎重に吟味するように見ていた。

別々に向かうわけでは無さそうなので、どうやら今回も二人で向かうらしい。

「よし、最初はこのエネルギー施設に向かおう。」

最初に選んだエリアは、エネルギー施設。

「ここは、ネオ・アルカディアのエネルギー施設なのですが…今は、閉鎖されています。エネルギー不足にも関わらず、施設を閉鎖してまで彼らがやりたいことは何か?丁度、バイルが現れた辺りに閉鎖されたのが気になります。」

「調査をお願いしたいのですが…」

「うん、任せて。行こうゼロ」

「ああ」

二人は中央のトランスサーバーに乗り込んだ。

「ミッション発令…各員、転送準備にかかれ」

ジョーヌの指示で、司令室に警報が鳴り響き、転送準備が始まる。

「転送準備完了…」

「「転送!!」」

二人の声が司令室に響いたのと同時にゼロとルインの2人が閉鎖されたエネルギー施設へと転送された。

「無理しないでね…二人共。」

エネルギー施設の入り口付近に転送された二人にオペレーターから通信が入った。

『現在、施設の炉心は起動してない模様です。奥のエリアに行くには炉心を動かして、施設の機能を取り戻す必要があります』

「了解」

「了解した…」

ルインはZXセイバー、ゼロはZセイバーを構えて奥に向かう。

奥にある梯子を駆け降りると、視界が真っ暗になった。

「うわっ、真っ暗…こういう時は…!」

すぐさまPXアーマーに換装してナイトスコープを発動すると、そこには蛾のようなメカニロイドが数体いた。

「ゼロ、見えるかな?」

「いや…あまり良くは見えん…。辛うじて熱源と気配でメカニロイドがいるのが分かるくらいだ」

「そう、それじゃあ私が先に行くから。ゼロは私について来てね」

「頼む」

この動きにくさを考えると、やはりルインと一緒に向かうという判断は間違っていなかったようだ。

「それっ!!」

両腕からクナイを連続で広範囲に投擲してメカニロイドを1体1体確実に潰していく。

「よし…あそこに梯子があるよ。まず私から先に降りる」

粗方破壊すると、そして奥にある梯子を発見したのでゼロにそれを伝えると、先に梯子を駆け降りた。

ゼロもすぐに梯子を駆け降り、下の階でメカニロイドを潰しているルインを追い掛ける。

「ここのメカニロイド掃除も完了。奥の方に梯子があるから私が最初に登るよ」

梯子を駆け登るルインを見たゼロは思わず呟いた。

「便利な能力だ…」

流石に一つの能力に完全特化した四天王達には劣るが、単体で様々な能力を使えるのは便利だろう。

少しでも運命が違えばルインもまたエックスと同じように英雄になれたかもしれない。

そしてエックスと共にネオ・アルカディアを創り、エックスの伴侶として、四天王の母としてネオ・アルカディアを支えていたのかもしれないが…どうも彼女のそういう人の上に立つイメージが湧かないゼロであった。

「ゼロ~?どうしたの?早く進まないと」

「今から向かう」

ゼロも梯子を駆け登り、上の階に向かうと、既にルインがメカニロイドを潰していた。

近くの梯子を再び駆け登りながら壁に設置されているメカニロイドを破壊して上の階に登ると、メカニロイドがこちらに向かってくる。

「十字手裏剣!れ」

勢い良くエネルギーチャージを終えた右腕を振るい、十字手裏剣をメカニロイドに向けて投擲した。

メカニロイドが手裏剣に斬り裂かれ、次々に爆散していく。

仕留め損ねたメカニロイドはクナイを投擲して仕留めた。

「奥に梯子がある…」

奥に再び梯子を発見し、梯子を駆け降りた。

メカニロイドの攻撃に気をつけながらルインが潰していき、ゼロが追い掛ける。

そして下の階にあるシャッターを抉じ開けると、炉心を発見した。

部屋の中は明るいため、ゼロも行動出来る。

炉心のスイッチは少しの間を置いて動くため、直接押すのは危険だと判断してスイッチに向けて攻撃する。

ゼロがバスターショットを構えてショットを連射し、ルインがクナイ何発か当てるとスイッチが押された。

それを繰り返し、炉心の全てのスイッチを押し終えた。

「ゼロ、奥にシャッターがあるよ。」

ルインが指差した方角を見遣ると確かにシャッターがので、二人はシャッターを潜ると、再び視界が真っ暗になる。

「まただ…また私が先に行くから後からついて来て」

ルインが真っ暗な通路を先に進みながらメカニロイドにクナイを投擲していき、ゼロも先を行くルインを追い掛けて先に進む。

壁を駆け登り、上の通路の奥にあるシャッターを抉じ開けて、中に入ると二つの台座がある部屋に出た。

二人が入った瞬間、台座が動き出して中央の装置から冷気が吹き出したので、即座にルインはHXアーマーに換装して弱点を探す。

「ゼロ、どうやら弱点は真ん中の隔壁に守られたコアみたい」

即座に攻撃力の高いFXアーマーにルインが換装すると、ゼロに弱点を伝える。

「コア…了解だ。ならばコアが露出した瞬間を狙い撃つ」

ゼロもバスターのチャージをすると再びコアが露出し、今度は火炎放射を繰り出してくる。

「オーバードライブ!!いっけぇーっ!!」

二丁のナックルバスターを構えてオーバードライブで強化したショットを火炎放射をかわしながらコアに当てていく。

ショットが当たる度にコアに亀裂が入り、そこをゼロがフレイムのボディチップを起動してエネルギーチャージを終えたバスターをコアに向けた。

「バーストショット!!」

火炎弾が亀裂が入ったコアに炸裂し、コアが砕けた。

コアを破壊されたことで装置は機能を停止し、装置が破壊されたことで、シャッターが開いた。

どうやらシャッターのロックと装置のコアは連動していたようであり、二人はシャッターを潜ると広い場所に出た。

トゲが敷き詰められた床を見て、ルインはHXアーマーに換装してゼロに手を差し出す。

「私が運んであげる。足場代わりになりそうなのはあるけど、不安定だからね。こっちの方が確実でしょ」

「ああ…では頼む…」

ルインに運んでもらい、トゲが敷き詰められた場所を突破して床に着地したが、メカニロイドが火炎放射を放っていた。

ルインがダブルセイバーを振るって貫通力のあるソニックブームを飛ばすことでメカニロイドを破壊し、奥にある梯子を駆け降りるとそこにはシャッターがあった。

シャッターを潜ると再び炉心を発見し、次の瞬間に光学迷彩で隠れていたメカニロイドが姿を現したのと同時に攻撃してきた。

「たあっ!!」

エアダッシュで突撃しながらダブルセイバーを振るい、メカニロイドを両断する。

ゼロはメカニロイドをルインに任せ、炉心のスイッチにバスターを構えてショットを連射する。

それを繰り返すと炉心のスイッチは全て押されたことにより、メカニロイドは出て来なくなりシャッターが開いた。

「よし、行こうよゼロ」

メカニロイドがいないことを確認したルインが先へ進むように促して二人はシャッターを潜り、奥にある梯子を駆け登る。

途中で天井に吊らされているメカニロイドがいたが、ゼロがセイバーで両断し、数回梯子を駆け登ると広い場所に出る。

メカニロイドと爆弾に気をつけながら先に進み、奥の梯子を駆け降りて、先程と同じように数回梯子を駆け降りるとトゲが壁に敷き詰められた場所に出た。

「ゼロ、落ちないでね」

「頼む」

ゼロの腕を掴んで全てのバーニアを限界まで噴かしてエアダッシュで一気に上昇して、トゲが敷き詰められた壁を越えて床に着地した。

奥にあるシャッターから高エネルギー反応があるので、恐らくはモニターで見たこのエリアのボスだろう。

扉を潜ると、中央の装置に何かのクリスタルがある部屋に出た。

「何…これ…?」

次の瞬間、この部屋に一体のレプリロイドが現れた。

「ホホホホホッ…あらあら!見てはいけない物を見ちゃったのねぇ…」

現れたのは中性的な顔立ちをした青年のレプリロイドである。

しかし彼の言葉遣いに対して昔からそういうのが苦手なタイプであるゼロは珍しく嫌悪感を見せた。

「……」

「ここは、ダークエルフのコピー工場…。ここに眠っているのはダークエルフのコピー…つまり…ベビーエルフ達なのよ。怪しまれないよう、工場を閉鎖していたのに…いけない人達ねぇ。見られてしまったからには黙っていてもらうわね。え・い・え・ん…に!!」

レプリロイドの全身が光に包まれ、光が消えた時には狐型のレプリロイドがいた。

モニターで見たレプリロイドのキュービット・フォクスターであり、ルインは即座にエネミーアナライジングを発動した。

「(バイル八審官こと、バイル・ナンバーズの一人で右炎審官。バイル・ナンバーズの作戦参謀的な役割を持つ狐型レプリロイド。蜃気楼現象を応用した幻惑防御スクリーンで相手を翻弄する。九機の遠隔操作オプションを装備し、炎の幻惑を作り出したり攻撃したりすることが出来る。つまり炎属性…)」

エネミーアナライジングによる解析結果をゼロに送るとゼロもサンダーのボディチップを起動した。

「私はバイル・ナンバーズが一人、キュービット・フォクスター!二度と口が利けないようにしてやるわ!!」

「………二度と口が利けなくなるのはお前だ」

「ああいうの苦手だよねゼロは」

戦いの始まりと同時に、ゼロとルインに向かってくる炎のビット。

二人はそれをジャンプでかわし、ルインはオーバードライブで強化したダブルセイバーによる連続攻撃、ゼロはチャージセイバーを叩き込んだ。

「くっ!!」

ダブルジャンプで距離を取ろうとするフォクスターだが、それよりも早くルインが動く。

「機動力特化のHXアーマーの機動力を舐めないでよね!!」

「くっ!ならばっ!!」

フォクスターが全身に炎を纏って複数の炎に分かれる。

「このうちのどれかが本物のはず…こいつで!!」

PXアーマーに換装して、縦横無尽に動き回る炎を見つめて即座に本物を見つけ、ゼロにフォクスターの位置を知らせる。

「そこだっ!!」

真ん中の炎に向けてチャージショットを放ち、フォクスターに直撃させる。

「ぐはあっ!?」

弱点の電気属性をまともに喰らい、仰け反るフォクスターにルインは再びHXアーマーに換装して電撃弾を繰り出す。

「喰らえ!プラズマビット!!」

ダメージと感電によって動けないフォクスターを追いかけるように迫る電撃弾。

「くっ…舐めるんじゃないわよ!!」

感電とダメージから立ち直ったフォクスターがダブルジャンプで電撃弾をかわすと、部屋の中央に着地して手を天井に翳す。

「火雨!!」

炎を等間隔で四発繰り出す。

ゼロはそれを回避すると、もう一度それを放つ前にリコイルロッドのチャージ攻撃を喰らわせた。

「がふっ!?」

全身を襲う凄まじい衝撃により、フォクスターは勢い良く吹き飛んで壁に叩き付けられた。

「どうやら他のバイル・ナンバーズと比べて戦闘慣れはしていないようだね!!」

オーバードライブで強化したダブルセイバーによる三連撃と追撃の攻撃であるソニックブームを繰り出し、フォクスターの右腕を切断した。

「その程度で済むと思うな。サウザンドスラッシュ!!」

ゼロもロッドによる連撃を叩き込み、連撃をまともに喰らったフォクスターのアーマーがいくらか弾け飛ぶ。

「反撃の隙は与えないよ!プラズマサイクロン!!」

オーバードライブで威力を強化した電磁竜巻を繰り出し、フォクスターに炸裂させた。

相手に逃げる暇も反撃する暇を与えないルインとゼロ。

電磁竜巻を喰らって身動き出来ないフォクスターに、ゼロは壁を蹴り、電磁竜巻の中心に跳躍してセイバーを下に構えた。

「落砕牙!!」

電気属性の必殺技を繰り出し、電磁竜巻を喰らって動けないフォクスターに炸裂させて真っ二つにする。

「こ、これが…元特A級のイレギュラーハンターの力…で、でも…私が倒されれば…この部屋は機能を失って…コピー達もみんな死んでしまう…。何も証拠は残らない…。真実は誰にも知られない…。でもね…ベビーエルフなんか無くってもダークエルフさえいればレプリロイド達を………ああ…見えますわ…。バイル様の創る…新しい世界…光る未来が…そして…闇の中で無様にもがくお前達の姿もね!ホーッホッホッホッ!!」

真っ二つにされたフォクスターは大笑しながら、爆炎に飲まれながら消滅した。

「……ミッション終了、転送して」

『了解、転送します』

転送の光に包まれたゼロとルインはレジスタンスベースに転送された。

「転送終了まで…2…1…転送!!」

ゼロとルインが司令室のトランスサーバーに出現した。

「お疲れ様でした」

ゼロとルインがトランスサーバーから出ると、シエルが駆け寄ってくる。

「お帰りなさい…二人共…。バイルは、あの工場でベビーエルフを大量に造ろうとしてたみたい…。でも一体……ベビーエルフをあんなに造って…バイルは何するつもりだったのかしら。」

「さあね…フォクスターの言っていたようにあの工場で造られていたベビーエルフ達はみんな死んでしまったし、記録も何もかも残されてないようだしね…油断禁物だよ」

「ルイン、トレーニングルームに行くぞ」

「あ、新技?いいよ、行こう」

ゼロとルインはトレーニングルームに向かう。

残るミッションは三つ。 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

感想を書く

この話の感想を書きましょう!




 
 
全て感想を見る:感想一覧