ダンジョンに最強のパワーを持った戦士がいるのは間違っているだろうか
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ファミリアとステイタス
転生した俺が目を開けると……ボロボロの建物の中だった……
「ボロい!?」
いや本当に酷い!見た所教会みたいだけどどう見たってもう使われていない廃教会だ!何処の世界に転生したんだよ俺は!?
「っとその前に確認だ」
まず体だ……本当にゴジータになってる、でも髪は黒だな、今は普通のサイヤ人って訳ね、OK
ポケットにはホイポイカプセル(中はスカウターとか)、腰には仙豆が入った袋がある、と
「気は使えるな、よし!」
そう言って俺は周りの気を確認した。すると
(気が近づいてくる、誰だ?)
そう思い俺は廃教会の扉の方を見た。
扉が開き、入ってきたのは……
「おや、君は誰だい?」
背が低くその代わり胸が大きい(ロリ巨乳)女性だった。
髪は黒のツインテールで、両側をそれぞれ白いリボンで結っていた。服装は胸元がバッサリ開いた白いワンピースに、左二の腕から胸の下を通して体を巻き付けるように青いリボンが結んでいた。
その女性を見て俺はまさかと思い確認した。
「誰だ?」
「僕かい?僕の名前はヘスティア、これでもファミリアの主神を務める女神なんだぜ!」
……まだ眷属はいないんだけど……。とヘスティアは小声で付け足した。
その一言で俺は理解した。
(ヘスティア様がいるっていう事は、ここダンまちの世界か!)
ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか
通称ダンまち
たしか主人公のベルって名前だっけ...が出会いを求める話だったはず。
(でもまだ眷属がいないってことは、原作開始前か、まぁ、取り敢えず)
「ファミリアってなんだ?」
あんまり詳しく知らないんだよね俺…
それを聞いたヘスティアは怪訝な表情をしていた。しかし、親切に、そして丁寧に詳しく教えてくれた。
要約すると、ここは迷宮都市オラリオと呼ばれる、神々が降臨する以前から存続している広大な地下『ダンジョン』を保有する巨大都市であり、下界に降りたった神々が恩恵と引き換えに、ダンジョンの冒険、商業、製作、医療などの様々な目的を持って人々を集め、組織するのがファミリア。その集められた人々が眷属と呼ばれているそうだ。
「なるほど、で、ヘスティア様...悪いが様は付けなくていいか?はその眷属がいねぇという訳か」
(あ、心の中では様は付けるよ)
「うっ。痛いことをズバッと言うね君。ああ様は付けなくてもいいよ、それより、君の名前は?」
「俺か?俺はゴジータだ」
「ゴジータ君だね……あの...君は、冒険者になるためにオラリオに来たのかい?あまり、ここのことについても詳しくないようだし...」
「...そうだな、そんな感じだ」
ダンまちに転生したんだ、冒険者になってダンジョンに行ってみたいしな。
「その、さ...あまり、盛況しているとは言えないんだけどさ、僕のファミリアなんてどうだい?まあ、拠点はボロボロなんだけどね...一応、冒険者のための探索ファミリアにしようと思ってたし……まだ、一人も集まっていないんだけど...」
上目遣いで俺を見てくるヘスティアカワイイ...ハッ!
いかんいかん、ブロリーさんに影響されたか…危ない危ない
「いいのか?なら頼む」
「……そうだよね、こんなボロボロなファミリアよりも他のファミリアの方が...って、いいの!?」
「ああ」
「や、やったー!!」
そう言うとヘスティアは嬉しそうに飛び跳ねた。
先程のやりとりの後、俺はヘスティアに促されて拠点のベットに横になっている。
「これから君の『ステイタス』を見させてもらうよ」
『ステイタス』オラリオでは何ら変哲のない数字である。これは、『神の恩恵』を細かくパラメータ化した数値の名称の事だ。
俺が気になったのは『レベル』と『基本アビリティ』だ。レベルとは冒険者のランクを表し、レベルアップのためには自分の限界を突破するような経験を必要とするそうだ。大多数の冒険者はLv.1であり、迷宮の存在しない都市外ではレベルアップ自体が困難であるので、Lv.3もあれば頭一つ以上飛びぬけた存在と認識されるらしい。基本アビリティは『力』『耐久』『器用』『敏捷』『魔力』の五項目。
ゴジータは戦闘力は25億だけどオラリオではどんな数値になるのかな?
「やっぱりちょっと不安なのかい?確かに思っていたより低いステイタスが出てきたらショックだよね...。でも、大丈夫!僕もしっかりサポートできることはしてあげるからさ!当分は二人三脚で頑張っていこうよ!」
(ヘスティア様、なんて優しい神なんだ。)
「それじゃあ、始めるよ」
「ああ、頼む」
ベッドの横に立つヘスティアの指が、優しく背中に触れる、その時、ゴジータの背中に神の使用する神聖言語がまるで刺青のように、淡い光と共に刻まれる。これが、神の恩恵の授け方。刻まれたステイタスは、神々にしか理解できない。本来なら、これを共通語に書き直した紙にでも書いて渡す
……だが……
―――ヘスティアの動きが完全に止まった。へんじがない。
数秒程固まった後、ヘスティアはステータスを翻訳するために、用意していた羊皮紙とペンをベッドのそばに位置する机の上から手に取り、背中の数値を書き写していく。……動きはとてもぎこちなかった。
そしてぎこちない動きで、その羊皮紙を俺にに渡してきた。その表情は俺からは見ることができなかった。
(さて、どうなってるかな)
わくわくしながら俺は羊皮紙を確認した。そこには、ステイタスが簡潔に書いてあった。
ゴジータ Lv.50
基礎
力・・・SSSSS 9000
耐久・・・SSSSS 8600
器用・・・SSSSS 7500
敏捷・・・SSSSS 9000
魔力・・・I 0
発展
≪魔法≫
≪スキル≫
【気】《キ》
・気を自在に扱える
【覚醒】《カクセイ》
・ステータス上昇
気が尽きるまで効果持続
【限界突破】《ゲンカイトッパ》
・能力値に上限がなくなる
【戦闘民族】《サイヤ人》
・闘えば闘うほど強くなる
【神化】《シンカ》
・ステータス100倍
正しき心である限り発現可能
(……高過ぎだろ!?)
いやいくらゴジータだからって高くねぇかこれ!?あれか!?悟空さん達と死にかけるまで修行したからか!?
龍拳くらったりファイナルフラッシュくらったりデデーンされたからか!?あれ?思い返せば普通俺死んでね?あ、神様が作った空間だったからか
ふとヘスティアを見ると顔を伏せて震えていた。
「ヘスティア?ど、どうした?」
「・・・す」
「す?」
「・・・凄すぎるよっ!」
「へぇあ!?」
「ゴジータ君はオラリオ一番の冒険者だよっ!僕はとても嬉しいよ!ほかのファミリアにだって君より強い冒険者はいないだろうさっ!」
……そりゃこんなチートステータスだからな、いねぇわな。
────こうして俺のダンまちの世界での生活が始まった。
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