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新オズの腹ペコタイガー

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第八幕その十二

「そうしましょう」
「それじゃあ」
「それなら今日はうちで食べていきな」
 マリューさんは笑顔でまた皆に言いました。
「そして一泊していきな」
「いいんですか?」
「遠慮はいらないよ」
 これがマリューさんの返事でした。
「皆で楽しく食べればいいよ」
「そうですか」
「御飯もあるよ」
 マリューさんはこちらも出しました。
「たっぷり食べなよ」
「御飯でどんなお料理を作ってくれるのかな」
 臆病ライオンがマリューさんに尋ねます。
「一体」
「パエリアだよ」
「パエリアですか」
「そうだよ、それにパンと野菜をたっぷり入れたスープに」
 それにというのです。
「ローストチキンだよ」
「じゃあデザートはおやつを兼ねて」
 ドロシーが言います。
「ケーキを出しましょう」
「いいね、ケーキを食べる皆の顔は最高だよ」
 かかしはこう言います。
「じゃあみんなの笑顔を楽しませてもらうよ」
「では皆で食べよう、そして食べた後は」
 マリューさんはさらに言います。
「お風呂も入ればいいよ」
「お風呂もですか」
「うちのお風呂は凄いから皆で楽しんで欲しいんだよ」
「凄いっていいますと」
「露天風呂でな、家族皆が入るんだ」 
 そうしたお風呂だとです、マリューさんはカルロスに笑顔でお話するのでした。
「男湯と女湯に分かれていてね」
「温泉ですか」
「そうなんだ、温泉なんだよ」
「うわ、それはまた凄いですね」
「そこに入って楽しめばいいさ」
「そしてですね」
「一泊すればいいさ」
 こう言ってでした、そして。
 ドロシー達はマリューさんに晩御飯をご馳走になってテーブル掛けから出したケーキも楽しんで温泉にも入ってです。
 この日はマリューさんのお家で一泊してでした、日の出と共に朝御飯にお握りもご馳走になってマリューさんと手を振って別れました。
 それから都への帰路につきましたが意気揚々としてです。
 ドロシーが皆にです、笑顔で言いました。
「帰りましょう」
「これから都に」
「ええ、そうしましょう」
 カルロスがドロシーに応えてでした、皆でお米を持って都に帰りました。 
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