転生とらぶる
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
マブラヴ
1220話
地面に転がっているのは、台座の上の球体。ただしその球体の上には目が幾つもついている不気味な存在や触手も一緒に存在している。
コーネリアからの要望通り、なるべく綺麗なままで反応炉を破壊したんだが……
それを見ながら、ふと思う。
俺に攻撃を仕掛けた来たあの目玉一杯の奴や触手も当然BETAと同じ仲間な訳で……それってつまり、反応炉そのものもBETAなのではないか? と。
ただ、これまで攻略してきたハイヴの反応炉は、このマーズゼロのハイヴのような自己防衛機能とでも呼ぶべき機能がある訳でもなかった。
だとすれば、マーズゼロだけが特別だったのか……ともあれ、その辺の事情は火星にある他のハイヴを攻略していけば分かる事だろう。
火星にあるハイヴは、最も小さいものでもフェイズ7。
地球にあるオリジナルハイヴよりも大きなハイヴとなっている。
このハイヴを攻略した時、どんな反応炉があるのか……特に火星の息吹作戦で、シロガネや他の世界からの派遣兵団で攻略しているハイヴからその辺を詳しく知る事が出来るだろう。
「ま、それはともかく……」
改めて周囲を見回すも、特に何か異常が起きるような様子はない。
反応炉が破壊された以上、恐らくマーズゼロに所属するBETAは他のハイヴへと向かうだろう。
そのBETAの向かう先が、シロガネや派遣兵団の攻略しているハイヴだったりする可能性もある、か?
まぁ、通常のBETA程度ならどうとでもなる戦力が揃っているんだから、そのくらいはどうという事もないか。
いや、寧ろ純粋にBETA単独の性能という意味では、BETA天国ならぬ、BETA天獄であるこの火星よりも地球の方が上だろう。
光線級や重光線級、兵士級といった風に火星には存在しない種類のBETAがいるのだから。
台座のようになっている部分に関しても、アダマンハルパーを一閃して根元の部分から切断した。
特に変化がないのを確認してから、アダマンハルパーの収納を完了し、量産型Wへと通信を送る。
「これから反応炉を確保する。お前はあの触手が妙な動きをしないように見張っていろ」
『了解』
量産型Wがシャドウのビームガトリング砲を俺の切断した反応炉の方へと向けながら返事をしてくる。
結局こいつを連れて来た意味は殆どなかったけど、こういう風に見張りを任せる的な意味では良かったんだろうな。
……まぁ、物理攻撃は俺に効果はないので、もしあの触手で攻撃してきても無意味なんだが。
というか、あのビームガトリング砲だって俺の近くに着弾すれば、普通なら被害を受けるぞ?
量産型Wは俺が物理攻撃を無効化すると知っているからこそ、撃とうとしてるんだろうけど。
ニーズヘッグのコックピットから飛び降り、そのまま斬り飛ばした反応炉のある方へと向かって飛んでいく。
近づいて行くと、やっぱりでかい。
まぁ、反応炉だけでも大きいのに、そこに妙なBETAがひっついて、更に触手まであるんだから、当然か。
そのまま反応炉の方へと近づいていくと……1本の触手が素早く動き、俺の方へと向かってきたところでシャドウから放たれたビームガトリング砲により撃ち落とされ……否、消滅させられる。
それでも放たれたのが全開にしたビームガトリング砲の連続したビーム弾ではなく、1発だけだったのは、量産型WもきちんとBETAと一体化している反応炉の稀少さを理解している為だろう。
今の一撃が正真正銘最後の力を振り絞ったものだったのか、既に触手は地面へと落ちている。……落ちているって言うのか? こういう場合。まぁ、力が残っていないのは明白だった。
BETAそのものも既に死んでいるのか、ピクリとも動く様子はない。
「残念だったな。お前が何をしたかったのかは分からなかったが、俺達が火星に攻め込んできた時点で負けは決まってたんだよ」
言葉を理解出来るとも思えないが……いや、それ以前にもう死んでいるんだから意味はないと分かっているが、最後にそれだけを告げて反応炉の部分へと手を触れる。
「お前は俺達の研究材料として、BETAを調べる為の糧となる」
それだけを最後に告げ、空間倉庫へと格納する。
次の瞬間には、一瞬前までそこに反応炉があったとは信じられないように姿を消していた。
正直な気持ちを言わせて貰えば、俺自身の感情としてはBETAにそこまで憎しみを抱いてはいない。……マブラヴ世界の住人である崇継や恭子、あるいは夕呼や霞が聞けば怒るかもしれないが、それでも俺自身の正直な気持ちとしてはそうなのだ。
こうなった理由としては、やはりBETAが侵攻しているのがマブラヴ世界の住人だからというのが大きい。
つまり、BETAが幾らマブラヴ世界を蹂躙したとしても、シャドウミラーには何の悪影響もないのだ。
勿論、そこまで簡単に割り切れるものではない。
俺の知り合いがBETAに殺されれば腹が立つし、殆どのBETAが嫌悪感しか抱けない姿をしているのも事実だ。
だが……純粋に相手を憎むという意味では、BETAよりもホワイトスターに対して攻撃を仕掛けてきた門世界の帝国の方がより憎しみが湧き上がる。……まぁ、もう門世界には行けないし、そもそも俺達に対して喧嘩を売ってきた帝国そのものが消滅してしまっているんだが。
そう言えば、門世界の方も結局は座標を確認出来ていないんだよな。
Fate世界だけじゃなく、門世界の方も可能ならゲートを設置したいところだ。
ワイバーンを始めとしたモンスターや魔法、未知の金属といったものが多く存在しているのだから。
いや、今はそんな事よりも火星の息吹作戦の方を優先しなきゃな。
続けて台座の部分も収納し、ニーズヘッグへと戻る。
「コーネリア、マリュー、反応炉の確保を完了したぞ。他の場所ではどうなっている?」
『こちらは既にBETAが逃げ出し始めている。現在は追撃して、少しでも数を減らしている状態だ。アクセルも反応炉の確保が終わったのなら、こっちに来て手伝ってくれると助かる。対多数用の攻撃でニーズヘッグに勝る機体はないからな』
『シロガネの方もハイヴ内を順調に侵攻中。派遣兵団の方はBETAの姿に最初は少し驚いて混乱した人もいたみたいだけど、今はもう問題なく攻略を進める事が出来ているわ』
「どっちも順調か。……マーズゼロのアトリエはどうなった?」
『そっちはまだ見つかっていないわ。まぁ、この広さなんだから、しょうがないでしょうけど。特にマーズゼロに突入してから門級の場所に到着するまでそんなに時間が掛からなかったし』
「そうか? 俺としてはかなり長時間ハイヴの中を彷徨ってたんだけどな」
マリューの言葉に、不満を滲ませて呟く。
実際、俺がハイヴに突入してから門級のある場所に到着するまでは1時間程度では足りない。恐らく3時間……もしかしたら4時間くらい経っていてもおかしくはない。
『あのね、確かに普通に考えてそのくらいの時間は掛かってるのかもしれないけど、よく考えてよ。フェイズ9のハイヴよ? それにマーズゼロ周辺のハイヴを攻略しにいったシロガネと派遣兵団はまだメインホールに到着してないの。そんな中でアクセルの攻略速度がどれだけ早いと思ってるのよ』
呆れたように呟くマリューだったが、そこにコーネリアが言葉を挟んでくる。
『2人共、取りあえず今はその辺にしておけ。それよりもBETAの追撃をする方が先だ。今のうちに少しでも数を減らしておけば、それが後に私達の楽になるのだぞ』
『分かったわよ。とにかく、いい? フェイズ9という未知のハイヴを攻略したのは十分過ぎる程なんだから、今はコーネリアの言う通り、BETAの数を減らすのを最優先にしてちょうだい』
「了解」
どこか呆れたように告げてくるマリューに言葉を返し、ニーズヘッグを空中へと浮かせる。
「じゃ、BETAの追撃でもするか」
『そうしてちょうだい』
『頼むぞ』
「それで、このままハイヴの中を逆走してBETAの数を減らしていくのと、システムXNで一気に地上に出て他のハイヴに撤退しているBETAを倒すのは、どっちの方がいい?」
『それは後者だろう』
『そうね。ハイヴの中での戦闘だと、ニーズヘッグの強みは生かし切れないし』
「分かった。じゃあ、そういう事で」
『ただし、追撃とは言ってもあまりハイヴの近くまでは行くなよ。他のハイヴを無駄に刺激したくはない』
『ああ、それと門級で戦っていたムウ達も既に掃討戦に入っているから、心配しなくてもいいわ。被害はゼロだって話よ』
短く言葉を交わして通信を切り、俺の方へと付いてきているシャドウへ通信を繋げる。
「これからBETAの掃討戦を行う。システムXNで地上に出るから、お前はBETAの数を減らすのを優先するように」
『了解しました』
「よし、じゃあ始める。システムXN、起動。転移座標入力……OK。転移フィールド生成開始」
システムXNを操作し、光の繭がニーズヘッグとシャドウを包み込む。
ムウとか修羅とかの事が一瞬脳裏を過ぎったが、既にBETAの掃討戦に移っているというのはマリューから聞いているから、特に問題はないだろう。
「転移」
その言葉と共に、ニーズヘッグとシャドウはハイヴの外へと姿を現す。
こうして見る限りだと、既にハイヴ周辺での戦闘は終わりに近づいている。
まだ完全に終わりになっていないのは、やっぱりマーズゼロが広いからだろう。
それだけハイヴ内に多くのBETAがいて、反応炉が消滅したと分かっていても外に出るのに時間が掛かってるといった具合に。
そうしてハイヴのゲートから出てくるBETAを集中して仕留めているのは、マブラヴ世界からの援軍である崇継、恭子とそれぞれの護衛、後はA-01部隊の連中だ。
勿論それだけって訳じゃなく、ネギま世界の援軍でもある魔法使いや、修羅も色々といる。いや、数的には修羅が一番多いか?
それでも一番目立っているのは、当然のようにニヴルヘイムだ。
戦力的にはこんな場所にいないで最前線で戦っているべき機動要塞だが、何しろ、ここにはマブラヴ世界からのお客さんがいるしな。
もし何かあったらすぐに回収出来るように、残っているんだろう。
それに、ハイヴから出てくるBETAの数も多いから、砲門を多数持っているニヴルヘイムはこの場に相応しい存在と言える。
ニヴルヘイム以外のシャドウミラーの機体で多いのは、空を飛べずに地上を移動するしかないイルメヤ。
……ああ、なるほど。こうして見ると、空を飛べないのがここに残っている訳だ。
逆にメギロートやシャドウといった空を飛べる機体は機動力が高いので離れた場所にいるBETAを倒す為に出撃している訳だ。
修羅の中でも空を飛べる機体とかな。
「お前はこの辺で適当にBETAを狩ってろ」
『了解しました』
量産型Wの返事を聞き、俺はそのままニーズヘッグを空中へと浮かび上がらせる。
シャドウも空を飛べる以上、一緒に行こうと思えば問題なく行動を共に出来るんだが、それでもこっちにも空を飛べる機体が残っていた方がいいのは事実だ。
その場にシャドウを残し、BETAや味方機の反応がある方へと向かって飛んでいく。
途中、地上を移動しているBETAの集団を発見する事があったが、毎回完全に殲滅していれば時間が掛かるだけなので、適当に上空から拡散ビーム砲を放ったり、頭部ビームバルカンを放ったり、エナジーウィングの刃状のエネルギーを放ったりするだけに留める。
まぁ、BETAの防御力を考えると、殆どその攻撃で死んでいたのだが。
それでも確実に死亡を確認したという訳ではないので、恐らく何匹か生き残っているBETAもいない事はないだろう。
ただし、その生き残りが無傷とは限らず、他のハイヴに到着するかどうかは分からないが。
あるいは、BETAを殺す為に動き回っている味方に殺されるという可能性も高いだろう。
特にメギロート、イルメヤ、シャドウといった無人機や量産型Wは、俺みたいに面倒臭いとかそんな思いは抱かず、与えられた仕事を淡々とこなすのだから。
地上を移動するBETAを攻撃しながら進んでいくと、シャドウやメギロートが連隊規模のBETAの群れに攻撃を仕掛けているのを見掛ける。
一瞬助けるか? と思ったが、こうして見る限りでは一方的にこっちが攻撃してBETAを蹂躙しており、俺がどうこうする必要がないのは明らかだった。
横を通り抜け様にビーム砲を適当に発射しながらその場を後にし……出会う敵、出会う敵を攻撃しながら真っ直ぐに進んでいると、やがてマリューから連絡が入る。
『全機、そろそろいいわ。それ以上進むと他のハイヴを刺激してしまうから、一旦マーズゼロのある場所まで戻ってきて頂戴』
こうして、火星の息吹作戦の中でも最も重要なマーズゼロ攻略は完了するのだった。
……まぁ、他のハイヴ攻略がまだ終わっていない以上、火星の息吹作戦はまだ続いているんだが。
後書き
アクセル・アルマー
LV:43
PP:405
格闘:305
射撃:325
技量:315
防御:315
回避:345
命中:365
SP:1415
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
努力 消費SP8
集中 消費SP16
直撃 消費SP30
覚醒 消費SP32
愛 消費SP48
スキル:EXPアップ
SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
念動力 LV.10
アタッカー
ガンファイト LV.9
インファイト LV.9
気力限界突破
魔法(炎)
魔法(影)
魔法(召喚)
闇の魔法
混沌精霊
鬼眼
気配遮断A+
撃墜数:1188
ページ上へ戻る