がっこうぐらし!The world in confusion
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
chapter34
「音姉たちは直ぐに外へ!」
「う、うん!」
雄也が声を荒げながら丸腰の音姫達に安全なところへと行くよう指示して音姫達は外へとリバーシティ・トロンから脱出した。
それを見届けてから雄也は鉄巨人に視線を向けると大剣を持つ右腕を天高くあげており、次の瞬間に物凄い風圧と共に振り落とされる。
「っ!」
全員左右に避けてると、雄也たちの先程までいた場所が大剣により地面を抉る。
『くっ!/きゃっ!/うぉ!?』
抉れたことでそこから中心に風圧が周囲に吹き荒れしっかりと掴んでいないと吹き飛ばされそうになるため雄也達は必死に地面にしがみつく。
風圧がやむと直ぐに動き出したのは雄也と誠だった。
凄まじい破壊力を持つ鉄巨人だが足のスピードが遅いところをつき、防御したあと直ぐ様に攻勢にでた。
「はあぁぁぁぁぁっ!!!」
二人とも跳躍し鉄巨人の胸元にアークとウィザードソードガンで切りつけようと振るったが鋼鉄で出来た鉄巨人の胸元にかすり傷ひとつつけることはできなかった。
「やっぱ固い!」
あまりの固さに雄也は苦い顔をしていると彼の左側から鉄巨人の腕が迫っていた。
「くっ!うおぉ!?」
雄也はアークを盾にして腕の直撃を防ぐがそのまま思いっきり振り回される腕により吹き飛ばされ壁に激突させられた。
「ゆうくん!!」
悠里は雄也が吹き飛ばされたことで悲痛な叫びをあげる。
「このぉ!」
胡桃と優花も動きだし優花はガトリングモードで援護するが雄也たち同様全く効いていない。
「たあぁぁっ!」
胡桃が鉄巨人の足元をひたすら攻撃するが全く攻撃が入らなかった。
「胡桃!上!」
後ろから悠里の声で胡桃は上を振り向くと鉄巨人の目が私をとらえてその大剣を胡桃にめがけて振り落としてくる。
迫り来る恐怖に胡桃は動くことがままならなくなりその間にも大剣は迫り来る。
「ライトォブリンガー!!」
雄也が吹き飛ばされたところから白い斬撃が飛び出て鉄巨人の肩に直撃し鉄巨人を怯ませることに成功した。
「胡桃!下げれ!」
土煙の中から雄也が飛び出てきて、その雄也の声で恐怖していた胡桃は正気に戻り鉄巨人から離れる。
「雄也先輩!大丈夫ですか!?」
「何とか、ぎりぎりプロテスを使ったから何とかな…でもこいつは何とかしないとな…」
守りが固い鉄巨人にどう対抗するかそれを雄也は周囲を見て、鉄巨人があけた穴をみてひとつの作戦を思い付く。
「みんな聞いてくれ」
雄也が全員にそういうと悠里たちは雄也の話に耳を傾ける。
「まともに戦えば俺たちは自爆に巻き込まれる。だから、鉄巨人をあの穴に落とす」
「どうやってだ?」
まずは作戦の主旨を伝えた雄也に誠は詳細を訪ねる。
「胡桃、悠里、圭、優花でどっちかの足に集中的に攻撃して鉄巨人のバランスを崩す、その後俺と桜崎さんで全力であの穴に叩き落とす!簡単に言えばごり押しだ」
「でもそっちの方がいいかもな!」
誠は詳細を聞いてその作戦に賛成する表情でリングを填め替える。
「それじゃあいくぞ!!」
胡桃はそういって優花と共に駆け出して自分達の全力一撃を鉄巨人の足の一点に繰り出す。
「今!」
胡桃と優花の一撃が繰り出されたと同時に悠里の掛け声と共に悠里の矢と圭の魔力弾が同時に放ち胡桃たちが攻撃した同じ場所に直撃し鉄巨人の体勢を崩すことに成功した。
「よし!今だ!」
[ルパッチマジックタッチゴー♪チョーイイネキックストライクサイコー♪]
「セイクリッドスラッシュ!!」
雄也の光の力をアークに纏わせ、誠は右足に火の魔力収束し二人とも一斉に飛び出して鉄巨人の胸元に雄也のセイクリッドスラッシュ、誠のキックストライクを放った。
二人の全力の一撃で体勢を崩していた鉄巨人の体は吹き飛ばされ鉄巨人の体は宙を舞い、体が地面に叩きつけられた瞬間、地面は陥没して鉄巨人の姿は地下にへ消えていった。
だがここで雄也と誠の状況を見てみよう。
今二人は完全に宙にいる。
その上地面は鉄巨人の出現、地下への落下で地面が脆い…つまり…
「っと、うおぉ!?」
キックストライクを決めた誠が地面に着地した瞬間地面が陥没して体が下へと落ちていく。
だが誠の自然落下は直ぐに止まった。
「だいじょぶですか?桜崎さん」
飛行魔法を使い落下していく誠の腕をもって落下を防止した。
そして陥没しない外回りの地面に誠を降ろし、すぐとなりで雄也も着陸する。
「誠!」
「ゆうくん!」
胡桃と悠里が二人の名前を呼んで雄也と誠がいる場所に集まる。
「直ぐに脱出するぞ」
全員が集まったのを確認して雄也達はリバーシティ・トロンから出て入り口の車道の胡桃たちが来た車の付近に先に脱出していた音姫たちがいて出てきた雄也達を見て音姫達は雄也達に駆け寄る。
「雄也くん!みんな…無事でよかった…」
音姫はみんな無事に帰ってきたことに心のそこから安心する表情を見せる。
「後自爆まで8分しか時間がない、俺はここに来た車持ってくるからみんなは直ぐに脱出できるように車の近くで待っててくれ、あ、絶対に車道には出るなよ」
そういって全速で雄也は車がある場所に向かっていきその間に胡桃は乗ってきた車にエンジンをかけていつでも出られるように準備をする。
「胡桃、私達はゆうくんの車に乗っていくから、最悪私達をおいて…」
《そんなことされるはずないだろ!》
悠里、音姫、圭以外は胡桃の車に乗り込み、最悪の場合は自身達を置いて逃げろと言おうとした最中、その言葉に遮るように通信機から雄也の声と車のエンジン音が鳴り響いて聞こえてくる。
すると一台の車が悠里たちの元へと向かってきてすると突然に勢いを落とさずにドリフトして車を胡桃の車の前にぴったりと駐車した。
「あ、危な…」
「車の運転プロ並か」
運転席に座る胡桃は肝を冷やし、隣の助手席の誠は雄也の運転スキルの高さに感心する。
他のみんなは突然の出来事に終始驚愕していた。
「早く乗れ!」
窓を下ろして運転席から雄也が悠里たちに乗るように呼び掛けて悠里たちを乗せると雄也と胡桃が乗せる車がその場から発進した。
「アーク!後何分だ!!」
[2分を切りました!爆心地から現在769メートル!!]
雄也が乗る車時速50㎞で走行しどんどんと爆心地から離れていく。
「爆心地から1㎞到達!残り43秒!」
1分を切って余波がくると思われる距離を超えるがまだ走行する。
そして残り十秒になると車をそこで止める。
[6…5…]
「みんな衝撃に備えろ!」
[3…2…1…]
そして雄也達は車の箇所にしがみつきそして
[0]
アークのカウントダウンがゼロになった瞬間大音の爆発音とそれの衝撃が1㎞以上離れたここにも届き、車体がかなり揺れる。
そして十秒ほど揺れが続き次第に揺れが収まると雄也が通信機を通して全員の安否を訪ねる。
「胡桃そっちは無事か?こっちは全員無事だ」
《ああ、みんな無事だ》
胡桃の声を聞いてみんながほっとするとそのまま車を発進させる。
《一時はどうなるかと思いました》
「まあ、雄也先輩がいたから問題なかったんだよ美紀」
《まあ、そうですけど…》
「ところでゆうくん、車の運転普通に出来るけどどうして?」
後ろで圭が通信機を使って美紀と話し合ってると、助手席に座る悠里が車を運転する雄也にたすねてみる。
「ん?圭と同じこと言われたけど、任務でな教官に無理矢理運転させられて…カーチェイスしてたら自然とな、後ヘリとかクルーザー…極たまに大形飛行機なんか運転した…」
《いやいや!いくらなんでも可笑しいだろ!?》
通信機に焦りの声をあげる胡桃の声が聞こえてきて他の悠里たちは凄まじい経歴に圧巻とし圭は苦笑いを浮かべる。
「一体、その教官って雄也くんに何がしたかったの?」
「いや、あの人についてくと色々と身に付いてな、他にも爆弾の解体とか応急処置、尋問の仕方とか…」
『(何者なんだろうその教官って…)』
雄也が言う教官という存在…悠里たちはその存在に非常に気になるのであった。
ページ上へ戻る