moon light fantasy
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猫の思惑
「ソーニャ…!」
フォルツのその叫びに慌てて現れたのはフォルツの使い魔ニナ。
「お久しぶりです。ニナさん。」
「なんの用?こんな所に?」
ソーニャは敵意むき出しのニナを見て珍しく愉快そうな笑みを浮かべる。
「別になんともありませんよ?言うなら暇つぶしにのんのんと平和ボケしている貴方達に朗報です。」
そうしてソーニャがポイと投げ捨てたのは…。
『アリス、ルスティグ、クローバー、フローラ』
と書かれている絵本が投げ捨てられていた。
「「「⁉︎」」」
「めんどくさいので大切な方々から絵本にする事にしました。」
「ソ、ソーニャァァァァァァ‼︎」
そう言って夢幻剣を取り出し斬りかかるフォルツだが…。
「あきれちゃいますね。…夢の残滓。」
「⁉︎」
しかし2人の間に様々なガラクタが召喚され、フォルツの動きが止まる。
そうしてソーニャは眠そうに、そして気だるそうにフォルツとニナを見る。
「いやはや。そんな睨まないで下さいね?そんな睨まれたら恥ずかしいですから…ふあ…。」
「何が目的だ?」
ヒカルはこの惨状を目撃しながら冷静にソーニャを観察する。強敵に対して冷静さを失わずに観察するのがヒカルの強みだった。
ソーニャはそれを見てふっと笑った。
「いやはやヒカルさん。簡単に訳せば『私が犯人ですよ?落ち着いて話しませんか?』と言う風に見えませんか?」
「見えないな。寧ろそう見る様に誘導しているだろう?」
「さあ?どうでしょう?」
そうソーニャは可愛らしく首を傾げるとふと思い出したかの様に。
「ああ、ひょっとしてまだフローラさんが絵本にされてないとかお思いですか?」
「…。」
「なら、学校中やその他もろもろ探してみて下さい。ああ、もちろんフォルツさんも。」
そう言ってクスクスソーニャは笑う。それはどこか希望がない者に対して憐れむ様に。
「しかしこれではつまらないですね…。1つ救済策を出してあげましょう。」
「何…⁉︎」
そう言ってソーニャは敵視し始めたヒカルに対して本を1つ渡した。それは題名に『救済の書』と書かれていた。
それをソーニャは渡すとはあ、とため息を吐いた。
「それをどう使うかは自由…。ま、この話の流れなら使うべきですよね?」
そう言ってソーニャはニコリと笑って指をパチリと鳴らすと忽然と消えてしまった。
後書き
頭痛、めまい、スランプやまず。
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