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ロックマンゼロ~救世主達~

作者:setuna
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第8話 コンピュータ施設

 
前書き
一方、南極のコンピュータ施設に向かったゼロ。 

 
ルインが動力炉の攻略を始めている時、ゼロも南極のコンピュータ施設の入り口に立っていた。

『施設のコンピュータルームに繋がる。四つの冷却装置があります。全て破壊すれば、コンピュータルームの機能が弱まると思われます。』

「了解した。ミッションを開始する…」

ホルスターからZセイバーを抜き、ダッシュで突き進むゼロは途中のダッシュジャンプで氷の上に飛び移る。

足場の不安定さなどないかのような身軽な動きだ。

ゼロは覚えてはいないが、二百年前のカウンターハンター事件後に、第0特殊部隊の隊長となっており、職務上、このような足場を通ることもあるため、このような不安定な足場も危なげなく動ける。

「はあっ!」

氷の上から再び、地面に立つと、空中にいるメカニロイドに向けてチェーンロッドを振るう。

二体纏めて両断し、バスターショットを引き抜くと、壁を駆け上がって壁の上にいたメカニロイドにチャージショットを放って粉砕した。

そしてロッドからシールドブーメランに変更しながらそのまま飛び降りると、着地と同時にこちらに向けてメカニロイドが光弾を放つが、シールドブーメランの前では無力だ。

光弾はそのまま跳ね返され、メカニロイドに直撃して爆散する。

そのまま突き進むと、今度はブルドーザーのようなメカニロイドが道を塞いできた。

ゼロは再び背中からバスターを抜き、ショットを連射するが金属板みたいな物で弾かれてしまう。

「チッ…」

ゼロは前方からの攻撃は通用しないと判断し、ダッシュジャンプで背後を取ると、セイバーで一刀両断した。

辺りを見回すと、先程のメカニロイドが数体おり、先程と同じように背後を取って、セイバーで斬り裂くことで破壊していく。

青い砲台のようなメカニロイドも出現し、光弾を放ってきたが、シールドブーメランで光弾を跳ね返しながらメカニロイドに向けてシールドブーメランを投擲して破壊した。

近くにメカニロイドに守られた装置を発見する。

「………あれが、冷却装置か…」

冷却装置のある場所に降りると、メカニロイドが襲ってくるが、ロッドの鎖を天井に向けて伸ばし、遠心力を利用して冷却装置の近くに降り立つと、冷却装置をロッドの穂先を突き刺して破壊した。

ついでに背後を見せたメカニロイドにバスターのショットを連射して破壊する。

「後、冷却装置は三つか。」

ゼロは再び先に進むが、途中のパイプの冷却ガスに触れないように注意していく。

少し先に進むと、先程の冷却装置と同じ駆動音が聞こえた。

真下の方だと感じたゼロは水の中に入り、魚型のメカニロイドをセイバーで両断し、奥にある冷却装置を破壊した。

『ゼロさん、残る冷却装置は後二つです。この辺りには冷却装置はないようです』

「了解。」

ゼロはルージュの指示に従い、途中で攻撃してくるメカニロイドを迎撃しながら先に進む。

シャッターを潜るとゴーレムが巨大な氷柱を放ってくる。

「荒野で戦ったゴーレムが氷の属性を持ったようなものか」

放たれてくる氷柱をかわしながらチャージセイバーとシールドブーメラン、とどめのショットの連射を喰らわせる。

チャージセイバーとシールドブーメラン、ショットの連射をまともに喰らったゴーレムは爆散し、ゼロは奥にあるシャッターを潜ると、今度は床が凍結している通路に出た。

近くに梯子があり、それを登ると上にパンテオンがいたが、ショット連射で破壊する。

更に奥の梯子を登り、途中で途切れている床をダッシュジャンプで跳び越えながら進むと、冷却装置の駆動音が聞こえた。

ゼロを発見したメカニロイドがこちらに光弾を放ってくる。

「チッ…」

舌打ちしながらすぐさま光弾をシールドブーメランで防御すると、メカニロイドと冷却装置に向けてシールドブーメランを投擲した。

投擲されたシールドブーメランはメカニロイドと冷却装置を纏めて両断する。

「残りの冷却装置は後一つか。」

冷却装置が停止したことを確認すると、すぐさまダッシュジャンプで戻って最後の冷却装置を探す。

途中でパンテオンとメカニロイドが妨害してきたが、ゼロの敵ではなく、シールドブーメランで敵の攻撃を防ぎ、バスターショットとセイバーで攻撃するだけで片付く。

冷却装置の駆動音を聞き取り、ロッドの鎖を天井に伸ばし、穂先を天井に突き刺して上に移動すると最後の冷却装置を破壊した。

「これで冷却装置は全て破壊した…後はコンピュータを叩くだけだ。」

先に進み、強大なエネルギー反応のする方に向かい、奥のシャッターを潜ると巨大な白熊を思わせるレプリロイドがいた。

「ボファーーーッ!おばえか!?このじせつに舞い込んでぎた塵虫はーっ!ごこを破壊して、ごんらんさぜようという気だな!ボファーーーッ!ぞうはざぜん!!」

『ゼロさん。あれは冥海軍団に所属し、四天王レヴィアタンに仕えるレプリロイド、ポーラー・カムベアス。レプリロイドの中でも並ぶ者なき剛の者で、ミュートスレプリロイドの中でもトップクラスの怪力を誇ります。』

「分かった…」

「ごの、塵虫共がっ!ぐらえーーーっ!!」

冷静な態度に苛立ったのかカムベアスはゼロに向かって殴りかかるが、ゼロは横に飛んでかわす。

「いくらパワーがあっても当たらなければどうということはない」

着地と同時にチャージショットをカムベアスに喰らわせる。

「ぐおっ!?や、野郎!クラッキングアイス!!」

見た目通りのタフさで耐えたカムベアスが巨大な氷塊をゼロに向けて投げるが、ゼロは後ろに飛んでかわした。

「っ!?」

しかし、氷塊が地面に着弾した瞬間に砕け散り、その氷の破片がゼロに掠る。

「プッシングアイス!!」

氷の破片が掠り、体勢を崩したゼロに巨大な氷柱を滑らせる。

「はあああああっ!!」

氷柱にチャージセイバーを繰り出すが、いくらか罅を入れた程度で破壊は出来ず、ゼロは咄嗟に防御体勢を取り、ダメージを緩和した。

「ぐ…っ」

あまりの衝撃にゼロは顔を顰めた。

思っていたよりも強く、特に極低温の攻撃が厄介だ。

極低温の攻撃を何とか出来ればいいのだがと考えていたその時、ルージュから通信が入った。

『ゼロさん、ルインさんがフェニック・マグマニオンから入手したフレイムチップを転送します。それから、ヒューロッグ・ウロボックル、パンター・フラクロス、フェニック・マグマニオンのDNAデータも一緒に』

送られてきたチップとDNAデータにゼロが困惑した。

「フレイムチップは分かるが…DNAデータでどうしろと言うんだ…」

『ゼロ、聞こえる?直っているかは知らないけど、私ケイン博士から聞いたことがあるんだ。ゼロにはラーニングシステムが搭載されていて、戦闘経験のみならずDNAデータを解析すれば、技と習得と基礎性能の向上が出来るんだって!』

「本当か?」

カムベアスの攻撃をかわしながらルインに尋ねる。

『私は嘘は吐かないよ!もし違ったならあの世にいるケイン博士に恨み言だからね!!』

「……分かった。試してみよう。」

攻撃をかわしながら、フレイムチップを武器に組み込んでDNAデータの解析を始めた。

「じね!!プッシングアイス!!」

再び繰り出され、凄まじい勢いでゼロに迫る氷柱。

ゼロは壁を駆け上がるが間に合わず、ダメージを覚悟した瞬間にDNAデータの解析が終了した。

「っ!!」

突如、身体能力が跳ね上がり、一気に壁を利用したダッシュジャンプで距離を詰めるとセイバーでカムベアスの胸を斬り裂いた。

「ぐおっ!?」

「レーザーショット!!」

攻撃範囲を小さくした結果、高い貫通力を持たせたフルチャージショットがカムベアスの脇腹を貫通した。

「ぐがああああっ!で、でめえ!もう許ざねえ!ラッシングクロウ!!」

こちらに突撃しながら左右の爪で攻撃を仕掛けてくる。

「遅い」

かわしながら距離を取り、炎属性を付加したチャージショットがカムベアスに炸裂した。

「ぎゃああああああっ!あ、あぢぃ~!あぢぃいいいいい!!」

弱点の炎属性をまともに喰らったカムベアスは全身を燃やす炎を振り払おうと暴れる。

ゼロはダッシュで間合いを詰めると、セイバーに炎を纏わせた。

「天昇斬!!」

ジャンプしながらの斬り上げ攻撃。

その一撃はカムベアスのボディを深く斬り裂き、そして裂傷に向けて再びチャージショットを放った。

傷口に吸い込まれるように炎属性のチャージショットは炸裂して、カムベアスの内部を破壊していく。

「ググググッ…ばさか、このオデがごんな虫螻一ピギにやだれるとは…ボボボボボファーーーッ!!」

断末魔の叫びを上げながら、カムベアスは爆散した。

「ふう…ミッション完了。転送してくれ」

『了解』

『お疲れ様、ゼロ』

ルインとルージュの声を聞きながら、ゼロは転送の光に包まれ、レジスタンスベースに帰還した。 
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