がっこうぐらし!The world in confusion
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chapter26
「あの、あなた誰ですか?私のこと知ってる口ぶりですけど…」
困惑する私たちの中で音姉もまた見に覚えのない異人に困惑しているようだ。
「え?俺だって!桜崎誠だって!」
「えっと…誠くん?」
「音姉覚えないのか?」
「うーん…やっぱり聞いたことないよ…」
やっぱり見に覚えがないか…ただ単に錯乱して勘違いしてるだけか?
「ちょっと待て…もしかして平行世界の音姉か?それなら…」
向こうであの誠という異人はぶつぶつと小声で呟いて何かに気付いた様子だ。
「とりあえず…敵じゃないってこと…だよね?」
音姉は恐る恐る敵かどうかを確認する。
「ああ、何か管理局に因縁でもあるみたいだけど俺はあくまで民間協力者だから管理局の味方じゃない」
そういうもつぎの瞬間纏っていた物を解除すると雄也が着ていた制服と同じものを来ている男性に変わった。
「あなた、もしかして風見学園の関係者?」
「ああ、出来ればその話は落ち着いた所でしたいんだけど」
音姉は制服を見て自分のいた世界の人間ではないかと思いそれの確認をとると彼は落ち着いて話せる場所で話すといい、音姉が私達に目線を向けたので別に構わないと頷いた。
「それじゃあ、若狭さん達に着いていってね、私は佐倉先生を呼んでくるから先に学園生活部の部室行ってて」
「さくら先生?それってさくらさんのことか?それと学園生活部って…」
めぐねえのこと誰かと勘違いしてるのか?
「まあそれもついたら話すから」
話を終わらせバリケードが壊れてないか確認した後部室へと向かった。
道中は私が先頭に後ろには彼と最後尾には悠里と彼を挟んだ形で進む。
まだ信用はできないというのもあってこれが一番妥当とも言える。
そして何も問題はなく私たちの部室にたどり着いた。
「学園生活部…」
「私たちにとっての家よ」
リーさんはそう彼に話した後部室の中にはいる。
中にはまだ誰もいない、まあ当然かな
「まあ、適当に座れよ」
並んでいる椅子に座るように促すと近くにある椅子に座って相対するように反対側の椅子にリーさんと私は座る。
「改めて桜崎誠だ、さっきの姿は仮面ライダーウィザード」
「恵飛須沢胡桃だ、その…さっきはいきなり襲って悪かった…管理局だと思ってつい…」
「若狭悠里よ、学園生活部の部長を勤めているわ」
お互いの自己紹介が終わった後部室の扉が開き外から由紀達が入ってくる。
「リーさん!胡桃ちゃん!その人が音姉がいってた人?」
「え、ええそうよ」
「ごめんなさいね、誠くん、この子は丈槍由紀ちゃんにこの学校の先生の佐倉慈先生、それとジュード・マティスくん」
「あ、ああ…なるほど桜崎誠です」
多分、めぐねえを見て何か納得した表情から恐らく勘違いが解けたのだろう。
そんなわけでこの学校にいる生存者が全員揃ったわけでめぐねえ以外は椅子に座って(椅子が足りなかったために)話を再開した。
「それじゃあ誠くん、あなたは風見学園の出身で間違いないんだよね」
「ああ、本校の一年…こっちの音姉は三年になるんだけど…」
「私が…三年?まだ私二年ですよ?」
また食い違いが起きた何かおかしいな…こっち?
それじゃあまるで音姉が二人いるみたいじゃないか
「やっぱりか…音姉は平行世界って知ってる?」
「つまり、あなたも朝倉さんと同じ別の地球かや飛ばされてきた…というわけてすか?」
「…はい?」
困惑の表情を浮かべる桜崎、多分桜崎はこの世界の音姉だと勘違いをしているのだろう。
「えっと…誠くんは私はこの世界の住民だと思ってるんだよね」
「そうだけど…」
「やっぱり、実はこの世界に…初音島は存在しないの…」
「…え?」
衝撃的な事実に桜崎は拍子抜ける顔をする。
「いやいや!そうしたらいったい全体どういうこと!?」
「うんとね、話せば長くなるんだけど…簡潔にいうとね、気づいたらこの世界に飛ばされてそれからこの巡ヶ丘の事件に巻き込まれちゃったの」
「……つまり、音姉はこの世界じゃない俺ともこことも違う別の地球からきたってこと?」
「うん、理解が早くて助かります」
「……」
理解できたのか無言で頭を抱える。
まあ確かにややこしいよなこれ
「と、取り合えず…桜崎くんがその平行世界からきたということは解りました…出来ればどうして此処にきたのか教えてくれませんか?」
こっちの状況を教える前に桜崎の話を聞いたほうが話せるしな。
「えっと、俺はいつも通り、初音島の学校帰りに寄り道して帰っていたんだけど、突然クリアリング…えっと平行世界を越えることができるリングが突然に光だして気づいたら裏路地にいて、直ぐに戻ろうとしたんだけどそのクリアリングを無くしてしまって帰れなくなって…町を徘徊してたらあのゾンビに襲われて…丸一日かけて此処に…」
な、なんとも壮絶な一日だな…
「なるほど、大体の事情は理解できたわ…今度はこの巡ヶ丘で起きてることを説明するわ」
一通りの事情は聞けたから今度は私達の状況を桜崎に話す。
「まず、ことの始まりは22日前…この巡 ヶ丘で暴行事件が頻発したの、ただの暴行事件ならまだよかったけど…突然奴等が現れて町中で大パニックに陥ったの、私と由紀ちゃん、めぐねえはその時屋上にいて気づかなかったの」
「もう、めぐねえじゃなくて佐倉先生、その後恵飛須沢さんと月宮さんと朝倉さんが来てパンデミックのことを知ったのよ」
「その時雄也くんが私を守って学校まで来たのもし雄也くんが居なかったら今頃私も…」
そうだよな…雄也がいてくれたからここまで来れたんだ…本当…どうして留められなかったんだろう。
「その後、生活範囲を拡大するために少しずつ勢力を拡大していったんだけど、事態は急変したわ、巡ヶ丘全体で放送が流れたの、内容はこのパンデミックが人為的に起きたこと、表立ってはランダルコーポレーションが引き起こしたということになってるけど実は裏では時空管理局が引き起こしたという内容だったの」
「…なるほどだから、管理局に敵対してたんだな」
「その翌日…此処に管理局の人間が来て…殺されそうになってたの」
「もしあのとき雄也が居なかったら…みんな殺されていただろう」
あの日の雄也のことは忘れられない…去っていく姿をまだ脳裏にこげついている。
「なあ、その雄也って奴は何者なんだ…それに此処にいないみたいだけど」
当然と言えば当然か昨日だということはあの放送を見ていないわけだし雄也を知らないはずだ、正直気が重い。
「月宮雄也、元時空管理局の第49武装隊所属していたSランク騎士です」
雄也について始めに口にしたのは同じ管理局だった、ジュードだ
「雄也は平行世界の管理局所属だったのか?」
「それはちょっと違うみたい」
桜崎は平行世界の管理局所属というがそれをリーさんが否定し桜崎は首をかしげる。
「はい?」
「ものすごくややこしくて、ゆうくんはこの世界の出身であることを境に音姫さんのいる初音島の世界にたどり着いたと」
りーさんが簡潔に話すと桜崎はやっぱり頭を抱えていた。
「雄也は黒幕が管理局だってことに負い目を感じて一人で何処かへ行っちまったんだ」
あのとき、留められていたら…雄也は死なずに…すんだのかもしれない。
「それから二日経過した夜に…管理局による放送が流されたんです、そこに写し出された映像にはゆうくんともう一人女の子が映し出されて…公開処刑で怪物と戦っている映像でした、結果は怪物は倒せたけど…地下基地の崩落に巻き込まれて…ゆうくんは…」
自分にいっていて辛くなりりーさんの瞳には涙が滲み出ていた。
「もう!もういい!軽率だった俺が悪かった!」
流石に泣かれたことに悪気を感じた桜崎は雄也について聞くのをやめた。
さてと、後は…管理局がまた来たときのことか…
「それで昨日のことなんだがまた此処に管理局が来て私達を殺そうとしたんだがその時私が使ってるデバイスを手に入れたり、ジュードが管理局に離反したり色々あって無事だったんだ、それで今に辿り着くってわけだ」
「なるほどな、音姉達も苦労してたんだな」
お互いの情報交換が終わり互いの状況を理解できた後、ふと思い出したことを桜崎に
話しかけてみた。
「そういえば…その平行世界に飛べる…指輪だっけ?今はそれを探してるのか?」
「ああ、それがないと帰れないし…それにあっちの義之や音姉達も今頃心配してるんだろうな」
桜崎のいう通りだよな、桜崎にとっては元の世界の生活があるわけだし…
「由紀、さっき見つけた指輪見せてくれないか?」
「え?これ?」
そういって由紀はこの前拾ったという指輪を取り出して桜崎の前に出すと目を開け驚いたいた。
「クリアリング!まさか、此処に落ちてたなんて…」
「実は由紀が拾ってたんだよ…話を聞いてもしかしたらって思ったけど」
「これで、元の世界に戻れますね」
元の世界に戻れると示唆するリーさんだが桜崎は何か考えて、考えが纏まったのかそれを口にする。
「いや、まだ帰るわけにはいかない、俺も此処に残って心配ないと思ったら帰るよ」
「そんな!桜崎くんには帰らないといけない場所が」
残るということに驚きめぐねえは桜崎に帰るべき場所があると言うが桜崎は首を横に降る
「恩を仇で返すわけにもいかないしな」
まあ任せろととても断りきれない様子で桜崎が此処にとどまることが決まった。
「さてと、桜崎くんのことも決まったわけだし、そろそろ本題の方に入りましょうか?」
「本題?」
桜崎のことで決まった矢先、めぐねえが本題にはいると言って私は首をかしげた。
「これからみんなで学校の地下に言って食料なんかを調達しようって若狭さんや、ジュードくんに話し合ってたの」
「この学校に地下なんてあったのか!?」
在校している私達ですら地下なんて存在していたことに驚く。
「はい、此処は万が一に備えて地下区画が存在してるんです、それとそれよりさらに地下には管理局が使っていた地下施設があったとどうやら、局員がきた理由はその施設が原因だと思います」
ジュードが地下区画について説明してさらにその下には管理局の施設があることに驚き二回も此処に局員がきた理由に納得がついた。
「電気も地下に使われている分があるからそれの電源を切ってしまえば電気にも余力ができるから今日みんなでいってみようと思ったのどうかしら?」
「私はそれでいいと思うぜ…けど、全員となると帰ってきたときに局員に鉢合わせなんてことには」
「それなら任せてくれ」
[ガールダプリーズ]
そういうと手形の形をしたベルトに先ほどつけた指輪を当てるとメカメカしい赤い鳥が現れて桜崎の周りを飛ぶ。
「使い魔みたいなものだ、もし局員がきたらこいつに知らせてもらえる」
それは便利だなこれなら不意打ちを食らうことはないだろう。
「それじゃあ準備ができたら地下区画に行きましょう」
私達の方針が決まり私達は地下に向かう準備を始めるのであった。
後書き
ここまでが他の小説で投稿してる範囲ですここから出来上がり次第投稿します
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