妄想

第二章

「例えば黒な」
「黒下着かよ」
「いきなりえろいのきたな」
「あれは・・・・・・いいものだ！」
　そのよさは認めるのだった。黒下着のだ。
「あれを熟女の人が着たらどうだ？」
「人妻だよな」
「それも巨乳で熟れた肢体の」
「そういう人がだよな」
「それはもう最高の兵器だよな」
　そこまでのものがあるとだ。彼は仲間達に黒下着について話すのだ。
「そこにガーターベルトと黒いストッキングが合わさったらどうだ」
「最強だ」
「もうそれでベッドに横たわっていたらな」
「我慢できないだろ」
「鼻血ものだぜ、それって」
「そうだ。黒下着にはそこまでの威力があるんだ」
　まずはそこから強く話す敦之だった。
「年上の女の人のその姿を想像してな。俺もどれだけ」
「ティッシュ消耗したか」
「かなりだな」
「ああ、そうだよ」
　まさにそうだというのだ。しかしだ。
　ここでだ。彼は言うのだった。さらに強い声でだ。
「しかし想像するのだ」
「想像！？」
「想像って！？」
「その熟女が、黒下着にガーターの人が白になったらどうなる」
　その場合をだ。想像してみろというのである。
「どうなる、その姿は」
「熟女の白か」
「白下着か」
「その姿か」
「ストッキングも白だ」
　そのストッキングは腿まで覆うものだ。そうしたストッキングである。
　そのことを話すとだった。仲間達は言うのだった。
「白い下着の熟女か？」
「その美女がベッドにいたらか」
「黒もいいけれどな」
「けれど白だとな」
「やっぱり違う」
　違うというのである。彼等はそれがわかってきたのだ。
「そうだよ。黒は淫靡さだけだがな」
「けれど白にはそこに清楚さもあるよな」
「淫靡に清楚が加わる」
「それって凄くないか？」
「最強に近いよな」
「何かが違うぜ」
「そうだ、だから白はいいんだ」
　敦之は胸を張って断言するのだった。
「そして白にはさらにいいことがあるんだ」
「何っ、まだあるのかよ」
「まだいいことがあるのか？」
「他にもかよ」
「黒下着は人を選ぶんだ」
　敦之がさらに指摘したのはこのことだった。
「考えてみろ、黒が似合うのはどういう人だ」
「やっぱり。熟女の人だよな」
「せめて大学生かな」
「年上の色っぽい人だよな」
「えろい人だな」
　仲間達は口々に言う。黒い下着が似合う女の人はどういった人かということについてだ。
「それでスタイルもよくてな」
「っていうか胸が大きいことが条件だよな」
「そうそう。やっぱりスタイルがよくないとな」
「似合わないよな」
「しかし白はどうか」
　敦之はその白の長所についてさらに話す。
「白はどんな年齢の人でも似合うだろ」
「ああ、その熟女の人でも大学生の人でもな」
「それに高校生の人でも」
「俺達の年代でも」
「年下でも」
「白は年代を決めさせないんだ」
　そうしたものだというのだ。白下着はだ。