転生とらぶる
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Fate/stay night
1174話
前書き
午後8時に番外編を投稿予定です。
「へぇ……衛宮君の家って衛宮君が料理を作ってるんだ。しかもかなり美味しそう」
「ああ、そう言えば遠坂は知らなかったか。衛宮は時々部活をやっている藤村先生に弁当を持ってきたりもするぞ。それがまた、美味そうなんだよ」
「そうです。シロウの料理は非常に美味しい。こう言ってはなんですが、大聖杯があのような状況であった以上、シロウの料理はこの聖杯戦争最大の目的と言ってもいいでしょう」
凛、綾子、セイバーがそれぞれ呟く。
現在は夜。今日の午後は結局槍を使った模擬戦をセイバーと延々やって終わり、凛、イリヤ、衛宮の3人も魔術の授業で終わり、それ以外の面々も適当に時間を過ごした。
そうして夜になり、こうして夕食の時間になった訳なんだが……その結果、テーブルに出て来たのは豪華と言ってもいい料理の数々だった。
和食と洋食がメインであり、中華を得意としている凛とはまた違った料理の数々。
そのどれもが、美味そう……いや、美味いのは間違いない。
よくこの手のアニメや漫画、ゲームなんかでは見かけだけは美味そうだけど、味は壊滅的……なんて食品サンプルが出てくる事もあるが、衛宮や桜の場合それはないだろう。
「藤ねえもそろそろ戻ってくる筈だし、皆が揃ってから食事にしようか」
「藤村先生が来る前に冷めると、勿体ないんじゃないか?」
衛宮の言葉に反応する綾子の声が聞こえてくるが……まぁ、確かに食事ってのは暖かい内に食べた方がいいのは事実だよな。
だが、そんな綾子に向かって桜が首を振る。
「駄目です、先輩。衛宮家の食事は基本的に皆が揃って食べる事になってますから」
この家の事に関しては、好き勝手を許さない。
まぁ、そこまでは言わないけど、それでもそんなニュアンスを含んだ言葉に綾子が頷く。
原作でもそうだったけど、桜って何気に怒らせると怖い相手なんだよな。
「それより、アークエネミー、遠坂、美綴。お前達を家に泊めるのはいいけど、藤ねえに何て言うのか、その辺をきちんと考えておけよ」
「何てって言ってもな。そもそも、今朝俺がこの家に来るのを見られている……いや、出迎えたのは藤村だったのを考えれば、その流れで自然とスルー出来るんじゃないか?」
「そんな筈あるか!」
即座に告げてくる衛宮だったが、ジトっとした視線を向けると、やがて視線を逸らす。
「……多分」
「あー……うん。藤村先生の行動は読めないからね。普通にスルーしても、あたしは驚かないよ」
「弓道部員の部長にまでこう言われるってのは、正直どうなんでしょうね」
「だってタイガだもの」
「その言葉で納得してしまう辺り、どうしようもないんでしょう」
セイバーとイリヤのやり取りを見て、驚く。
確か昨日までは仲が険悪……とまではいかないが、決して良好だった訳じゃない。
前回の聖杯戦争で起こった事を考えれば無理はないけど……と、思っていたところで近づいてくる気配に気が付いた。
それから数秒して玄関の扉を開ける音が響き、同時にそれで誰が帰ってきたのかを全員が察知して、それぞれがテーブルに着く。
俺、凛、綾子、イリヤ、セラ、リズ、桜、ライダー、セイバー、衛宮。
合計10人にプラスして虎が1匹。
正直、かなり大きめなテーブルではあるが、この人数だとさすがに狭い。
「今日のご飯はなっにかなぁっ!」
そう叫びながら居間に入ってくる藤村。
嬉しそうにテーブルへと着こうとして……そこで、自分の座る場所が殆どない事に気が付く。
「ちょっ、ちょちょちょちょっ! なんでこんなに人がいるのよぉっ! 士郎、これどういう事!?」
タイガーの名前通り、虎が吠えるような雄叫びを上げる藤村。
「あー、うん。悪い藤ねえ。実は今日遠坂達が家に泊まる事になってさ」
「なぁっ!? だ、駄目に決まってるでしょう! 士郎のいる家に、女の人を泊めるなんて!」
「けど、イリヤ達はいいんだろ?」
「それは、イリヤちゃんが切嗣さんの子供だって言ってたからでしょ!」
衛宮の言葉に吠える藤村。
いや、イリヤはそれでいいとしても、セラとリズの2人はどうなんだ?
メイドだからOKだったりするのか?
うん、まぁ、その辺の判断は藤村だけに結構曖昧そうだよな。
その後、凛が色々と言って誤魔化すと、不承不承ではあるが納得した。
原作と違って下宿というか、居候というか、そんな感じではなく、今夜一晩だけって事になったからなんだろう。それに、桜やライダーもここに住んでいるし。
それと、当然ながら男女で寝る場所は離された。
凛と綾子は桜やイリヤ達が寝ている場所の近くの部屋で寝る事になり、俺は衛宮の寝ている場所の近く。
本来なら藤村も責任者としてここに泊まっていきたかったらしいが、何でもこれから家の方で用事があって、出掛けなければならないらしい。
確か藤村の実家って藤村組とかいうヤクザだったような気がする。
ただし、どちらかといえば今風のヤクザじゃなくて、任侠の方。
……もしかして、聖杯戦争で何か迷惑を掛けてたりして、それじゃないだろうな?
あ、でもキャスターの件を考えると、普通に有り得るか。
学校の休校の件もあるし。
「いい! 絶対に妙な事をしちゃ駄目だからね!」
夕食を食べ終わると、藤村はそう叫ぶと衛宮の家から去って行った。
「藤村先生って、家でも相変わらず台風だったんだな」
綾子がしみじみと告げる言葉が、非常に印象深く聞こえてきた。
「はぁぁあっ!」
気合いの声と共に突き出されたぼたん槍は、セイバーへと向かって素早く突き出される。
「甘い!」
セイバーは鋭く叫び、俺と同じく槍を振るって自分に向かって突き出された俺の槍を弾く。
槍を弾いた後は、素早く槍を突き出してくる。
食後の運動として考えると、確実にやり過ぎだろう運動量だが、俺もセイバーもサーヴァントである以上はこの程度問題ない。
……いや、セイバーの場合は魔力の問題もあるのか。
俺ととは言わないが、衛宮と魔力のパスを繋げた方がいいと思うんだけどな。
いっそ凛にその事を聞いてみるか?
ともあれ、俺に向かって突き出された槍の攻撃を、身体を捻りながら回避する。
「くっ、やりますね!」
「そっちも……な!」
手元に戻した槍を、突き出すのではなく薙ぎ払うようにして振るう。
その一撃は、槍本来の使い方の1つでもある叩きつけるという使い方。
ぶっちゃけ、槍を棍棒のようにして使うという、ゲイ・ボルクでこんな使い方をしたら色んな人に怒られそうなもの。
ただ、ランサーだってゲイ・ボルクを打撃武器として使ってたし、本家がそんな使い方をしている以上は問題ない……筈だ。
振るわれた俺の槍は、セイバーの脇腹へと向かい……それを、自分の槍を盾にするように突き出された槍にぶつかって、次の瞬間バキィッという音と共に、俺の槍もセイバーの槍も両方が折れる。
『あ』
その結果に、声を揃えて呟く俺とセイバー。
……うん。衛宮の家の物だけど、色々と思うところがない訳ではない。
あ、でも凛かイリヤを呼んできて修復して貰えばいいのか?
「ん、コホン。さすがにアークエネミーですね。この短時間で槍をここまで使いこなすとは。正直、身体能力だけではなく槍を使いこなす才能に関しても、かなりのものがあると思います。長柄の武器の扱いに慣れているというか……」
多分、それってアダマンハルパーを使ってた影響だろうな。
グロウセイヴァー時代から考えると、何年使っていたのやら。
PTでの操縦であるが故にそこまで生身に応用出来る訳ではないだろうけど、その辺は年数が解決してくれてるんだろう。
「セイバーにそう言って貰えると、俺としても嬉しいな。……さて、じゃあ時間も時間だし、最後にもう1回やってからにするか」
「そうですね。では……行きます!」
鋭く叫び、セイバーが新しいぼたん槍を手にして俺へと向かって来て、俺も新しいぼたん槍を手にし、それを迎撃すべく待ち受けるのだった。
「……ふぅ。衛宮の家の風呂は結構いい感じだったな」
風呂上がり、空間倉庫の中から取り出した冷たい葡萄ジュースを飲みながら呟く。
ちなみに、葡萄ジュースは葡萄ジュースでも、当然アルコールの入っていない普通の葡萄ジュースだ。
風呂上がりなんだから牛乳とかでも良かったのかもしれないけど、今日は何となく葡萄ジュースの気分だった。
葡萄ジュースを飲みながら、部屋を見回す。
客室だけあって、部屋にあるのは布団と時計くらい。TVの類も置いてない。
普段は全く使っていない部屋なんだから、当然なんだろうけど。
俺の部屋は、衛宮の部屋から少し離れた場所にある。
本来は衛宮の部屋の隣でもいいんじゃないか……って事になってたんだが、一応俺と衛宮の関係を考えると、近くの部屋は色々と不味いという話になって、こういう事になった。
まぁ、その辺はこれまでの経緯を考えれば無理もないんだけどな。
セイバーとは大聖杯の件で多少関係が改善したとはいえ、それでも全幅の信頼を得ている訳じゃない。
衛宮にしてみれば、今は手を組んでいるがワカメを殺した俺を許す事は出来ないといったところか。
そんなお互いの関係を考えれば、確かにこのくらいの距離を取った方がいいんだろう。
葡萄ジュースを飲み終わり、時計へと視線を向ける。
既に午後11時を過ぎており、明日には教会に仕掛けに行くという事で、そろそろ皆が寝ている筈だ。
俺ももう少ししたら寝るか……と、飲み終わった空き瓶を空間倉庫の中に戻し、何か眠くなるまで時間を潰す本でも探そうとした、その時。
部屋の襖がノックされる音が聞こえてくる。
襖でもノックでいいのか?
『アクセル、その、ちょっといい?』
凛か? 何だって念話で?
「ああ、構わない。入ってくれ」
その言葉に襖が開き、パジャマを身に纏った凛と綾子が姿を現す。
……そう言えば、今までこの2人のパジャマ姿って見た事がなかったな。
俺が抱いた時は、服を脱がせてだったし。
初めて俺にパジャマを見せるからか、どこか照れくさそうにしながら部屋の中に入ってくる2人。
「何もない部屋だけど……ああ、そうだ。何か飲むか?」
「あ、うん。じゃあお願い」
「あたしも」
取りあえず座布団の類もないので布団に座らせ、空間倉庫から取り出したリンゴジュースを2人に渡す。
紅茶でもよかったのかもしれないが、俺の持っている紅茶は缶やペットボトルに入っている紅茶くらいだしな。
その辺に細かそうな凛には怒られそうなので、適当にジュースにさせてもらった。
「ありがと」
「よく考えてみれば、これって異世界のジュースなんだよな。……普通に美味しいけど」
綾子の言葉に、凛が小さく驚いて目を見開く。
まぁ、宝石剣を目指している凛にしてみれば、どうしてもその辺は気になるんだろう。
「そうだな。しかもそのジュースは魔法……この世界では魔術か。その魔術が存在する世界で買ったジュースだからな」
「へぇ、興味あるわね。どんな世界なの?」
俺の言葉に、興味深そうな視線を向けてくる凛。
「そうだな、基本的にはこの世界とそう大差はないな。ただ、巨大な学園都市があって、そこに世界樹って呼ばれている巨大な木が生えてる」
「……どこがこの世界と基本的に大差ないのよ……」
リンゴジュースに口を付け、呟く凛。
「そうか? 魔法と魔術の差はあれど……ああ、そうそう。凛が気にしていたグリフィンドラゴンのグリ。あいつの出身世界だな。……まぁ、その世界に作られた魔法世界って異界に住んでるんだが」
「異界とか……行ってみたい気はするけど」
そんな風に話しながら、20分程。
やがて自然と会話が少なくなっていき……凛が口を開く。
「ねぇ、アクセル。……貴方、私と綾子をどう思ってるの?」
「……どう、とは?」
一瞬息を呑みつつも、そう尋ね返す。
「女として見てるのかどうかって事よ。昨日、本当なら夜に私達を抱く筈だったわよね? けど、ランサーの件があるって事で、あんたは私達を抱かなかった。……それは本当に、ランサーの件があったから? それとも……記憶を取り戻したから?」
凛の言葉に、綾子も視線を逸らさずに俺の方を見てくる。
……これを聞くのが、今日ここに来た理由だったのだろう。
これ以上誤魔化す訳にはいかない、か。
「そうだな、そういう思いがなかったってのは嘘になる。パスを通して俺の夢を見たなら分かったかもしれないが、俺の恋人にあやか、千鶴、円、美砂という4人がいる。その4人が中学2年の終わりの時に知り合って、想いを告白された。けど、俺は高校を卒業するまでは抱かないと言ったんだよ。……なのに、俺は記憶を失って、更に俺自身が10代半ばの身体になっていたとしても、お前達を抱いてしまった。最初こそ儀式の為だったが、それ以降は俺自身の気持ちでだ」
そう、俺は間違いなくこの2人を愛しいという想いを抱いている。
「……そう。じゃあ、別に私達を嫌いになったって訳じゃないのね?」
「当然だ」
「そうか、ならいい。……アクセル、あたし達を抱いてくれないか」
「……ここは、衛宮の家だぞ?」
「大丈夫だよ、衛宮の部屋からここは離れているし。……もし、あたしや遠坂を愛しているのなら、抱いて欲しい」
パジャマのボタンを外しながら、綾子がそう告げる。
その隣では、凛もまたパジャマのボタンを外しており、白い肌とその肌に映える下着が見える。
ここが衛宮の家だというのは分かっているが、それでも俺は潤んだ目でこっちを見ている凛と綾子が欲しいと、心の中から湧いてくる思いに導かれるように2人の白い肌へと手を伸ばし、抱き寄せる。
「ん……あ……」
「アクセル……」
そうして抱き寄せた2人の肌へと手を滑らせ、喘ぎ声を上げる唇をそれぞれ俺の唇で塞ぎ……そのまま布団へと押し倒すのだった。
後書き
アクセル・アルマー
LV:42
PP:390
格闘:301
射撃:321
技量:311
防御:311
回避:341
命中:361
SP:1407
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
努力 消費SP8
集中 消費SP16
直撃 消費SP30
覚醒 消費SP32
愛 消費SP48
スキル:EXPアップ
SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
念動力 LV.10
アタッカー
ガンファイト LV.9
インファイト LV.9
気力限界突破
魔法(炎)
魔法(影)
魔法(召喚)
闇の魔法
混沌精霊
鬼眼
気配遮断A+
撃墜数:1187
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