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MÄR - メルヘヴン - 竜殺しの騎士

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048話

「決まった、なら俺は……出て来い!バッボバージョン6!!!」
「ニャアアアアアアアアア!!!!やってやるぜええええええええ!!!!ぶっ殺すぞおおお!!!!!!!!」

ドロシーから受け取ったマジックストーン、戦いの最中に創造した能力それは人間よりも一回りほど大きな長靴を履いた巨大な猫であった。第一声がぶっ殺すと言う辺り非常に凶暴かつ荒々しく感じる。猫が大の苦手なアランは思わず最悪最強のガーディアンだっと顔を青くし、見物に来ていたシャトンはカッコいいと酷く喜んでいる。

「また楽しみが出来たね。どんな能力か拝見させて貰うよ」

新たに産み出されたガーディアンの力に期待するファントム、④の能力を使用し猫の背後に空間移動させ襲わせようとするが空間から姿を現した同時に身体を17にまで分割されるまでに切り刻まれた。

「1匹」

ごろごろと転がる④の頭部を踏み付け砕く猫の手には小型のナイフが握られ刀身には血のような液体が滴っていた。続いて迫り来る③。だが猫は酷く落ち着きながら手を上げて声を上げた。

「ウェポンARM ハツガツオ!!!」
「ガ、ガーディアンがARMを出したぁぁああアアア!!?」
「やぁああってやるぜええええええ!!!!!!」

手に握られた巨大な魚型のウェポンARMに驚かされるドロシー。基本的にガーディアン自身が強力がARMでありその身体や魔力を使用して戦う事が基本であるがそのガーディアンが自らウェポンARMを使用して戦うなど前例が全くない。そしてそのARMを使用して③を粉砕する猫は不適に2匹と呟いた。

「⑩、ギンタを狙え」
「お前産別世界から来たんだって?きっと友達や親は心配してる?してないk「うるせえよ今更惑わされねえよ俺は、猫ヘイパース!!」おわあああああ!!!??」
「おう良い根性だギンタァ3匹!!!」

自分を惑わせそうと言葉を掛けてくる⑩だったが此処まで来ておいて今更惑わされるようなギンタではない。戯言を述べてくるガーディアンを猫へと蹴り飛ばし猫はそのガーディアンを尻尾で叩き壊す。

「①!!」
「貰った!!」

残ったガーディアンが残り2体、その内の①が素早い動きでギンタへと接近し手に持った槍を突き刺した。槍は肉を抉り深々に突き刺さったがギンタは煙を立てて人形のような物へと変化した。

「身代わり君」
「長靴を履いた猫の持ってる人形は俺の身代わりになってくれる!これが俺が考えたARMを使うガーディアンだ!」
「ンンンン!!!スゥゥウウウパアアアアア!!!」

①へと投げられたナイフは頭部を捉え①はゆっくりと倒れこんだ。そして残ったⅦは丸呑みされファントムのガーディアンは全滅させてしまった。圧倒的な力を持つガーディアン、破格過ぎる力を持っている。湧き上がる歓声を受けながら猫は爆発的な加速でファントムへと迫りナイフで切りつける。だが服を切り裂くだけに終わってしまいう少し残念そうに猫は笑う。

「当たる瞬間に後ろへ下がったか!流石だ」

切り裂かれた服から見える謎の穴に気を取られるギンタ、だが直ぐに気持ちを切り替える。

「凄いよ、凄いよギンタ。戦いながらこんなに凄いガーディアンを創造出来るなんて、でも君が守ろうとしている世界は醜い!!クイーンに浄化されるべきなんだよ!!!!ファントムグラス!!!」
「バッボ!!元に戻って脱出しろ!!!」

再び鏡に閉じ込めるが元の姿に戻る事で脱出するバッボを回収するギンタは直ぐに構える。

「この世界全てが憎い……この世界は腐敗して臭い。浄化するんだ、浄化するんだ……浄化するんだ……!!!!」
「完全にディアナのマインドコントロールを受けている………かなり危険な状態ね」

次第に支離滅裂なっていく言葉、壊れた機械のように繰り返す浄化すると言う言葉。ディアナに思想に惹かれ個人と言う個性さえも塗りつぶされている。ファントムは既にディアナの傀儡だ。

「バブルランチャー!!!」

これ以上ファントムに動くチャンスを与えるのは危険だと判断したギンタはバブルランチャーを乱射。それをガードするように空間の壁のような物を展開し身を護るファントムだがギンタはそれに対抗する為に魔力を一転に集中させ巨大な一撃を形成し放った。

「ッ!!!!」

それは障壁ごとファントムを吹き飛ばす大爆発を起こし轟音を立てて炎上した。煙が次第にはれて粋ファントムの姿が露になる。そこにあったのはARMを繋ぎ合わせていた左腕が殆ど崩壊している姿であった。

「でもまだ終わりじゃない、僕の最強ガーディアンが2体も残っている。出でよ、②レムレース!!!⑤デットドラゴン!!!」

姿を現した黒い影のような悪魔とファヴニールほどではないが巨大な竜。ファントムの最強ガーディアンと言うだけ合ってかなりの魔力を感じる事が出来る。だがギンタとで最強のガーディアンを有している。

「ガーゴイル、決めるぞ!!!」
『グルルァアアァアアアアア!!!!!』

召喚された最強の悪魔は大地を揺るがる咆哮をあげながら目の前の巨大な竜へと組み付いた。巨体ゆえの怪力同士のぶつかり合い、ミシミシと互いの体がきしむ音と共に聞こえる跳躍の音。上を見ると巨大な悪魔が身軽な動きで襲い掛かってくる。

「行くぞ、ガーゴイル!!!」
『ガアアアアアアア!!!!』

更に魔力を放出しガーゴイルはそれを吸い上げ更なる力を発揮する。デッドドラゴンの巨体を持ち上げ思いっきり地面に叩きつけそのままレムレースへと投げつけた、吹き飛ぶ2体のガーディアンへ追撃の光線(ガーゴイル・レイ)が炸裂し最強のガーディアンと称された2体は粉々に粉砕された。


「何でだ………なんでだぁぁああああ!!!!!!?????」

理解が出来ない、自分の最強のガーディアンだぞ!?魔力を存分に込め凄まじい強化をし完全にシンクロし力を100%以上引き出せるコンディションの物を此処まで圧倒的に倒す……!!?信じられない、いやこれが現実であってたまる物か!!!

「何故子供のお前がダンナ以上に強いんだぁ!?こどもなのにぃ!!今度こそ勝てるのに!!?いや、勝つんだぁあ!!」
「うるせええ!!!!」

現実を信じられないへと炸裂する鉄拳、ギンタの拳が深々と突き刺さりファントムは吹き飛ばされる。

「俺はスノウとジークを助けるんだ!!仲間の為に前に進むから人は強くなれるんだ!!!行けバッボ!!終わりにさせようぜ!!」
「うむ!!」
「はっ!!!?」

天へと投げられたバッボ、自らの意思でギンタへと付き嘗ての持ち主へと反抗する。そしてその一撃は今までの中でも一番重く強い一撃となった。巨大化したバッボが降り注ぎ爆風が巻き起こる、勝負はどうなったのか。その場の全員が息を飲んだ。立っているギンタとファントム、だが……ファントムはそのまま崩れ落ち地面に倒れこんだ。

「バッボッ!!」
「うむ」
「「せ~の………勝ったぞぉぉおおおおおお!!!!!!」





―――ウォーゲーム最終戦、ギンタVSファントム。勝者ギンタ!!!―――







「駄目な子ね。ファントム」
「終わりだな。ファントム」
「「亡霊は消え、残ったのは魔女と竜。さあ世界よ、これからが本当の戦争だ」」 
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