ロックマンX~5つの希望~
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Another11 仲間
前書き
Dr.サイケを撃破。
エックス達は新たな仲間を得る。
Dr.サイケを撃破し、一息つくエックス達。
全員が安堵の息を吐いていた。
アリア「やあやあ、お疲れ様☆」
エックス「アリア博士」
ゼロ「何故ここにいる?」
ガウディル博士と共にスパイダーとマッシモに守られたアリアが満面の笑みでエックス達に歩み寄る。
アリア「ガウディル君に会いに来たの。やたら遅いから交渉失敗したのかなと思ったけど…リベリオン幹部撃破お疲れ様」
ガウディル「シナモン!!」
シナモンに駆け寄るガウディル博士。
怪我はないようで、安堵の笑みを零した後、エックスを見遣る。
ガウディル「エックス…礼を言う。じゃが、わしはあんたらにもリベリオンにも協力は出来ん。フォースメタルジェネレータを…シナモンを戦いに利用されるわけにはいかんのだクワッ!!」
エックス「ええ…おれも彼女を戦いに巻き込みたくはない…みんな、引き上げよう」
マッシモ「お、おい…アルには何て言うんだ…?」
ゼロ「適当な言い訳でも考えればいいだろう。俺達はリベリオンじゃない。本来無関係な一般人を巻き込むわけにはいかない」
シナモン「…皆さん…博士、私。皆さんと一緒に戦いたいです!!」
ガウディル「クワッ!!?シナモン、何を…」
シナモンの発言に驚くガウディル博士。
アリア「まあまあ、最後まで言わせてあげなよ」
シナモン「私、利用されるんじゃありません。自分で考えたんです。サイケみたいな人を…リベリオンを…放っておいちゃいけないって!!だから私、博士から貰ったこの力を役立てたいって…そう思ったんです!!」
ガウディル「…………」
呆然としながら、シナモンを見つめるガウディル博士。
いつもは聞き分けがよく大人しかった彼女が自分の意思を必死に伝えていた。
ゼロ「ふっ……はははははっ!!」
非常に珍しく声を上げて笑った彼。
エックス達は驚きで何も言えず、シナモンは不思議そうに見ていた。
ゼロ「今時こんな奴がいるとは……ふふっ…面白い奴だなお前は………」
未だに笑いの収まりきらない口元を片手で覆い、シナモンを見遣る。
アリア「シナモンちゃん、君は凄いね。あのゼロ君を爆笑させるなんて、100年間誰にも成し遂げられなかった偉業だよ」
シナモン「そうなんですか?」
ゼロ「まるで昔のエックス達を見てるようだ…おい、部外者の俺が言うのも何だが、彼女の意思を尊重してやったらどうだガウディル博士?」
ガウディル「う…うむ…しかし……」
アリア「父親なら可愛い娘の意思を尊重してあげなよガウディル君。シナモンの強さを君も見たでしょう?」
アリアに言われ、とうとう諦めたのかガウディル博士は深い溜め息を吐いた後、苦笑を浮かべた。
ガウディル「仕方ないクワ…」
シナモン「博士!!」
エックス「ガウディル博士…それじゃあ…」
ガウディル「ああ、エックス。シナモンの言う通りかもしれん。Dr.サイケはあれでも優秀な研究者じゃった。そんな彼を狂わせてしまうようなリベリオンは…放っておいてはいかんのじゃろうな…」
シナモン「博士…」
エックス「ありがとうガウディル博士!!これで心強い仲間が…また2人も増えた…」
ルナ「2人?3人だろ3人。だよなマリノ?」
マリノ「へっ!?私!!?何でさ、私は確かに共闘したけど、本当ならフォースメタルジェネレータを頂いておさらばしてたんだよ!!?」
まさか自分も数に入れられているとは思わなかったマリノは自分を指差しながら驚く。
シナモン「でもマリノさんは良い人ですよ。マリノさんは私とルナさんを助けてくれたんです」
マリノ「あ、あれは…成り行きみたいな感じで…」
アリア「ふむふむ。君がかの有名な怪盗マリノちゃんだね?今の時代では治せないコンピューターウィルスのワクチンプログラム等の新技術のみを盗んで、貧しい人々に無償でやっている義賊。」
マリノ「マリノ…ちゃん?」
ちゃん付けに顔を引きつらせるマリノだが、アリアから数枚のファイルを手渡される。
アリア「これ報酬代わり。これで私達の仲間になってくれないかな?今、問題になっているコンピューターウィルスのワクチンプログラム、フォースメタルジェネレータの設計図、それから……フォースメタルを応用した準無限エネルギー循環システム…システマ・アリアの設計図だよ……」
マリノ「え…?」
それを聞いてマリノの視線がファイルに釘付けになる。
エックス「アリア博士!!システマ・アリアは…」
アリア「いいんだよエックス君。全ての責任は私が負う。マリノちゃんならこれらを正しいことに使ってくれると信じてるから渡すんだよ。私はルナちゃんとシナモンちゃんを助けてくれたマリノちゃんを信じる」
データファイルをマリノに渡すアリア。
データファイルとアリアを交互に見て、苦笑を浮かべた後、深い溜め息を吐いた。
マリノ「あ~もう。こんな報酬を渡されて信頼なんかされたら逃げられないじゃないか…分かったよ。あんたらに雇われてやるさ。怪盗マリノ、あんたらの期待に応えてみせるよ」
悪戯そうな笑みを浮かべて言うマリノを見たマッシモが一言。
マッシモ「……美しい」
スパイダー「お?」
アリア「おや?おや?おやあ?」
マリノに見惚れているマッシモをニヤリと笑いながら見遣るスパイダーとアリア。
シナモン「よろしくお願いしますエックスさん!!」
マリノ「というわけでこれからよろしくな」
シナモンとマリノを交互に見遣りながら、エックスも笑みを浮かべながら頷いた。
エックス「ああ、よろしく。マリノ、シナモン……」
心強い仲間が増えたことにエックスはこれならリベリオンともまともに戦えると確信した。
そして、ガウディル博士とシナモンがレジスタンスベースに行くために、必要な機材を運んでいた。
そして…。
スパイダー「おい、ゼロ…止めろよ」
ゼロ「無理だな、ああなったエックスは誰にも止められん」
エックス「君はどうしていつもこうなんだ。確かに君が好奇心旺盛なのは知っている。だが、人の研究所に無断で侵入した挙げ句、滅茶苦茶にするなんてどういう神経をしてるんだ」
ルナ「あうう……エックス達だって侵入したじゃんかあ」
正座しながら言い返すルナだが、エックスの説教は止まらない。
エックス「まあ、そこに関してはな…だけど、無断で部屋に入った挙げ句、中の資料を見るなんてどう考えても犯罪だぞ!!君がイレギュラーハンターじゃなかったら確実にイレギュラー認定されていた!!」
ルナ「うう…ごめん…ごめんってばあ…もうしないよ」
エックス「当たり前じゃないか…全く……」
スパイダー「おい、説教はその辺にして早く手伝えよ」
ルナ「……あれ?」
スパイダーを見た瞬間、どこかで見たような感覚を覚えたルナはスパイダーの顔をマジマジと見た。
スパイダー「ん~?どうしたお嬢さん?俺に見惚れたか?」
ルナ「ん~?あんた…俺とどっかで会わなかった…か?」
疑問符を浮かべながら尋ねるルナにスパイダーも疑問符を浮かべながら首を横に振る。
スパイダー「いや?俺もあんたとは初対面だぜ?大体あんた、ギガンティスに来て日が浅いんだろ?だったら会うわけねえし」
ルナ「だよなあ?でも不思議だな…あんたに初めて会った気がしない」
ゼロ「ギガンティスで動き回っていた時にスパイダーの同型機に会ったんだろう。レプリロイドは基本的に容姿が似ている奴が多いしな」
マッシモ「いや、スパイダーは俺やマリノさんと同じ特別なギガンティス製のレプリロイドのはずだ。だから、スパイダーに似たような容姿の奴は基本的にはいないぞ。兄弟機ならまだしも」
マリノ「じゃあ、あんたの言うスパイダーってのとそっくりな奴はスパイダーの兄弟機かもね。兄弟機でもその存在を知らない奴はいるらしいし」
ルナ「う~ん、そうかなあ?」
スパイダー「俺に兄弟機ねえ…そんなのいるとは思えねえが…」
ちょっとした疑問を残しながらもエックス達は準備を進めていくのであった。
後書き
因みに前話のLスナイパーの効力はアサシンマインドとアイポイントの2つの能力です。
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