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IS〜もしもの世界

作者:にゃーす
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30話




「え〜では勝負を初めてください。・・・これ俺いらんよな?」

「もちろん織斑くんの試合が終わったら次は君だよ」

と普通に言ってのける。まあこの学園の生徒の中で最強なら勝って当然だろう。それよりもっとケーキが食いたかった。

「えーでは勝負の説明ですが、一夏は楯無さんを床に伏せたら一夏の勝ち、一夏が負けを認めるか気絶などになったら負け。それでいいてすね?」

「いいよ」

「ああ」


そして構える。前から俺が少し組手をしてたがまだ基礎しかやってるから勝ち目は薄い。そう、まだ薄いからこそ活路がある。







ー1時間後ー



「ぐあっ!っはあっはあ」


「もう終わりなの?」

「っ!まだまだぁ!」

と掴みにかかるが足が浮いている。そこを見逃す楯無さんではなかった。すぐに足を払いその勢いのまま畳に投げ落とされた。



「にしても」

と一夏を払いつつこっちを見る楯無さん。

「まさかこんなに打たれ強いなんて予想外だなぁ」

「一体どんな修行させたらこうなるのかなぁ?」


「あはは。聞かないほうが良いですよ」

と楯無さんに笑い、聞かせないようにする。まあ、ある格闘漫画の奴を持ってきて織斑先生の監修の下、少し魔改造を施しました。まだまだだがいつかは達人級になってもらうつもりである。


そんなことを考えてると、さすがに堪えるのかもう一夏はふらふらだった。これ以上させてもアレなので止めさせる。

「一夏〜そろそろ止めとけ。もう差はわかっただろ?」

「うっ!」


流石に心が折れかけてたのか普通に負けを認めた。


「いや〜いい運動になったよ。さて次は君だね」

「あー俺も一夏と同じでいいですかね?」

「うん良いよ」

あぐらを解き、すっと立ち写輪眼を開放。そして、

「一夏ぁ。よーく見とけ」

と言い。構えてる楯無さんのほうを向くと、同時に後ろへ瞬間移動。そのまま寝かすように床に伏せさせた。

「⁉︎」

「はい、終わり」

と、首筋に指を当てる。

「良かったですね。これが殺し合いだったら死んでましたよ」

「・・・・・あなたを侮っていたようだわ。本気でしましょう」

「えー・・・ならあのケーキ2、3個もらえます?」

「いいわよ」

と、本気でやるらしく気迫が変わった楯無さん。

「じゃあわかりました。よし一夏。サービスだもう一つ見せてやるよ」

「っ⁉︎」

楯無さんが倒れるのですっと抱きとめる。


「え?一体何が・・・」

「保健室行くぞー」


と俺は楯無さんを抱いたまま、保健室に向かう。















ー保健室ー


「・・・うっ」

「目が覚めましたか」

「私は、負けたのね」

「えー、まあただの不意打ちですし。別に気にしなくて良いですよ」

「にしても泰人。アレはなんなんだ?級に楯無さんが倒れたが」

「気合」

「嘘つけ(つかないで)」

と2人に睨まれた。やっぱり誤魔化せないな。

ふう、と息を吐き説明する。

「あれはな、コレのおかげだ」

と写輪眼を開放し見せる。するとビクン!と2人は身を震わせたがすぐ収まって、

「それって・・・やっぱり見間違いじゃないだな」

どうやら俺が戦っているところなどで見たらしい。

「けど他言無用で。下手に広まるとややこしいから」

「・・・良いわよ」

「まあ普通にしても負ける気はしなかったっんですけどね」

「むっ」

「多分俺捕まえられませんよ」

「むむむ」

これは本当である。他にも相手の死角に移動し続ける、「柳葉ゆらし」を使い、首を締めてそのままひねりを加え相手を気絶させるコンボを使えば達人でも反応出来ずに倒せるだろう。

「ま、そんなことより行こーぜ」

「「え?」」

「いや、第三アリーナに行くんだろ?
















ー第三アリーナー





「ということになりました」


「いやわかんないよ泰人」と、シャル

「そうですわ泰人さん」とセシリア

「・・・・・」そしてラウラ


「まあまあ、純粋に強くさせたいなら、これほど適任な人はいないだろ?」


と補足をすると言うかおれの言い分ももっともなので納得はしないが理解はした、という顔になっていた。


「と、言ってもどうしても私情が入るから、専属コーチは会長さんだけどな」


と言うと「そんなことないよ!」とか、まあいろいろ反論されたが、




「あんまりしつこい人は嫌だよなぁ?一夏?」


「ん?なんでおれなんだ?まあ、好きになるとは言えないなぁ」


とおれが遠回しに一夏の好きな性格を聞くと、シャルたちもこれ以上は何も言わなかった。



「よし。じゃあ後は会長よろ〜」


「え⁉︎あなたは⁉︎」


「おれ?おれは特に教えれることなんて戦い方位だから。それか的位?」


「いや危ないでしょ」


「いや当たらないですし」


「・・・・それじゃ的の意味ないじゃない!」


「でもかなりの訓練には・・・・うんならないわ」


「はあ、もう良いわ。なら隣に居なさい」


「了解です会長」


「・・・もしかしてからかってる?」


「あははいやそんなまさか会長ともあろうお方にそんな不躾なことをするはずが無いじゃないですか言わせないで下さい恥ずかしい」


「・・・・」


「わかりましたからそんな怖い目で見ないで、⁉︎。その手は何ですか、なんでこっちに来るんですか⁉︎いやちょっすみません悪ノリしま(ry」


「このっ!減らず口をする君には更識家秘伝のツボを喰らえっ!」


「うわあああ!本当にすみま・・・あははひははひひはは!や、やめて!死ぬあはひひひはゃひゃ!」



これから数十分間こそばされ続けました。




























「あら?」

「あ、えーっと・・・布仏先輩こんにちは」

「妹もいるから紛らわしいし、虚でいいわ」

「そうですね、じゃあ虚先輩で」

とボロボロの俺を見て尋ねてくる。


「・・・その格好どうしたの?」


「あーあはは。いやちょっとからかったら会長に「更識の〜」をくらいまして」


「・・・」


「ん?どうかしました?」


「いえ。普段振り回す方なのにまさか振り回されてるなんて意外で」


「そうですかね?まあ一夏とかがその対象になってそうだ。今頃」


「いや、それはないと思うわよ」


「敢えて聞きますが、なんでですか?」


「お嬢様ー楯無さんは負けず嫌いだから、それにあなたには興味を持ってるみたいだし」


「興味を持たれることなんて・・・あっ、したわ」


「例えば?」


「興味じゃないんですけど。実践的な組手で勝ってしまったもんで」


「ー⁉︎まさか、楯無さんに勝ったの⁉︎」


「あーいやあくまでなんでもこっちにハンデくれたんで。明確な勝ちにはなって無い・・・と思う」


「・・・」


「あのー?虚先輩?」


「あ、ああごめんなさいね。あ、そろそろ行かないと」


「いえいえ?では」


「ええ。また「生徒会で」」


「?」



最後のほうは聞えなかったが、まあ気にするだけ無駄だろうと思い、自室へ向かった。

















「よし。この疲れを癒す為にケーキ・を・・・・」



「お帰りなさいごは」


「すみません間違えました」


ガチャン。そして表札を見る。うん俺の部屋だ。間違いない。


「・・・」


「お帰りなさいご飯にする?お風呂にする?それともわ・た・し?」


「俺は幻覚を見てるんだろうか」

「ちゃんと本物よ」

「なおさらタチが悪いですね会長?」

「もう。また楯無って呼んでくれて無い」

「好感度減ったもんで」

「・・・せっかく頑張ったのに」




と、目に見えるようにへたれこむ。流石にこっちが悪いと思い、謝る。



「すみません楯無さん少し意地悪しました」


「じゃあ何でも言うこと聞いてくれる?」


「ええ、もち(ハッ)」


「本当⁉︎」


「い、今のはナシ!口が滑っただけ!」


「男に二言はないって織斑くん言ってたよ?」


「ぐっ・・・一夏のトレーニング増やしてやる・・・!」


そのとき一夏に悪寒が走ったことを後になって知った。じゃなくて、


「なら、なにを言うんです?」


「あら従うの?」

「そりゃあ悪ノリしすぎたってのもあるし、叶えれないこと以外なら」


と言うと楯無さんは驚いて、その後とても微笑んだ。



「じゃあ〜今日から私もここに住ませて貰うわ」


「・・・Waht?」


「・・・だめ?」


「いや、その前にここ1人用ですし」


「でも広いからベッド置けるわよ」


「先生たちの許可は」


「生徒会長権限」


「マジで言ってます?それ」


「うん。マジマジ」



と言っている間に何故か置かれていた段ボールを荷ほどきしていた。結局住むことは決まってたんですね。そうですか。


「はあ、それはもういいですよ。そんなことより服着てくれませんかねぇ?」


と目も合わせれない。何せ見た目は裸エプロンなので。


「まさか興奮した?」

「アホなこと言ってないで、早く」

「むっそんなこと言う子は〜・・・こうだっ!」



と、背中を向けている俺に行きなり抱きついてきた。



「⁉︎な、なっ、なにしてきてるんですか⁉︎」


「なにって、抱きついてる?」


「やった本人が疑問系⁉︎」


「それで、どう?」


「どうっていわれても返答に困るんですが⁉︎」


と混乱した頭で考える。どう考えても非難しか来ない。詰んだ。


と、おれがの頭がもうすぐで限界がきてるのがわかったのか流石に先輩が離れてくれた。


「じゃん♪水着でした〜」

「・・・流石にそうじゃないとヤバイですもんね」

「顔真っ赤にしても説得力無いわよ?」

「うぐ ・・・」


おれは恥ずかしさを感じつつも、この人をからかったことがまずかったと後悔していた。たぶん。
































 
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