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ドリトル先生の水族館

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第六幕その三

 そうしたことをお話してです、先生達はペンギンさん達ともお別れしました。ペンギンさん達は先生に右の翼を振ってお別れの挨拶をしました。
「じゃあまたね、先生」
「また来てね」
「またすぐに来てくれると思うけれど」
「その時までのお別れだね」
 こう言うのでした、そして先生達も手や前足を振ってペンギンさん達と一時のお別れの挨拶をしました。
 その挨拶の後で、です。皆が先生に次に向かう場所に向かいながらお話をしました。
「ペンギンさん達って飛べないんだよね」
「飛べない鳥さん達でね」
「その代わり泳ぐんだよね」
「泳ぎが凄く上手なんだよね」
「そうだよ、そうした鳥なんだ」
 先生も皆に答えます。
「泳ぐこと、そして寒さに対する方に進化した鳥なんだよ」
「飛べないことも進化なんだね」
「先生進化は色々だって言ったけれど」
「ペンギンさんのそれも進化なのね」
「泳ぐ方に特化して寒さに強くなることも」
「飛べなくなることも」
「そうだよ、泳ぐのが速ければ」
 ペンギンさん達がです、先生はこの場合についてもお話しました。
「その分獲物を捕まえられるし天敵から逃げられるしね」
「天敵?そういえば」
「ペンギンさん達にも天敵いたね」
「南極にも怖い生きものがいて」
「それでだったよね」
「そうだよ、アザラシでね」
 そのアザラシはといいますと。
「ヒョウアザラシっていうアザラシがいるけれどね」
「あの怖いアザラシよね」
「大きくて鋭い歯が一杯ある」
「あのアザラシがペンギンさん達の天敵なんだ」
「うん、あのアザラシ君は南極の大型肉食動物でね」 
 先生は動物の区分からお話しました。
「ライオンや虎や豹みたいなものだよ」
「文字通りだね」
「豹なんだね」
「あのアザラシさんは」
「猛獣なんだ」
「人も襲うからね」
 他のアザラシはそうしたことがないのに、です。
「気をつけないといけないんだ」
「人もっていうのが凄いわね」 
 ダブダブもそのお話には戦慄を感じました。
「他のアザラシさん達にはないわね」
「歩いていて氷の下が割れて頭が出て来ていきなりなんだ」
「襲われたの」
「足を噛まれて海の中に引き摺り込まれそうになったんだ」
 その南極の海の中にです。
「危うくね」
「その人どうして助かったの?」
 ポリネシアは先生にその人が助かった理由を尋ねました。
「海に引き込まれたら本当にね」
「どうなっていたかわからないね」
「噛まれても振り払えたの?」
「周りの人達が助けてくれたんだ」
 それでその人は助かったというのです。
「その噛んでいるヒョウアザラシの頭を何度も蹴ってね」
「乱暴だけれどそうも言っていられないね」
 その状況をです、ジップも理解しました。
「それこそ」
「そう、確かに蹴ったりするのはよくないけれどね」
「そんな有様だとね」
「命に関わっていたからね」
「というか氷の中からいきなり出て来て襲って来るとか」
 ホワイティは自分がそうして襲われたらと思って言うのでした。
「どれだけ怖いのか」
「あと海の中で襲われたり氷の上で襲われた例もあるよ」
 先生はこのケースについても皆にお話しました。
「ペンギン君達と間違えたらしいね」
「普通間違えないと思うけれど」
 チーチーは自分の考えをお話しました。
「人間でも普通に襲ったんじゃ」
「本当に豹さんと変わらないね」
 ガブガブも怖いものを思いつつ言いました。
「そんなのだと」
「というかよくそんなアザラシさんいるね」
 トートーも自分が襲われたら飛んで逃げようと考えています、ただ先生や皆が襲われたらどうして助けようとも考えています。 
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