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その手で引き金を引け!!

作者:櫻木可憐
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第二章 歌川遼
  第三話 先輩2

「さすがにすいませんした!!」

「大丈夫よ、米屋くん。私こそごめんなさい。
短気になってごめんなさい」

オレの目の前で米屋に頭を下げる先輩。
遠くに菊地原がそれに聞き耳立てていることを、オレは気づいてはいたが知らんぷり。
自分で来い、菊地原・・・

「でも米屋くん。次にあんな態度したら、絶対シメる!!」

「・・・お、おう!!」

先輩、今さっきの話から反省したとばかり思ってました。
全然反省してない。

「反省してるんすよ、おれ」

「・・・なら菊地原と手を繋いでおいで!
私がウハウハしたい」

「おい、歌川、こいつやばい」

うん、腐女子だからな~
そして菊地原が逃げたぞ。
正しい選択だな。先輩、可愛そうです。

「米屋くんは個人的三輪くんと・・・」

「菊地原でいいや。秀次よりマシ。」

「よし、じゃあ行こうか」

「ごめんなさい!!それはやめてくれ」

先輩、可愛そうです!!
菊地原を巻き込むのも、三輪さんを巻き込むのも。

「如月さん、防衛任務の時間です」

「・・・ん?歌川、お前さ如月さんをいつから先輩呼びやめたんだ?
まさか、リア充!?」

菊地原が聞いてたら、凄い顔してただろうな。
先輩の反応は・・・ぶれない。

「歌川くんには菊地原くんがいるわ!!
風間さんもいるし、ハーレムね。
『恋の三角関係SOS』!!」

ぶれない・・・
ぶれなさすぎて、怖いな。
そこに国近登場。何やら目がキラキラ。

「その曲名は・・・サイレンの隠しサウンド!!」

「Oh,yes!!」

先輩・・・
引いていいのか、悪いのか。

「如月さん、防衛任務!!」

「はーい、いきまーす。国近ちゃん、またね~」

~~~~
ぼくは不愉快で仕方ない。
歌川と如月が仲良しになったのは、あの後追いかけたからだ。
ぼくが行けば良かった。

「・・・菊地原、防衛任務だ。行くぞ」

「風間さん、まだ歌川たち来てない」

「二人で来るらしい。先に行くぞ」

二人で?
間違えて風間さんを睨みかけた。
如月に後で謝らなきゃ。

「・・・自分でしないかぎり何も進まん」

「歌川がいいんでしょ。なら別にいいですよ・・・」

「・・・?何の話だ?」

うそ!?
わかってて言ったんじゃなかったの?
風間さんって不思議だと思うのはぼくだけ? 
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