ドリトル先生の水族館
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第五幕その三
「一度食べてみるよ」
「そうしたらいいよ、王子もね」
「どっちにしても日本に来てね」
「お魚を生で食べたりする様になったね」
「結論から言えばね」
王子は笑顔で答えました。
「そうなったよ」
「ううん、郷に入れば郷に従え?」
「そう言うけれどね、日本だと」
「じゃあ王子もなんだ」
「そうなったんだね」
動物の皆も言います。
「それで生のお魚も食べる様になって」
「それも美味しく」
「そうなったんでね、今は」
「昔は絶対に食べなかったのに」
「そうなんだ、けれど鯉のお刺身は食べられても」
ここでこんなことも言った王子でした。
「肺魚はね」
「あっ、あのお魚だね」
「あれは大丈夫って言われても食べようとは思わないね」
お刺身ではとです、王子はトミーに答えて言いました。
「あのお魚はどうお料理してもね」
「そういえば王子の国では誰も肺魚食べないね」
「まずいからね」
レも食べない理由はこのことが、でした。
「それもとんでもなくね」
「特に生ではだね」
「何があっても食べないよ」
それこそというのです。
「あのお魚はね」
「うん、淡水のお魚は気をつけた方がいいけれど」
ここで先生が王子に応えて言います。
「肺魚とか熱帯のお魚は特にね」
「虫が怖いから」
「そう、食べない方がいいよ」
「そうだよね」
「だから王子の国で生のお魚を食べないことは正解なんだ」
そのこと自体がというのです。
「安全の為にね」
「日本じゃそうじゃないけれど」
「日本でも昔は多かったから」
「川魚を食べて?」
「虫に苦しめられる人が多かったからね」
先生は王子にこのこともお話しました。
「気をつけた方がいいんだ」
「安心出来るお店とかじゃないと」
「食べない方がいいよ」
川魚のお刺身とか生ものはというのです。
「しかも新鮮なものでないとね」
「危ないよね」
「そうだよ、まあそうしたお話は置いておいて」
「この朝御飯を食べたらね」
「学校に行こう」
先生はお仕事、トミーと王子は講義を受ける為にです。そして動物の皆は先生のお供として学校に行くのです。
その学校に着いてです、先生は研究室に持ちものを置いてからすぐに水族館に行きました。今日はまずはアマゾンの生きもののコーナーに行きました。
最初に赤や緑、黒が奇麗な模様の小さな蛙さん達を見ました。ジップはその蛙さん達を見ながらガブガブに言いました。
「ガブガブ、わかってるよね」
「この蛙さん達はっていうんだね」
「そうだよ、食べたら駄目だよ」
「僕先生がいいと言うものしか食べないよ」
食いしん坊のガブガブでもです。
「だから食べないよ、最初から」
「その方がいいね」
「しかもこの蛙さん達あれだよね」
「そうだよ、毒があるからね」
「ヤドクガエルだね」
トートーが先生の肩から言ってきました。
「この蛙を食べると毒にやられるんだよね」
「そうそう、ガマガエルにも毒があるけれど」
ダブダブはこちらの蛙の名前も出します。
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