サクラ大戦7人目の隊員
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暴走と少女の気持ち
黒乃巣会本拠にて・・・
「うおおおお、おのれーー帝国華撃団よくも兄者を、こうなれば兄者の敵は、この俺白銀の羅刹が取ってやる、覚悟しておけ」
羅刹は帝国華撃団によって倒された、兄刹那の敵討ちに燃えていた。
太正12年7月・・・
大帝国劇場では・・・
その日さくらと直哉は、来月に迫る夏季公演に備える為、大道具部屋の掃除をしていた。
「直哉くんそちらは終わった?」
「うん、終わったよお姉ちゃん」
「フーこんな感じで、いいかしら?」
「うん今はこれくらいしか出来ないよ、また演目別に小道具が増えるから、でもね、お姉ちゃんあれはやりすぎでしょ」
「うんそれは私も思うわ」
直哉とさくらの目の前に、直哉くん専用新品小道具置き場と書かれたスペースがあった。
「たく、すみれお姉ちゃんやりすぎだよ」
「でもすみれさんらしいわ、ほんとそれだけ、直哉君を、大切に思ってくれて」
「さくらお姉ちゃん」
さくらと直哉は、話しながら部屋を出ると、よそ行きの服装をした。アイリスに出会った。
「あれ、アイリス何処かにお出かけするの?」
「うん、お兄ちゃんとね」
「成る程ね、じゃあ行ってらっしゃいアイリス」
直哉と別れたアイリスは、大神と出かけることが楽しみなんだと思うくらいの笑顔だった。
だが、現実は、非情だった。アイリスがいつもと違う服を見ても、大神はいつもの鈍感モードを発動させアイリスを怒らせてしまった。
そして、アイリスは帝劇を出てしまい、何処かに行ってしまった。
そして数時間後・・・大神は米田によってアイリスが一人で出て行ったことを聞かされ焦っていた。
「いいか大神、もしアイリスに何かあってみろ只ではすまされんぞ」
「はい」
「よし、大神アイリスを見つけるまで戻って来るなよ」
「了解です」
「そして大神は、アイリスが行きそうな場所のヒントを劇場内で、探していたが、中々見つからず苦戦していた。
そして大神は、さくらと直哉の部屋に来た。
「はい、大神さん何か用事ですか?」
「ああ、直哉君に聞きたいことがあるんだ」
「え、僕にですか?」
「ああ、アイリスどこに行くか聞いてないかい」
「アイリスですか?いえ聞いてないですね、まさか大神さん。アイリスを迎いに行くんですか?」
「うんそうだよ」
「ねえお姉ちゃんなら、今会いたくない人が来たらどうする?」
「私なら逃げるわね」
「と言うことなので、大神さんが行っても無駄だと思いますが、アイリスの部屋にヒントがあるかもですよ」
直哉にそういわれ、大神はアイリスの部屋に、行くとアイリスの日記を見つけ急いで浅草へ、アイリスを迎えに行ったが、直哉の言った通りアイリスは、感情を爆発させ、周囲の物や、公共の乗り物にも影響を与えてしまった。
そして、帝劇に戻り二人は、支配人室に呼ばれ、そこで行われたのは、マリアと、米田支配人のお説教だった。
その夜・・・
アイリスは自分の部屋に閉じこもり、誰とも、相手をしなくなっていた。
そして大神も、悩んでいた。アイリスにどう接してやればいいのかを、藤枝あやめの助言で、すみれや、紅蘭、カンナのように、子供扱いする事も、そしてマリアみたいに、アイリスを大人として見るには、大神には難しかった。
そして次の日の朝事件が発生した。
アイリスが、出来上がったばかりの光武に乗って、浅草方面に向かっていたのだった。
「よし皆アイリスを追いかけるぞ」
「「「「「了解」」」」」
その時黒乃巣会の出現したと情報が入り、花組に緊張が入る。
そして黒乃巣会の出現地点も、浅草と知り花組は、急いで出撃をした。
そのころ浅草雷門・・・・
「フフ待っていろ帝国華撃団・・・オンキリキリバサラウンバッタ オンキリキリバサラウンバッタ」
羅刹は楔を打ち込んだ直後、アイリスの攻撃を受けた。
「ぐっだれだ」
「帝国華撃団参上!!」
「本当に待ったぜ大神一郎よ、兄者の敵を取らせてもらうぞ」
「大神さん、アイリスの保護と、黒乃巣会の撃破どちらを優先しますか?」
さくらが大神に質問した。
「それは勿論.黒乃巣会だ!!」
大神の答を聞いたアイリスは、消えてしまった。
「いけないお姉ちゃんアイリスちゃんを追いかけて」
「さくら君駄目だここに残るんだ」
「お姉ちゃん」
「さくら君」
「わかったわ直哉くん私たちだけでもアイリスを迎えに行こう」
「お姉ちゃん」
そして、さくらたちが乗る双武改は、戦線を離脱し、アイリスを追いかけた。
そのころアイリスは・・・
「やっぱり直哉君は、優しいなあ。大神の兄ちゃんよりみんなの気持ちわかってて」
アイリスを追いかけていた双武改だがその時異変が起きていた。何と双武改に乗っていたはずの直哉が消えていた。
「ねえさくらどうしたの?」
アイリスも気になり、さくらに聞いた。
「アイリス乗っていた直哉君が消えたのよ」
「ええーーー」
「アイリスお願い貴女の力で、双武改をみんなの元に連れて行って」
「うんいいよさくら」
「え、ここは・・・うわあ」
「すまんな坊主急に召還して」
直哉に素直に謝る羅刹。
そして時は遡る。
「戦闘を始める前に大神に聞きたいことがある」
「お前この場にいる者達で気になる奴はいるのか?」
「羅刹お前までそんな質問をするのか?」
「俺が気になる人物は・・・真宮寺直哉君だ」
「「「「「え、」」」」」
「おい、大神一郎そいつは男だろ?本当にいいのか?」
「ああ」
「承知した。本当あんな奴が、隊長で大丈夫かよ」
羅刹は召還魔法を使いながらそんなことを考えていた。
そして今に至る。
「直哉お前も大変だな。よし、気が変わった、俺がお前のお姉ちゃんが来るまで、守ってやる」
「ホントありがとう羅刹兄ちゃん」
直哉と羅刹の会話を聞いた、大神以外の隊員は、本当に直哉君が隊長をすれば、敵も改心して、被害も最小限に出来るのではと思い始めていた。
「くそーー直哉君を返せーー」
「誰が貴様にわたすか」
羅刹と大神の戦いは、熾烈な戦いだった。
そして、戦いが動いたのは、さくらとアイリスが到着し、羅刹は直哉を姉のさくらにわたす為、双武改に近づく。
「さくら君はやらせないぞ。狼虎滅却快刀乱麻」
大神が放った必殺技は、何と、うん悪く、羅刹の機体から、双武改に乗り込む途中の直哉に、直撃のだった。
「いやあああ。直哉くん」
さくらは悲鳴をあげるが、何と羅刹が直哉の盾になった。
「やったぞ皆」
と大神は羅刹を倒した事を喜んでいた。
「何で僕、羅刹お兄ちゃんの敵なのにどうして助けてくれたの?」
「さあ、何でだろうな俺にもわからんが、直哉お前も、男なんだから好きな人くらい守れる男になれよ」
うん約束するよ」
そして羅刹は自分の魔装機兵と共に爆発した。
「あれ、おかしいなあ何で涙が出てるんだろう」
その時さくらが直哉を優しく抱きしめた。
「直哉くん無理しなくていいからね」
「さくらお姉ちゃん・・・うん」
そして直哉はさくらの胸の中で、暫し泣いたのだった。
その後勝利の・ポーズはしたのだが、なんとも苦い勝利となった。
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