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オズのポリクローム

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第三幕その十一

「そうしたことはね」
「そうだよね、やっぱり」
「そもそもタイガーさんお空は」
「魔法をかけてもらわないとね」
 その力を借りないと、というのです。
「飛べないよ」
「そうだよね、じゃあね」
「あの鳩君達は食べられないね」
「諦めるしかないね」
「じゃあ何を食べようかな」
「何でもあるじゃない、この国だと」
 ジョージは腹ペコタイガーにこのことはあっさりと答えました。
「それこそ」
「鳩でも何でもだね」
「うん、テーブル掛けからも出してもらえるし」
「勿論今回も持って来てるわよ」
 ドロシーがここでジョージ達に笑顔で言ってきました。
「テーブル掛けはね」
「そうですね、じゃあ」
「お昼になればだね」
「ええ、腹ペコタイガーもね」
 その彼もというのです。
「好きなのを言ってね」
「そして食べてだね」
「楽しんでね」
「それじゃあ鳩料理を出してもらおうかな』 
 ここでこうも言った腹ペコタイガーでした。
「リョコウバト君達じゃなくてもね」
「ええ、じゃあその時に言ってね」
「そうするね」
「鳩か、いいね」
 鳩料理と聞いてです、神宝は実に楽しそうに言いました。
「あれ美味しいんだよね」
「えっ、鳩って食べられるの?」
「食べられるよ」
 神宝は自分の言葉に驚く恵理香にあっさりと返しました。
「それで美味しいよ」
「そうなの」
「日本人は鳩食べないんだ」
「食べられるなんて知らなかったわ」
「そうなんだね、けれどね」
「中国じゃ食べるのね」
「いや、中国以外でも食べるよ」
 鳩はというのです。
「欧州とかベトナムでもね」
「そうなのね」
「うん、結構食べるから」
「ううん、鳩もなのね」
「そういえばアメリカでも」
 ジョージはリョコウバトを見つつこんなことも言いました。
「あの鳩も食べてたっていうし」
「アメリカでも鳩を食べるの」
「そうなんだ」
「アメリカ人って結構色々食べるのね」
 ナターシャはそのジョージに言いました。 
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