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戦え!!正義の兄弟戦士ジャスティスカイザー

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第三十一話 菊池中尉!金魚すくいはスポーツだ!!その十三

 その二人を見つつだ、菊池は瞬に言った。
「あれが心なく技を使う者達の末路です」
「その通りですね」
 瞬も菊池のその言葉に頷く。
「幾ら技が素晴らしくとも心がなければ」
「あの様にしてです」
「心が離れていきますね」
「人からも他の生ある者達からも」
「そうなりますね」
「はい、ですから」
「技には心を込めよ」
 瞬は自ら言った。
「そして相手のこともですね」
「考えねばなりません」
「その生、心のことを」
「金魚すくいでは金魚の心をです」
 まさにそれをというのだ。
「知り、通わせなければ」
「ああなってしまいますね」
「そうです」
 その二人を見つつの言葉だった。
「あれは外道の戦い方です」
「人の道を外した」
「それ故にです」
「あの様に金魚にまで、ですね」
「嫌われているのです」
「確かに、あの二人は」
 瞬も彼等を見つつ頷く。
「自分のことしか考えておらず」
「そうですね」
「その戦ぶりもです」
「外道そのものですね」
「だからです、あの様にしてです」
 金魚にまで嫌われているというのだ、見れば二人は今も金魚達の魚文字に対して中指を立てている。そうして喧嘩をしているのだ。
 その喧嘩を見つつだ、おかげ横丁にいる人達も言う。
「この連中本当に酷いな」
「金魚にまで嫌われるか」
「俺こいつ等好きな奴見たことないぜ」
「ナベツネ以上に嫌われてるな」
「そうだな」
 そこまで嫌われているというのだ。
「ナベツネ好きな奴なんて変態しかいねえけれどな」
「この二人好きな奴って変態以上だな」
「超変態だな」
「そんな奴いるかよ」
「この世にいるからよ」 
 こう言われるのだった。
「本当にな」
「腐りきってる奴等だからな」
「まあそれも今回で終わりか」
「当の金魚にここまで嫌われてるんだ」
「それならな」
「もう負けだな」
 こう実に楽しそうに話すのだった。
「これでジャスティスカイザーは終わりだな」
「この作品自体がな」
「次回作の構想はもうとっくの昔に出来てるし」
「この二人も主役を降板させられる」
「いいことばかりだぜ」
「本当にな」
 二人で話す、そして。
 二人にだ、観客の人達は熱いエールを送った。 
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