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七つの大罪と異世界の黒燐持つ龍

作者:怪獣王
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二話

ドンッ!ドンドン!

『我々はふもとに駐留する聖騎士様配下の騎士団!《七つの大罪》とおぼしき錆の騎士を捕らえにきた!』

錆の騎士とは今豚の帽子亭にいる少女のことだ。現在指名手配されている七つの大罪と疑われている。

メリ「なんかうるせえ奴が来た。」

バム「聖騎士・・・」

『おとなしく出てこい!さすれば我々も剣は抜かん!』

少女が険しい顔になったのでバムトがたずねてみる。

バム「なんかあったのか?」

女「・・・私は今、捕まるわけにはいかないんです。」

メリ「・・・とりあえず裏から逃がすか?俺たちで足止めすっから、その間に逃げろ。」

騎士『よーし!では、30秒だけ時間をやる!」

バム「いらね。」

騎士「早っ・・・ってかお前誰だ!」

バムトがドアを開け対応する。

バム「オレ?オレはここの店員だけど・・・あっもしかして店長によう?店長ー!」

騎士「いや!用は店長にではない!」

メリ「ほいほーい。オレが店主だ。」

騎士「子供!?・・・まあ良い。錆の騎士を出してもらおうか。」

メリ「出てこいよ。」

メリオダスが錆の騎士を呼んだ。しかし出てきたのは鎧を着た豚、ホークだった。

ホー「呼んだか?」

騎士「これが七つの大罪ですか?」

騎士「んなわけあるかぁ!」

ホー「バカにすんな!オレは残飯処理騎士団団長なんだぜ!」

騎士「そんな騎士団あるわけねぇだろ!」

ホークの登場に騎士団の一人がツッコミを入れる。

メリ「こんなのなら焼くなり煮るなり・・
・」

バム「蒸すなり揚げるなり・・・」

メリ•バム「「好きにしろ」」

打ち合わせしたかの様に息ぴったりのバムトとメリオダス。明らかにバカにしていることに腹が立った騎士がバムトとメリオダスの胸ぐらをつかんだ。

騎士「騎士を愚弄するとは、いい度胸だな!」

騎士は二人を睨みつけるが二人とも動じない。しかしその時、他の騎士に逃げていく少女が見つかってしまった。

騎士「アリオーニさん!裏から女が逃げました!」

騎士「な、何!?おそらくその女が錆の騎士だ!追えっ!」

少女は倒れ木などをかわして必死に逃げる。
しかし騎士団はそれを全力で追う。七つの大罪を捕らえれば名が上がるからだろう。しかしその騎士団にあるものが迫る。

騎士「ぶ、豚だぁ!豚が突進してくるぞ!」

ホークが後ろから突進してきた。ホークは騎士団を蹴散らしていく。最後の一人はそれに気を取られ、前が崖になっていることに気づかなかった。騎士は急ブレーキをかけなんとか止まる。しかしそこにホークが後ろから体当たり。騎士は落ちていった。かんじんの少女はメリオダスがすでに助け出し木の上にいる。そしてまた胸を揉んでいる。

女「ありがとうございます・・・二度も助けてもらうなんて・・・なんて言ったらいいか
・・・」

メリ「それよりもさっきの続きは?」

バム「七つの大罪を探してるって・・・どうして?あいつらは天下の大罪人だぞ。」

女「・・・唯一、聖騎士を止められるとしたら・・・七つの大罪だけなんです!」

メリ「聖騎士を・・・・止める?」

バム「どういうことだそりゃ?」

ホー「聖騎士っていや、このブリタニアを守る騎士の中の騎士・・・英雄だろーが?」

少女が七つの大罪を探す目的は聖騎士を止めるため、と言ったことに疑問を持つ三人いや二人と一匹。少女はわけを話した。




〈省略〉





ホー「まじかよ・・・」

話を聞いてホークは驚愕していた。他の二人も態度には出さないが驚いている。国を守る聖騎士。一人でも一国の兵力に匹敵する恐ろしい存在。その聖騎士が戦争を起こそうとしていると言うのだ。その準備として周辺の住民は強制的に連行され厳しい労働を強いられているらしい。そして逆らう者には容赦なく処罰を下される。

女「唯一・・・聖騎士を止められる希望は七つの大罪だけなんです!」

メリ「お前さー・・・七つの大罪がどんな連中か知ってんの?」

女「・・・七つの大罪はそれぞれ獣のシンボルを体に刻んだ七人の凶悪な大罪人から結成された、王国最強の騎士団だったと聞いています。しかし彼らは今から10年前、王国転覆を謀った疑いで王国全聖騎士から総攻撃を受けちりぢりに・・・」

メリ「・・・んで、全員死んだって噂もあったっけな。」

女「そんな凄い人達が簡単に死ぬわけがありません!」

バム「でも、大罪人なんだろ?」

女「それでも、現実に人々を苦しめているのは聖騎士なんです!」

少女が思いをぶつけたその時だった。崖が崩れたのだ。一人の男の手によって。

?「おっと・・・通告にあった人間かどうか確かめるのを忘れておった・・・決定!身元不明者二名死亡!・・・ってことでいいのか?」

強面の鼻下にヒゲをはやした男が現れた。この男が崖を崩したのだろう。

騎士「しかし崖下にアリオーニさんが・・」

?「ならば三名死亡にしておけばよい。」

騎士「そ、そんな・・・ツイーゴ様、それはあんまりです!」

ツイ「ならば・・・七名死亡か?」

騎士「ひっ・・・!」

仲間を思ってツイーゴの決定に反論をするが騎士団は脅されてしまう。ツイーゴが騎士団に足を向けた時。

メリ「よっと。」

バム「いやービックリした。てかメリオダス・・・なんでお前、女の子一人なわけ?」

メリ「まあまあ。」

騎士「アリオーニさん!」

メリオダスがエリザベス、バムトがホークと騎士団の一人のアリオーニを抱えて崖から上がってきた。しかし、バムトはメリオダスが軽い女の子一人だけ抱えていったことに不服のようだ。

ツイ「お前たち何を勝手に生きておる!?ワシの死亡決定を変更するでないわ!」

ホー「勝手に決定すんな!」

メリオダスが少女に小さな声で話しかける。

メリ「おい・・・起きてるか?」

女「う・・・ん」

メリ「よし!オレが合図したら森に向かって走れ!」

女「え?あ、はい!」

バム「オレは足止めをする。」

メリ「任せた!」

女「そ、そんなの無茶です!」

ツイ「・・・・・!」

ツイーゴが少女を見て何かに気づく。

ツイ「これはワシも運がいい・・・その耳飾りの紋章は王家のものだ。つまり御身は・・
・・・決定!エリザベス王女!」

メリ「エリザベス・・・」

バム「王女?」

ホー「エリザベス王女っつったら・・・王国の第三王女様じゃねーか!?」

エリ「・・・・・」

ツイ「御身には王国から捜査指令が出されていましてな。生きたまま捕らえよとの命令ではありますが・・・・・事故死なら致し方ないでしょうなぁ?」

ツイーゴから殺気が放たれる。それと同時にバムト以外の三人が駆け出す。

バム「行けっ!」

メリ「行くぞ!」

エリ「私はまだ捕まるわけには・・・諦めるわけにはいきません!」

バム「よしっ!お前の相手はこっち「決定ーっ!!事故死っ!!」あっ!おいっ!」

ツイーゴはバムトに目も向けず三人に向かって斬撃でかまいたちを飛ばす。なんとかメリオダスがエリザベスに覆いかぶさり避ける。みんな無事のようだ。

メリ「ホークも無事だな。」

ホー「この豚串状態が無事だと・・・・うわああん!おっ母ー!」

ホークの背中には木の枝が刺さっていた。ホークは泣きながらどこかへ駆け出す。ツイーゴもさすがに豚は眼中になく見逃す。

エリ「おねがい・・・あなたたちだけでも逃げてください!もう逃げ切れません!」

メリ「どのみち、ありゃオレたち全員殺す気だぞ。」

エリ「どうして・・・・私、嬉しかったんです。たった一人で七つの大罪を探す旅に出て
・・・・旅なんてしたことなかったからすごく不安で・・・・誰を頼ることもできなくて
・・・・なのに、あなたたちはどこの誰とも知らない私にやさしくしてくれて・・・・・だから、私は名前も知らないあなたたちを、これ以上・・・・巻き込みたくない!」

メリ「・・・・・・・メリオダス!それがオレの名前だ。」

エリ「メリオ・・・ダス?え・・・うそ、まさか・・・だって、その姿はまるで・・・子供・・・」

エリザベスは名前を聞いた時に見た。メリオダスの肩にあるシンボルを。

エリ「そのシンボルは、獣の・・・いえ・・
・〈龍〉の!」

ツイーゴはメリオダスたちの前に歩み寄り剣を振るう。しかし

ツイ「ぐぉっ!」

一撃をくらったのはツイーゴだった。

ツイ「ど、どういうことだ・・・・・なんだ
・・・それは!?」

ツイーゴはメリオダスが抜いた剣を見た。その剣はなんと刃折れだった。

ツイ「童・・・そんなガラクタでやり合うつもりか!?」

メリ「ガラクタで丁度いい。」

エリ「メリオダス・・・あなたは本当にあの
・・・・・?」

ツイ「メリオダス?ま、まてよ!?貴様の顔には見覚えが・・・だとしたら何故昔と姿が変わっていない!?」

メリ「オレが誰だか・・・わかったか?」

メリオダスが剣を構えた瞬間にツイーゴの背筋が凍る。

ツイ「ま、まさか貴様は・・・!?」

メリ「(ニヤ)悪いが・・・俺だけじゃない。」

ツイ「何!?・・・!」

ツイーゴが背後を見た時、そこにあったのはまさに《龍人》の姿だった。

バム「オレを忘れてんじゃねーよ。龍拳《ドラゴンナックル》!!」

ツイ「龍の腕!?まさか・・・貴様は、 アグリオ王国の・・・なんでこんなところに!」

バム「さーて・・・何ででしょう?・・・ぶっ飛べ!!」

ツイ「ぎゃあああああ!!!」

ツイーゴはバムトにアッパーをくらいはるか上空に打ち上げられた。

メリ「おーーあがったあがった!バムト、手加減したか?」

バム「あれが本気のわけねえだろ。」

エリ「あ・・・あなたは一体・・・?」

バム「オレはバムト。元アグリオ王国の聖騎士だ。」

エリ(アグリオ王国・・・聞いたことがある。あまり大きな国ではないけれど、一人だけものすごい力を持った人がいるって・・・しかも、七つの大罪とわたりあうほどに。たしか、魔力の名は・・・・《龍力》!)

メリ「まあ、何はともあれ・・・これで一人見つかったわけだな・・・エリザベス!しかもオマケ付きで。」

バム「オマケ・・・・」

メリ「残りの六人なんだけどさ、オレも最近用があって探しはじたんだ。情報集めに酒場をやりながらな。これで看板娘でもいてくれれば、客も情報ももっと集まるんだけどな。
・・・・・・一緒に行くだろ?」

メリ「はい!」





騎士「ツイーゴ様しっかり!」

ツイ「ぐ・・・ぐぬぬ・・・お、王国に増援要請を・・・これは一大事だぞ!!」

騎士「・・・・ん?」

騎士のあたりが暗くなる。上を見るとバカでかい豚、ホークママが降りてきた。着地した衝撃で騎士たちは吹き飛ぶ。

メリ「ナイスタイミング!ホークママ!」

三人はホークママに飛び乗る。そしてホークママはどこかへと動き出した。この出会いは偶然か必然か、待ち受けるものは絶望か希望か・・・・・七つの大罪を探す冒険が始まる


 
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