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『ワガママコトバ』

作者:零那
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『Sayonara』


色褪せない筈の想い出達は、ほんの僅かに錆び付いてしまったかの様に...

溢れ出るイタミを叫び続けても、愛しさを叫び続けても、もう貴女達には届かない。

解ってるよ、誰に言われなくてもそんなことくらい。
それでも、其れにすがるしか無いんだって事は、哀しきことなんだと...
其れも解ってるよ...。

信じていたい。
いつまでもずっとずっと、永遠に、あの頃は確かに在ったんだと...。

すべてのイタミ、消えなくとも癒えなくともいい。
そんなのとっくに解ってるから。

今迄ずっとずっと認めたくなかった。
貴女達はもう此の世に生きてなどいないって。

あの頃の少女は居ない。
もう年月は経ち過ぎた。
絶望の淵で足掻き続けるには、もう...

あの頃みんなで手を伸ばした月の様な日に、サヨナラしよう...貴女達に...

 
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