| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

戦え!!正義の兄弟戦士ジャスティスカイザー

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第二十六話 日高中佐!作者はお茶が好きだ!!その十三

「鼻と舌は密接な関係があるんだよ」
「鼻づまりになれば味がわからなくなるだろ」
「それは紅茶でもなんだよ」
「むしろ紅茶の柄当てになるとな」
 それこそというのだ。
「細心の味覚が必要になるだろ」
「まずその味覚に影響を出す」
「そしてコーヒーの香りでな」
「嗅覚も刺激してだよ」
「紅茶の柄もわかりにくくなる」
「俺達はそれを使ったってことさ」
 今明かされる作戦の真相である。
「ほんの僅かな違いでもな」
「その僅かな違いはが出るんだよ」
 紅茶の柄当てにというのだ。
「しっかりとな」
「それで日高中佐は間違えたんだよ」
「完璧な味覚程狂いやすい」
「俺達はそこを衝いたんだよ」
「わかったな、そのことは」
「俺達の戦術が」
「何という連中だ」
 伯爵は二人を今度は人類の恥を見る目で見ていた、どうであれこれ以上はないまでに嫌悪を見せている目である。
「蛆虫以下だ」
「おいおい、負け犬の遠吠えかい?」
「それは幾らでも聞いてやるぜ」
「俺達にとっては賛美歌だ」
「勝利の凱歌だぜ」
 二人は伯爵の言葉に上機嫌で応えた。
 そしてだ、尚智がだった。
 尚武にだ、こう言った。
「じゃあな」
「ああ、それじゃあな」
「いつものあれをやろうな」
「勝ったからな」
「じゃあ全国の女子高生の皆さん!」
「しっかりと見てくれよ!」
 この辺りは某タイムボカンシリーズの悪役達と同じである。尚このシリーズではヒーロー達ではなく悪役トリオがずっと出ていた。
 その三人のオマージュもしつつだ、二人は。
 白波立つ岸壁の上に仁王立ちでポージングしてだ、高らかに言った。
「正義は勝つ!」
「ガオオオオン!(ふざけるな!)」
「バウウウウ!(それの何処が正義だ!)」
「パオオオオン!(勝負やりなおせ!)」
「ヒヒーーーン!(汚いことばかりするな!)」
 観戦していた動物達がここで一斉に抗議した、そして。
 二人に襲い掛かり蹴り回す、何故か誰もが後ろ足で立ち。
 袋叩きの要領で二人を蹴り回す、二人はその動物達に言い返した。
「くっ、こいつ等!」
「勝ったヒーローに何てことしやがる!」
「勝ったヒーローは褒め称えろ!」
「おめでとう位言え!」
 袋にされても悪びれない。
「くそっ、本当にな!」
「この作品ヒーローに厳しいな!」
「主役だからもっと扱いよくしろ!」
「謝罪と賠償要求するぞ!」 
 こう言い出すのだった、だが。
 動物達だけでなくだ、サファリパークの係員の人達まで来てだ。
 袋に参加してだ、二人を殴り蹴りながら言う。
「二度と来るな!」
「海に飛び込んで怨霊連れて行かれろ!」
「白浜から出て行け!」
「そっから顔を見せるな!」
「ウツボに食われて死ね!」
 白浜名物だ。
「それか鮫に食われろ!」
「どっかに流されろ!」
「地獄まで行って帰って来るな!」
 怒りの袋叩きであった、だが。
 二人はやはり悪びれずだ、その手に。
 催涙スプレーを出して撒いてだ、こう言った。
「うるせえ!痛いだろうが!」
「主人公に何てことしやがる!」
「喰らってくたばれ催涙ガス!」
「向こう三時間は動けなくなるぜ!」
 そのスプレーを散布し係員の人達も動物達も黙らせてだった。そのうえで二人は悠然と白浜を後にした、罵声を浴びつつも。
 ジャスティスカイザーは今回も勝った、だがいつも書いている通り日帝衆との戦いは打ち切りにならない限り続く、戦えジャスティスカイザー、負けるなジャスティスカイザー!


第二十六話   完


                            2015・3・29 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧