FAIRY TAIL~水の滅竜魔導士~
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大魔闘演舞編
剣咬の虎
第三者side
「帰って来たんだって」
「何の話だ?」
「突然どうした?」
ある草原の中で三人の男が何かを話していた。
「7年前に失踪した妖精の尻尾の主要メンバー」
白い岩に腰を掛けた金髪のツンツンヘアの青年がそう言う。
「ああ、そのことか。帰ってきて早々に何か騒ぎを起こしてるらしいけどな」
その脇で地べたに座って足を伸ばしている薄い紫色の髪をオールバックにしているつり目気味の青年がそう言う。
「興味ないな」
ブロンドヘアの青年の立っている黒髪を無造作に伸ばした青年が答える。
「嘘をつくなよ、ローグ。あれほど憧れたナツさんだぜ?」
ブロンドヘアの青年は口元に笑みを浮かべている。
「昔の話だ」
黒髪の青年は短くそう答えるだけだった。
「ていうか、ナツさんに憧れたのはお前だけだろ?スティング」
「それもそうだな、グラシアン」
グラシアンと呼ばれた青年にそう言われ、スティングは青く広がる空を見上げたのであった。
一方、妖精の尻尾では・・・シリルside
「ここに我等レギオン隊、妖精の尻尾に対して、深く謝罪する次第です」
無限時計の一件からしばらくたったある日、ギルドにやってきたレギオン隊の皆さんが膝をついて俺たちに頭を下げている。
「いずれにせよ危機は去った。頭を上げられよ。争ったとは言え過ぎてしまえばそれはそれ。もう良いではありませんか」
「感謝の念に堪えます」
マカロフさんがそう言うと、バイロさんがそう返し、レギオン隊は胸の前に手を当てる。
そして二人は握手を交わす。
「というわけで・・・宴じゃあーー!!!」
「「「「「「「「「「オオオッ!!」」」」」」」」」」
マカロフさんの一言で今日も妖精の尻尾はいつも通りの宴会を始める。そこにレギオン隊も混ざったためいつも以上の賑わいを見せていた。
「それでは、事件の解決祝いにナツ対ダンの早食い競争、始め!!」
「燃えてきたぁー!!」
「今回は勝つぜよぉ!!」
なぜか盛り上がり始めたせいかナツさんとダンさんが骨付き肉の早食い選手権を始めてしまう。
「あはは・・・」
「相変わらず元気ですね」
「ナツさんらしいね」
ルーシィさん、ウェンディ、俺は早食いをしているナツさんとダンさんを見てそう言う。
「あれほどの事件が遠い過去のような気がするわ」
「なんか天狼島でも同じようなことを言った気がするよ~?」
シャルルとセシリーがそんな話をしている。うちのギルドでは大変だったことなんかすぐに忘れられるかな、前向きでいいじゃん。
「ほい」
ダンさんは槍でナツさんの肉を突く。突かれた肉はギルドのテーブルくらい大きさにまで大きくなる。
「何ー!?」
「ワハハッ!!ざまぁねぇがぜよ!!」
ナツさんは巨大肉を見て驚き、ダンさんは大笑いする。
「あれ、反則じゃねぇの?」
「まぁありでしょ」
ロメオがハッピーにダンさんの行為について聞くがハッピー的にはありらしい。本当の食事の時にやられたらナツさん大喜びなのにね。
「今ごろマスターとワカバはありがたいお説教を聞いてるころだぜ」
「人がいいって言うか貧乏くじっていうか」
ウォーレンさんとマックスさんはゼントピアの生誕祭に招待されたマカオさんたちのことを話していた。
「つか、大事な式典とかってやつの最中だろ?レギオン隊は、なんでうちに来たんだ?」
グレイさんがレギオン隊の皆さんに尋ねる。確かにこんなところにいていいのかな?
「ん~~!!君たちと同じさぁ!!」
グレイさんの質問に答えたのはシュガーボーイさんだった。
「僕たちもね、エースケープ、つまりはおサボりってことよ」
「ああ?」
「いいのかよそんなことして」
シュガーボーイさんはグレイさんに近づいて体を密着させている。グレイさんとその隣にいるウォーレンさんたちは冷や汗を流していた。
「どさくさに紛れてグレイ様にくっつかないで」
その様子を見たジュビアさんがシュガーボーイさんをグレイさんから引き剥がす。
「絡みづれぇしめんどくせぇ・・・」
グレイさんは自分に好意を寄せる二人の態度にそう愚痴をこぼした。
「もう一丁!!」
「させるかぁ!!」
ダンさんがまたナツさんの肉を大きくしようとしたが、ナツさんがそれをハッピーを使って受け止めた。つまり・・・
「うわぁぁ!!」
「ナツ!!また踏んじゃったよ~!!」
ナツさんは大きくなったハッピーに押し潰される。
「大丈夫ですか?」
「た・・・助けて・・・」
俺が心配して声をかけると、ナツさんは苦しそうに助けを求める。
「だらしねぇな、ナツ」
「漢だな」
「はははっ!!すまんすまん!!」
それを見ていたグレイさんとエルフマンさん、ダンさんが笑いながらそう言う。助けなくて大丈夫なのかな?
「おんやぁ?ルッピィがおらんのぅ」
「る・・・ルッピィ?」
ダンさんが辺りを見回しながらそう言う。なんてあだ名の付け方してるんですかこの人は。
「あれ?でもダンさん」
「お前、こないだエンジェルに―――」
「人生は短し。ちゅうからたくさん楽しまねば損じゃき」
「あ、そ」
ダンさんの訳のわからない理由に呆れるグレイさん。楽しむって、ダンさん惚れてフラれての繰り返しなだけじゃないですか。
「この人ですか?惚れっぽいとかいう・・・」
ジュビアさんはグレイさんに抱きつこうとするシュガーボーイを放り投げてこちらの話に入る。
すると、ダンさんがそんなジュビアさんをじっと見つめる。
「おいおいまさか・・・」
「この流れは・・・」
グレイさんと俺は次に起こるであろう展開を想像している。またややこしいことになっちゃうかな?
「こわ~い!!助けてエルピィ!!」
「エル・・・ピィ?」
「怖いって・・・」
しかし、俺の予想してたのとは少し違っていた。ダンさんはエルザさんの胸へと顔をうずめる。変なあだ名をつけられたエルザさんは反応に困り、怖いと言われたジュビアさんは怒りマークを浮かべていた。
「でも、これはこれで面倒かも・・・」
「あ~あ、もう知~らねぇ」
俺とグレイさんが呆れながら続きを見守る。ダンさんがイケメンボイスで口説きにかかるが、エルザさんがジャンリュックさんからもらったハンマーでその頭を叩き、地面へと陥没させる。
「わぉ・・・」
「無節操にもほどがある」
「言わんこっちゃねぇ・・・」
ダンさんのあまりの惚れ癖にエルザさんは腹をたててそう言い、ズンズンと歩いていく。
「勝負あり~!!」
「エルザの一本勝ち!!」
「邪悪なものを寄せ付けない武器の正しい使い方ね」
セシリーといつの間にか元の大きさに戻ったハッピー、そしてシャルルがそう言った。
その後も宴会は続き、俺たちは日がくれるまで騒いだのであった。
辺りを夕日が照らしている中、俺たちはギルドの前に出てレギオン隊の皆さんの見送りをしようとしている。
「本日伺ったのは他でもありません」
ギルドの前のゲートの前に並んだレギオン隊の皆さん。そちらにマカロフさんが一歩踏み出す。
「気づいておった。別れの挨拶」
「え?」
「別れだ?」
「どういうことですか?」
マカロフさんの言った意味がわからず、ルーシィさん、ナツさん、俺は驚きながら尋ねる。
「大司教様の命により、我等レギオン隊は各地に散った無限時計の部品を探しだし、より深い封印を施すため旅立ちます」
バイロさんは淡々とそう告げる。
「とは言え、部品は魔力を蓄積するまで魔法での感知は不可能。各人が一生をかける仕事となりましょう。おそらく、皆さんとお会いできるのは本日が最後。ですので・・・」
「なーに言ってやがる」
バイロさんの言葉を遮るように言ったのはグレイさんだった。
「最初っから決めつけるなんてつまんねぇよなぁ」
「まったくだ」
ナツさんとエルザさんがバイロさんの言葉にそう言う。
「ココ、色々ありがとう。マリーも、次は遊びに来てね」
「こちらこそ!!お姫様も皆さんもお元気で!!」
「絶対遊びに来る、じゃん!!」
ルーシィさんにココさんは敬礼し答え、ヒューズさんは頬赤らめて手を振る。
「それじゃあまたね、兄貴」
「いつでも挑戦しに来い、サム」
サミュエルとリリーは互いの拳を合わせる。
「あれれ?」
「兄貴って~?」
「呼び方変わってるし」
二人の互いを呼ぶネーミングが変わっていることにハッピーたちは驚いていた。
「またどこかで会おうぜ。一応シュガーボーイもな」
「ダン。お前は節操のないところをきっちり直しておけよ」
「ん~~ハートメッセージ、サンキュ」
「それじゃあまたにゃ。楽しかったぜよ」
グレイさんとエルザさんの挨拶を受けたシュガーボーイさんとダンさんがそう返す。
「あぁ!!」
すると、ナツさんが何かを思い出したような声を出す。
「そういやタコ親父!!すっかり忘れてたぁ!!」
「タコ親父って・・・」
ナツさんは少し前に出る。ヒューズさんはナツさんのバイロさんの呼び方に呆れていた。
「何ですか?」
「ずぅっとムスッとしてて疲れねぇか?たまには笑えよなぁ」
「笑う門には福来るって言いますしね」
ナツさんが無表情を絶対に崩さないバイロさんにそう言うので俺も流れに乗ってみる。
「うん・・・まぁ・・・」
「今さらな感じもするけんど・・・」
「滅多に笑わないもんね」
レギオン隊の皆さんもバイロさんの無表情には何か思うところがあるようだ。
「『心で向き合えば・・・』でしたね?ココ」
バイロさんは遺跡でココさんに言われた言葉を思い出す。
「あの時君が言ったこと、私にもようやくわかりました」
バイロさんはそう言うと、顔を強ばらせながら笑顔を作る。しかしその笑みはあまりにもぎこちなく、逆に恐怖を感じる者もいるのではないかといったものだった。
「「「げぇ!?」」」
「こなれてない感じが半端ないじゃん」
「バイロ様、逆に怖いですよぉ」
どうやら見ていた全員が俺と同じことを考えていたようだ。もっと普段から笑っててくださいよぉ。
「なんだと貴様ら!!」
バイロさんは納得できなかったのか大声を上げる。俺たちはそれを見て大爆笑した。
そんな笑いを残し、レギオン隊の皆さんは旅立っていった。またいつか、会えるといいですね。
翌日・・・
「セイバートゥース?」
「剣咬の虎、剣咬の虎。それが、天馬やラミアを差し置いて、現在フィオーレ最強の魔導士ギルドさ」
俺たちはこの7年の間にフィオーレ王国がどのようになっているのかを確認しようとロメオから話を聞いていたのだった。
「聞いたこともねぇな」
「俺たちのいない間にできたギルドなんですか?」
その名前に聞き覚えのないグレイさんと俺はアルザックさんたちに聞いてみることにした。
「いや、7年前からギルドはあったよ。ただ、そんなに目立ってなかったんだ」
アルザックさんがそう説明してくれる。
「てことは、この7年で急成長したのか」
「ギルドのマスターが変わったのと、物凄い魔導士が6人入ったのが強くなったきっかけだね」
今度はマックスさんが強くなった理由を説明してくれる。
「たった6人でそんなに変わるものなの?」
「いい度胸じゃねぇか」
ルーシィさんはたった6人でギルドを変えられるのか疑問を持ち、なぜかナツさんはケンカ腰である。
「ちなみに、私たちのギルドは何番目くらいなんですか?」
ギルドの強さの話になったのでウェンディが素朴な疑問をぶつけてみた。
「ええ~!?」
「それ聞いちゃうの?」
「ウェンディ、聞くまでもないでしょ」
「え?」
セシリーたちにそう言われたウェンディは不思議そうな顔をする。実際分かりきってることだと思うけどね。
「最下位さ」
「超弱小ギルド」
「フィオーレ一弱いギルド」
「やっぱり・・・」
「あわわわ・・・ごめんなさい」
ロメオたちに教えられて俺は予想通りだと思い、ウェンディは慌てて謝罪する。
「だははははっ!!そいつはいい!!面白れぇ!!」
それを聞いたナツさんは大笑いしながらそう言う。
「はぁ?」
「だってそうだろ!」
グレイさんが意味がわからないでいるとナツさんは椅子から立ち上がりながら言う。
「上に上る楽しみがあと何回味わえるんだよ!!燃えてきたぁー!!」
「やれやれ」
「ハハッ」
「敵わねぇなぁ、ナツ兄には」
ナツさんの言葉を聞いてグレイさんはやや呆れ気味にそう言い、ルーシィさんとロメオは楽しそうにしていた。
「でも、本当にそうですよね」
「うん!!すごく楽しみです!!」
俺とウェンディもナツさんの意見に賛成してそう言う。
「ねぇ、あんたら」
「「「?」」」
呼ばれたので後ろを振り返ると、そこにはカナさんが立っていた。
「ギルダーツ見なかった?」
「なんだよ、いつも近くにパパがいないと寂しいのか?」
「グレイさん!!」
カナさんはギルダーツさんを探していたようなのだが、グレイさんがそれをからかう。そんなグレイさんを俺が怒り気味に名前を呼ぶと、グレイさんはハッとする。
「わ・・・悪ぃ・・・」
グレイさんはルーシィさんに謝罪する。
「ううん。いいよ、気にしなくて」
ルーシィさんはそんなグレイさんに優しくそう言う。
その様子を見ていたジュビアさんはルーシィさんが気を使われていることが悔しかったのか、柱の影で目を光らせていた。ついでに、ボロいギルドの柱に少しヒビを入れてたけど・・・
「ギルダーツならマスターと旧妖精の尻尾に行ったぞ」
どこかから帰ってきたのか、エルザさんが扉からギルドの中に入ってくる。
「よーし!!じゃあ今の内に仕事いっちまうか!!」
カナさんはそう言って酒樽を抱えたままギルドから出ていってしまった。
「ギルダーツのカナへのデレッぷりったらすごいもんね」
「ハッピーのシャルルへのデレッぷりもすごいと思うけどね~」
「それは言えているな」
ハッピーとセシリー、リリーがそう言う。
「あれでこのギルド最強って言うんだから、変わったギルドよね」
シャルルが腕を組みそう言う。しかし、本当にギルダーツさんのカナさんへのデレッぷりは驚かされるよなぁ・・・カナさんは早くギルダーツさんに娘だと伝えたかったって言ってたけど、子供の頃に伝えてたらもっとうるさかったんじゃないかな?逆に最近になって伝えたのが一番だったのかもね。
それにしてもマカロフさんもギルダーツさんも旧妖精の尻尾になんて何しに行ったのかな?差し押さえられてるのに・・・
第三者side
「実際懐かしいよなぁ。7年前って言ったら、俺らこんな小さくてよぉ」
スティングは7年前の自分の身長の高さを手で表す。
「7年前かぁ・・・そん時はまだ、俺たち出会ってなかったよなぁ」
「ああ!!そうだったそうだった!!俺ら一緒にいるようになったのってもう少しあとだったもんな」
グラシアンとスティングは昔話に花を咲かせていた。しかし、一人押し黙っているローグに気づくとスティングとグラシアンが話を振る。
「そういや、お前はガジルさん派だったっけ?怖かったよなぁ、ガジルさん」
「いやいや、ローグはシリルってのにコクったんだろ?」
「あ~あ!!それだそれだ!!」
スティングとグラシアンはさらに盛り上がりを見せる。すると、沈黙を保っていたローグがここに来て口を開く。
「過去を引きずるな、二人とも。俺たちの行く道に奴等はいなかった」
((お前は男にコクったのを忘れたいだけだろ?))
ローグの言葉に二人はそんなことを考えていた。その耳に、何かの足音が聞こえてくる。その音は三人の元へと向かって来ていた。
「見つけたぞぉ!!」
「ああん?」
「「?」」
三人は声のした方を向く。そこにいたのは、鎧を身に付け、弓矢を持っている男だった。
「喰らえ!!」
男はローグに向かって矢を放つ。ローグはその矢に背を向けたままでいる。
パシッ
「だぁ!?」
グラシアンはその矢を人差し指と中指の間で挟んでみせた。それを見た男は驚いている。
「食う?」
「お?マジで?」
グラシアンはスティングに掴んだ矢を渡すと、スティングはその矢を食べ始めた。
「矢・・・矢を・・・食べ・・・え?」
男は矢を食べるスティングを見て何かに気づく。
「まさかこいつ!!」
スティングは矢を食べ終わると、軽く息を男に向かって吹く。その息はすさまじい風となり、男の脇をすり抜け、男の鎧の半分と後ろの何枚も連なっている壁を全てぶち抜いた。
「あ・・・う・・・おぁ・・・」
「下手くそ」
「あれ?調子悪いな?外しちゃったよ」
恐怖で声の出ない男、グラシアンはスティングにそう言い、スティングは立ち上がって自分の攻撃が通ったルートを見下ろす。
「こ・・・こいつらだったのか・・・あの、剣咬の虎の三大竜、白竜のスティングと影竜のローグ、そして幻竜のグラシアン!!三人組の滅竜魔導士!?」
そう、この三人こそ現フィオーレ最強の魔導士ギルドの最強の6人の内の3人であったのだ。
「うあああああ!!」
男は武器を投げ捨ててその場から逃げ出す。
「おいおい、仲間おいてくの?」
「腐ってんじゃねぇの?てめぇ」
「闇ギルドなど、所詮そんなものだ」
3人の後ろの崖の下には、さっき矢を放った男の仲間たちがキズだらけで倒れていた。それも、かなり大量の人数がだ。
「うわ・・・すごい人の数・・・」
「また派手にやりましたね、スティング君」
「ケロッ」
逃げた男の方を見ていた3人に声をかける者がいた。一人は赤っぽい茶毛が特徴の猫、一人はピンクのカエルの着ぐるみを着た黄緑色の猫。そして、黄色の虎みたいな模様をした猫だった。
「どこいってたんだ?レクター、フロッシュ、キセキ」
「いえいえ、ちょっと偵察的な?」
レクターと呼ばれた茶毛の猫がそう答え、3人はスティングたちの元へと近づいていく。
「いやぁこれなら、火竜や鉄竜・・・水竜と天竜にだって負けませんねー」
「すごいかっこいいよ、3人とも!!」
「フローもそーもう」
3人はさっきの男へのブレスを見て褒め称えている。
「だろ?」
「スティング君こそ、最強の滅竜魔導士ですよ!!ハイ!!」
レクターとスティングはそう言ってハイタッチする。
「今の俺なら、絶対にナツさんに勝てると思うんだ」
「ええ、もちろんですよ、ハイ」
スティングたちは横一列に並び、ギルドへと帰っていく。
「今度勝負しに行かね?ローグ、グラシアン」
「一人で行けよ」
「興味ないな」
「フローも!!」
「俺もあんまり・・・」
一刻も早くナツに勝負を挑みたいスティングに対し、グラシアンとローグは興味をあまり持ってないようだ。
6人はそのまま、ギルドへと帰っていった。
後書き
いかがだったでしょうか。
剣咬の虎のオリキャラを登場させました。
連載当初はこのグラシアンは水の滅神魔導士として出そうと考えていたのですが、読者の方から『バトルオブドラゴンスレイヤーで両チーム3人ずつのバトルをしてほしい』とご要望があり、このようにさせて頂きました。
それだと7年前のローグの登場意味なくね?と思い、ローグのことが好きな女の滅竜魔導士にしようともしたのですが、それだと大魔闘演舞の最終日のサバイバルバトルのカードがうまく組めなかったため、このようにさせて頂きました。
詳しい説明は大魔闘演舞に出場する全てのオリキャラが出揃ったところでまとめてやらせてもらおうと考えております。
次回もよろしくお願いします。
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