万華鏡の連鎖
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宇宙戦艦ヤマト異伝
超時空戦闘機
『世界を変えたければ、この艦に乗れ』。
言わずと知れた高名なる宇宙海賊、キャプテン・ハーロックの名文句であるが。
当時空では、多少の変形《アレンジ》を経て世界中に発信された。
『世界を救いたければ、此の操縦席《コクピット》に着け』と。
『我が青春のアルカディア』号、キャプテン・ハーロックと41人の仲間達。
自由の旗を掲げる勇者達は、或る強力な援軍を太陽系防衛戦へと参戦せしめた。
永遠の惑星を救った伝説《レジェンド》、超時空宇宙戦闘機《ミラクル・ファイター》。
歴史に名を刻む伝説の王者《チャンピオン》、宇宙に君臨する大蛇《ビッグ・バイパー》。
万能型《マルチ・タイプ》の宇宙邀撃機《シューター》は、変形《トランスフォーム》可能。
異形の形態《フォルム》を誇る大蛇《ビッグ・バイパー》の分家、沙羅漫蛇《サラマンダ》。
伝説の女性、宇宙海賊エメラルダス指揮の宇宙戦艦も太陽系へ到達。
『クイーン・エメラルダス』号もまた、異世界の有力な援軍を伴っていた。
長射程《ロング・レンジ》の白色波動弾、強大な火力を備えた宇宙戦闘攻撃機。
伝説の惑星ダライアスを救った英雄の愛機、白銀の鷹《シルバー・ホーク》。
メローラ姫の誘導を受け、『我が青春のアルカディア』号は時空の隔壁を突破。
次元断層を抜け、女神救出作戦に協力する種族と邂逅。
異次元世界の彼等は特殊装置、ポテンシャル凝縮装置を保持。
3次元物質を劣化させる事無く、1000分の1サイズに縮小可能であった。
次元断層は大型宇宙船の航行に適さず、不安定な上に狭小な場合が多い。
星の女王が操る宇宙帆船、宇宙海賊の旗艦が潜り抜けるは至難の技。
次元間通路の許容範囲は限界に紙一重、宇宙艦の突破は熟練の腕が必須。
宇宙戦闘機は数千機に及び、同行は不可能と判断されたが。
繭状包装体、通称ポイポイ・カプセルは場所を取らぬ。
遠隔操縦装置1式も縮小、繭状包装体《ポイポイ・カプセル》に収納。
アルコン睡眠学習装置に匹敵する訓練設備もまた、同様に縮小。
全機体と関連装備は総て千分の1に縮小、宇宙戦艦の格納庫へ収まった。
宇宙海賊達は経験豊富、熟練の宇宙航行技術を遺憾無く発揮。
次元間遠隔感応能力者、メローラ姫の誘導を受け次元断層を突破。
惑星ダライアスに別れを告げ、会合点《クロス・ポイント》へ急行。
星を往く船は宇宙と次元の荒波に乗り太陽系第3惑星、水星《テラ》へ到着。
1000分の1に凝縮された高性能、遠隔操縦の宇宙戦闘邀撃機と戦闘攻撃機の大群。
大蛇《ビッグ・バイパー》、沙羅漫蛇《サラマンダ》、白銀の鷹《シルバー・ホーク》。
神話から伝説へ進化を遂げ、宇宙を翔ける超時空戦闘機は数億機に達する。
無限艦隊と死闘を展開する三惑星連合軍に、思い掛けぬ援軍が届いた。
操縦性も火力も折り紙付き、戦闘証明済み《コンバット・ブローブン》だが。
ガミラス、ガトランティス、地球の宇宙戦士達は疲労の極限に達している。
アルコン睡眠学習装置を活用、操縦技術の速成訓練は可能だが。
ヤマトの戦友達は貴重な戦力、補充の利かぬ有限の人材であるのだ。
疲労を重ねる彼等に過大な期待を要求する愚は慎まねばならぬ。
已む無く、前述の求人要請《メッセージ》が世界中の少年少女達に送られた。
宇宙戦闘機《スペース・ファイター》は、遠隔操縦《リモート・コントロール》。
操縦士《パイロット》は不在で構わぬ、地下都市から操作すれば良い。
大蛇《ビッグ・バイパー》、沙羅漫蛇《サラマンダ》、銀鷹《シルバー・ホーク》。
水星《テラ》を救う為に多数の宇宙戦士、超時空戦闘機の操縦士《パイロット》を求む。
世界中に、遠隔操縦装置《リモート・コントローラー》を配置。
アルコン睡眠学習装置も併設、数多の志願者に対応すべく各種施設を改造した次第であるが。
各地域の志願者、少年少女達は極めて短時間の内に恐るべき学習能力を発揮。
驚異的な速度で、無人宇宙戦闘機を自由自在に操る要領を会得してしまった。
数時間後には第1陣が表示画面《スクリーン》、擬似仮想空間を睨み機体を操作。
遠隔操縦《リモート・コントロール》を操り、投影された分身が宇宙を駆け抜けた。
大蛇《ビッグ・バイパー》、沙羅漫蛇《サラマンダ》、白銀の鷹《シルバー・ホーク》。
戦闘意欲に溢れ反射神経に優れる少年少女達は、期待を遙かに上回る学習能力を発揮。
熟練操縦士《ベテラン・パイロット》と互角、優るとも劣らぬ技量を披露。
有人艦隊を凌駕する戦果を挙げた猛者も現れ、太陽系防衛軍の一翼を担った。
遠隔操縦機の大編隊は宇宙空間を荒れ狂い、瞬く間に無限艦隊の前衛部隊を殲滅。
縦横無尽に宇宙を翔ける無人機の大群、凄絶な嵐が太陽系を吹き荒れ威力を誇示。
無人機の大群は独力で水星《テラ》周辺の無限艦隊を一掃、小惑星帯軌道以遠へ駆逐。
有人機の操縦士《パイロット》達は事実上の休暇、F級の待機《スタンバイ》に入る余裕を得たが。
統計を精査した結果、興味深い事実が判明した。
各種機体と国別少年少女達、組み合わせに拠り微妙に戦績が異なるのだ。
大蛇《ビッグ・バイパー》は4種類、型式《タイプ》は兵装が違う。
白銀の鷹《シルバー・ホーク》は射程距離、破壊力の異なる2種類。
沙羅漫蛇《サラマンダ》は可変翼、1型式だが順に御紹介する。
大蛇《ビッグ・バイパー》A型は前方固定式、通常型光線砲《ノーマル・レーザー》1門。
副火器は前方上向き斜銃1門、下方投下式自動追尾爆弾《ノーマル・ボム》。
被弾耐性が最も優れる前方固定式の楯、防御壁《バリア・シールド》を装備。
A型《タイプ》と最も相性が良かったのはフィンランドの少年少女達。
森と湖の国に住む北欧空軍の後継者は、後方防御を不要とする戦術を披露。
世界最高レベルの学習能力を誇り、世界最速と尊称される勤勉な森と湖の民。
第2次大戦に於いて祖国を護り、凍結した湖を拠点に大空を翔けた守護者。
10倍を超える敵機を相手に一歩も引かず、戦い抜いた大空の勇者達。
フィンランド空軍戦闘機隊の勇姿を、宇宙空間の超時空戦闘機が再現。
数多の速度競技《スピード・レース》で優勝、名声を得た北欧民族の特徴。
並外れた速度《スピード》感覚、驚異的な反射神経が存分に発揮された。
前方固定式の楯状防御壁《バリア・シールド》に防御力を集中、後方は全くの無防備。
北欧フィンランドの少年少女達は、A型《タイプ》と最高の相性を誇示。
高度な集団運動に劣らぬ妙技、正面衝突を寸前で回避する超高速の立体交差。
スキーで鍛えた超人的な速度感覚、瞬間的な判断力に物を言わせ魔術を実演。
肉体の限界を無視、常識を覆す加速を可能とする無人機の特徴を遺憾無く発揮。
一撃離脱《ヒット・アンド・アウェイ》を駆使、縦横無尽に戦場を駆け抜けた。
伝説の戦闘機隊と同様に半数超が5機以上を撃破、切札《エース》の称号を獲得。
更に1機当りの平均撃墜数に於いても、他の追随を許さぬ最大の戦果を挙げている。
大蛇《ビッグ・バイパー》C型は前方固定式、円輪状光線砲《リップル・レーザー》1門。
八方向巡廻輪転砲1門、上下方向指向の小型爆弾投射器2基。
全方向対応の防御力場《バリア・フィールド》を備え、四方八方を射撃可能な機体であるが。
最も相性が良かったのは大英帝国の少年少女達。
4機種の中で最大の有効範囲を誇り、面単位で隈無く掃射可能な火力兵装が気性に適合したものと思われる。
1発当りの破壊力に拘泥せず、7.7ミリの弱火力固定機銃8~12挺の多銃装備方式を採用。
命中率を徹底的に追求し弱威力の小銃弾を多数、敵機に浴びせ戦闘力を奪う堅実な戦法。
味方への銃爆撃を阻止、する事に徹した柔軟な発想は特筆に価する。
「次善は間に合わない、最善は完成しない。
第三善を、戦場へ送れ」
最新鋭の電波走査兵器レーダーの第3善、試作品を実戦に投入。
効率的な戦闘機の運用を実現、祖国の危機を救った英国人科学者の名言である。
冷徹な判断力で防空網の弱所を逸早く察知、敵の突破を未然に防止。
航空決戦《バトル・オブ・ブリデン》の際、最高級の危機管理能力を発揮。
第2次大戦を戦い抜き、暗雲を払う一翼となった英国空軍の主力戦闘機。
スピット・ファイアの勇姿を星の海、闇黒の戦場に再現して見せた。
大蛇《ビッグ・バイパー》D型の装備は、以下の通り。
主要火器、前方固定式の断続型光線砲《ツイン・レーザー》2門。
副火器、前方上向き斜銃1門。
下方投下式の敵選択機能付き自己誘導自動追尾爆弾《トリピィド・ボム》。
全方向対応防御力場《バリア・フィールド》。
D型《タイプ》と最も相性が良かったのは東洋の島国、日本の少年少女達。
敵弾を避ける回避術は驚嘆、特筆に値し他国の追随を全く許さなかった。
勘に頼る瞬間的な判断力、電光石火の軌道変化を駆使。
予知能力でも所有するのか、と思わせる程の敵弾回避能力を発揮している。
無数の光線が密集する弾雨の嵐へ突入、無傷で切り抜ける魔術《マジック》を披露。
東洋の魔術師達は幾度と無く達人の技を実演、僥倖に非ず実力と証明。
華麗な青白色の破壊光線が、独特の美意識に適ったのであろうか。
強力とは言えぬ火器を巧みに操り、職人的な射撃術で的確に戦果を積み重ねた。
伝説の射撃手ゴルゴ13生誕の地と納得させ得る、街の遊撃手《シューター》の数は枚挙に暇が無い。
数多の名人達を排出し切磋琢磨、互いに腕を競い前人未到の高処を目指した。
更には常識を覆す裏技を次々と発見、神と崇拝される熟練者も現れ不動の名声を獲得。
世界に冠たる名言《神話から伝説へ》の発信源、聖地の継承者と強烈に印象付けた。
水の惑星ラティス王子の戦闘機、沙羅漫蛇《サラマンダ》と闘った《ロード・ブリティッシュ》。
縦横に飛行特性が変化する邀撃機、癖の強い機体と最も相性が良かったのはドイツの少年少女達。
大蛇《ビッグ・バイパー》と編隊を組んだ僚機は変幻自在、縦横無尽の運動性能に特化。
先進的な計画機を輩出した職人《マイスター》達の気質、特異性が適合した結果と思われる。
重爆撃機の真っ只中に飛び込み、縦横無尽に暴れ廻る邀撃機《インター・セプター》。
圧倒的多数の敵機に挑み、絨毯爆撃に徹底抗戦した小さな名戦闘機の勇姿が再現された。
フィンランド空軍の達人達に優るとも劣らず、祖国の空を護った勇者《ジークフリード》。
メッサー・シュミットMe109操縦士達に倣い、垂直面の機動性能を駆使した集団戦闘術は特筆に値する。
白銀の鷹《シルバー・ホーク》1型の主火器は、白色波動弾の弾幕射撃。
大蛇《ビッグ・バイパー》と比較し、3倍に達する長射程を誇る。
副火器は上下方向に発射後、反射衛星砲の如く屈曲するレーザー光線砲2門。
投射機2基から前後下方に向け、地表掃射用自走爆弾の雨を降らせる事も可能であった。
1型と最も相性が良かったのは大型施条砲、大砲《キャノン》発祥の地。
西欧フランスの少年少女達は射撃術、狙撃手《スナイパー》の才能を開花。
当時最新鋭の大砲《キャノン》を駆使、欧州諸国の連合軍を打ち破った英雄。
伝説の勇者ナポレオンの如く長距離攻撃を浴びせ、多数の敵艦を撃破。
白銀の鷹《シルバー・ホーク》2型は、長射程攻撃機1型の火力を更に強化。
射程は大蛇《ビッグ・バイパー》の2倍に低下したが、高速連射が可能となっている。
全7機種中、最大の攻撃力を誇る重装備の戦闘駆逐機。
2型と最も相性が良かったのは多民族国家、ロシアの少年少女達。
第2次大戦に於いて最大の戦果を挙げた空対地掃射機、戦車銃撃機タンク・キラー。
地上襲撃機シュトルモビクを装備する魔女飛行隊の恐怖が、宇宙空間を荒れ狂った。
感情が其の儘、威力となって爆発する過激な感情攻撃機の戦闘集団。
伝説の魔女飛行隊には、無限の後続を誇る無限艦隊と云えども只では済まぬ。
波動弾の連射に加え、6条の強力な屈曲レーザー光線が宇宙の闇を切り裂く。
自動追尾式の崩壊弾を連続投射、自己誘導弾が無限に続く罵声の嵐を再現。
常軌を脱した凶暴な攻撃に歯が立たず、這う這うの体で逃げ去る敵艦の群れ。
不謹慎と御叱りを受けるかもしれぬが、私は初めて敵に同情を覚えた。
7種類の遠隔操縦機群が大活躍、一旦は駆逐された無限艦隊であったが。
不屈の敵《エネミー》は諦める事無く、遠隔操縦に必須の通信周波数を測定。
妨害遮断の術を探り多サイクル式の送信機を開発、ECM装置を数限り無く製造。
強力な妨害電波で充満、飽和させた操縦不能の宙域を創造し太陽系全域に拡大。
敵《エネミー》は遠隔操縦機を封殺する対策を講じ、執念深く物量攻撃を再開。
無限艦隊の包囲網は確実に前進、太陽系防衛軍は徐々に後退を強いられた。
我々もまた貴重な猶予を漫然と過ごし、対策を怠っていた訳では無い。
水星テラ、火星ガミラス、金星ガトランティス各軍は刻を無駄にせず戦力を回復。
太陽系防衛軍の愛称《ニック・ネーム》、三惑星連合軍《トリプル・ファイター》。
緑色人《グリーン・マン》、青色人《ブルー・マン》を含む地球防衛艦隊は奮闘。
膨大な戦力差を埋め無限艦隊と激戦を繰り広げ、火星《ガミラス》軌道を死守。
苦戦を重ねる宇宙航行種族の連合艦隊、太陽系防衛軍の前に次なる味方が現れた。
後書き
『グラディウスⅡ~ゴーファーの野望』、『グラディウスⅢ~神話から伝説へ』大好きです。
自己最高戦績は『Ⅱ』1週クリア、『Ⅲ』結晶宙域外縁でした(笑)
ブラウン管2個を組み合わせた筺体、業務版『ダライアスⅡ』音響、震動効果も最高❣
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