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リリカルビィト~才牙と魔法が交わる物語~“改稿版”

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四十八話、邂逅

 
前書き
?「今思うと、あいつに会えてほんとに良かったと思うよ……」
By数年後のある人 

 
その後、白騎士・式神、そしてエスパー達の行動によってミサイルは全て破壊された……

そして世界各国が白騎士を鹵獲しようと軍隊を派遣したがそれらを返り討ちに……

其も死者を一人も出さずに……

ついでにハッキングした普通の人々も捕まり、この事件は後に[白騎士・式神事件]と呼ばれることになる……

後日

ISを開発した束による記者会見が行われ、白騎士の操縦者は性別以外は秘密とされ、世界でのISの運用に関しては『ISの軍事利用を禁止する条約の締結』を条件にISコアを条約の加盟国へ配布するということになった

尚、この会見後、龍也の祖父である九重家現当主、九重十蔵も会見を行い、九重家を主軸として式神使いが世界各国の警察や軍隊と協力し、世界平和のために力を尽くすことを目的とした特殊組織"界護(かいご)"を発足することを発表した

そして、現在……

九重龍也はというと……

束に連れられてアリシア、優衣と共に国会議事堂からそう遠く離れていない病院にいた

理由は簡単

織斑千冬の弟―――織斑一夏と会うためである……

織斑一夏・・・白騎士を纏った千冬の弟で束の妹の箒のせいで入院してから何故か雰囲気……というより「一夏が時々龍に見える」と言うことを千冬に相談された束が龍也に相談したのである

「(織斑一夏……もしかしたら、そいつも目覚めた……?)」

龍也は心当たりがあるため、お見舞いに行くことになった……というわけである

「・・・優衣ちゃん。お姉ちゃんと一緒に部屋の前で待ってよっか?」

龍也達四人は病室の前まで歩き、病室のプレートに『織斑一夏』と書かれた部屋の前で止まり、そして束は優衣にそう言った

「? 何で?」

束の言葉に頭に?を浮かべるアリシア

「…………」

一方で龍也はドアを……いや、ドアの向こう側の気配を感じていた

「(……ビンゴ)」

龍也は感じていた……








"封じられた属性"を……

●○●○

「……スゥ……ハァ……」

龍也は深呼吸した

それほどの濃さ……天力濃度が漏れているのだ……

下手したら入ると同時に気絶する

そのまま病室の扉を何度かノックした

『……どうぞ』

どこか姉である織斑千冬と声音が似ている、それでいて優しそうな声が室内から響いた

それを確認すると龍也は病室の扉を開けて、そして室内へと入っていく

病室の中は特に不思議なものではなく、ごく普通の病室

天井は真っ白で、室内も余計なものがない白に統一されている

だが……

「(き、きつい……!)」

其を気にならなくなるほどの天力の濃度が濃すぎる……

優衣が入ったら確実に体調不良になる……

天力を操れないから……

真っ白なベッドの上に上半身を上げて本を読んでいた少年が龍也の方をゆっくりと首を動かせて見てきた

「―――誰ですか?」

「あ、初めまして、九重龍也……織斑千冬さんと共にミサイルを迎撃した式神使いです」

此が後に"白雷の龍人"、織斑一夏と"翠樹の龍人"、九重龍也の邂逅だった

「(少し話をして警戒心を薄めないとな……あと天力も……)」

龍也はそう思って会話するのだった…… 
 

 
後書き
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