インフィニット・ストラトス if 織斑一夏が女だったら
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第六話《不安》
前書き
何か書くのうまくなってきてね!?と、調子に乗る自分でした。
「千冬姉、俺って、いつから一人称が『俺』になった?」
俺は、何気なく、尋ねた。
千冬の書類を読む手が止まる。
ーー千冬姉は、嘘を着く瞬間、少しの間だけ目をつぶる。
織斑千冬は少し目をつぶってから話始めた。
「何を言っているんだ。最初からそうだっただろう。」
「千冬姉、嘘をつかないでくれ。本当の事をいってくれ!」
「お前の事はお前がよく知っているはずだろう。」
どうしてだ!どうして隠すんだ!
「千冬姉!俺は・・・」コンコンコン。「織斑先生・・・少しお話があります。お時間よろしいでしょうか?」
言葉が山田先生に遮られる。くそっ。タイミングが悪い。
「山田先生。わかりました。すぐにむかいます。」
千冬は、俺を一度見、なにかを言いかけたがなにも言わずに部屋を出た。
言わんとすることは分かっている。『あまり、余計なことは考えるな』だ。
俺は、夕食を摂りながら一人称が何時から『俺』になったか考えていた。
だが、なにもわからない。『俺』は何時から『私』でなくなったのか。夢でみた映像の時期は覚えている。
なのに。『夢でみた映像』しか、思い出せない。
『なにか』が俺の思考の邪魔をし、深く思い出せない。
その『なにか』は、小学生の頃の記憶にすべて現れる。
夕食はとても豪華だ。とても美味しいのだろう。たが、喉をとおらない。
自分は、なぜこんな状態になっているのか。ただ、不安だった。
夕食をとった後、俺は部屋に戻らずに中庭を眺めていた。
遠くの山を眺められるその庭は、こぢんまりとはしているが丁寧に慣らされた白い石や、小さな池が月の光を反射し、周辺をより明るくしている。
誰もが感銘を受け、見入るだろうその景色も、今の俺にとっては間接的に見る風景と何ら変わらない、
携帯ディスプレイを開き、性同一性障害について調べた。
【性同一性障害。】
大多数の人々は、身体的性別と性同一性を有するが、まれに自身の身体の性別を十分に理解しているものの、自身の性同一性に一致しない人々もいる。そうした著しい性別の不連続性(Disorder)を抱える状態を医学的に 性同一性障害 という。・・・・・・(中略)・・・・・・それぞれ必ずしも一致しない場合があることがわかった 。性同一性障害は、何らかの原因で、生まれつき身体的性別と、性同一性に関わる脳の一部とが、それぞれ一致しない状態で出生したと考えられている
生まれつき身体的性別と、性同一性に関わる脳の一部とが、生まれつき身体的性別と、性同一性に関わる脳の一部とが、それぞれ一致しない状態で出生したと考えられている
それぞれ一致しない状態で出生したと考えられている
一致しない状態で『出生』したと
『出生』
ーー俺は。確かに。『私』を。使っていた。
じゃあ。俺は。
性同一性障害。でない俺は。
一体。
何だ?
鼓動がうるさいくらい激しくなる。
嫌な汗が吹き出してくる。
ーーーー不安
それだけが、俺の中にあった。
俺は一体何なのか。
なぜ、男だと思えてしまうのか。
なぜ、中学以前を思い出せないのか。
なぜ、千冬姉は隠したのか。
なぜ、今まで気づけなかったのか。
不安。
俺の存在に対しての不安。
「あーっ、おりむーにとられてるー」
不意に声がし、俺はディスプレイを隠した。おっとりとし、聞きなれた声。
のほほんさん。俺の側にひどくゆっくりと駆け寄り、アザラシのように倒れる。
「この床がねー、一番ひんやりする気がするんだー」
いつも通りののほほんさん。自由気ままに生きている。
例え、俺に何が起こっていても、世界はいつも通りに動いている。
『余計なことは考えるな』
たしかに、そうだ。
俺は、俺なんだから。
「冷たい床もいいけど、ちゃんと景色もたのしみなよ」
少しだけ、軽くなった気がした。
午後十時、俺の部屋には読書好きの田島さん、オカルト好きの竹下さんとの六畳間。
とても静かだ。消灯前一時間は部屋から出ることを禁止されている。規則を破る人はいない。千冬姉がいるから。
俺は少し早いが、寝ることにした。
今日は色々あって疲れてしまったのか、布団に包まれたらすぐ、眠気が襲ってきた。
俺は俺。それでいいんだ。
「明日は赤飯だね~」
篠ノ之束は明日起こるであろうイベントを、待ち焦がれていた。
「これで~箒ちゃんは~」
口ずさみながら指を投影キーボードに走らせる。
空中投影ディスプレイには、
『箒ちゃんデビュープログラム!』と、可愛らしくデコレーションされている文字が写し出されていた。
後書き
次回は三日後くらいになりそうです。
予定は未定だがなぁ!フハハハハ(°∀°)
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