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オズのカエルマン

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第五幕その一

                      第五幕  ルーンの村
 一行はギリキンの国の中を進んでいました、この国はといいますと。
「本当に何でもね」
「紫だね」
「うん、草も木もお家もね」
 ジョージとカルロスが神宝に答えます、そのギリキンの国を歩きつつ見回しつつです。黄色い煉瓦の道を歩きながら。
「紫色だね」
「何もかもが」
「うん、こういうのを見るとね」
 それこそとも言う神宝でした。
「ギリキンの国に来たって思うね」
「田畑も紫でね」
「それも鮮やかな紫で」
「本当にね」
「ここはギリキンの国だよね」
 こうしたことをお話しつつでした、ギリキンの国を見ているのでした。
 そしてです、神宝は畑の西瓜も見ました、その西瓜はといいますと。
「いや、西瓜も」
「紫なのね」 
 恵梨香が応えます。
「紫と黒のね」
「縞模様だね」
「西瓜の中もかしら」
「赤とか黄色じゃなくてね」
「紫よね」
「うん、そうだよ」
 二人にです、魔法使いが答えました。
「他の国の西瓜と一緒で」
「ギリキンの色で」
「紫だよ」
 ギリキンの色であるこの色だというのです、西瓜の中も。
「とても美味しいよ」
「何かそう聞きますと」
 ナターシャが言うことはといいますと。
「食べたくなりました」
「ギリキンの西瓜をだね」
「はい、かなり」
 クールですが実際に食べたそうなお顔です。
「そうなりました」
「そうだね、じゃあね」
「また機会があれば」
「ギリキンの西瓜を食べよう」
 その紫のそれをです。
「是非ね」
「ええ、それじゃあ」
「これから」
 こうしたことをお話してでした、一行は。
 先に進んでいきます、ギリキンの人達のお家が煉瓦のさ右にあって農作業をしたり牧場で牛や羊のお世話をしています。
 そしてです、その人達もです。
 日が下がるにつれてでした、お家の中に戻っていきます。そして徐々に赤が深まり暗くなっていく中でなのでした。
 魔法使いは皆にです、こう言いました。
「さて、夜になるから」
「もう僕達もだね」 
 カエルマンが魔法使いに応えます。
「休もうというんだね」
「そうしよう」
 こう言うのでした。
「そろそろね」
「そうだね、じゃあね」
「テントを作ろう」
 休む為のそれをというのです。
「それと身体を奇麗にする為に」
「あそこに湖があるよ」
 カエルマンは左手の少し離れた場所に湖を見付けてそうして魔法使いに対してその場所を指し示しました。
「丁渡いい具合にね」
「そうだね、それじゃあね」
「ここで休むべきだね」
「うん、あそこの近くでね」
 その湖のというのです。 
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