オズのカエルマン
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第四幕その十
「けれどね」
「ツナサンドはなの」
「そもそもツナ自体が」
「日本の食べものなのね」
「そうだよ、本当にね」
「ううん、それでツナサンドも」
また言う恵梨香でした、お話しつつです。
「アメリカに入るまではオズの国に」
「うん、僕もね」
そしてです、ジョーゾも野菜サンドを食べつつ恵梨香にお話しました。
「これまで見てこなかったから」
「ツナサンドは」
「日系人の人がやっているレストランで見るまでは」
ジョージが日本に来るまで住んでいたその街のお店です。
「見なかったよ」
「そうなのね」
「こうしたお料理って多いわね」
ナターシャはとても分厚いステーキサンドを食べています、とても大きいですがお肉はとても柔らかくてよく焼けています。
「日本人が気付いていない日本のお料理」
「日本人がアレンジした」
「そう、独特のね」
「洋食とかもそうで」
「ツナサンドも」
「そうなるわ」
こうお話するのでした、恵梨香に。
「このサンドイッチもね」
「そうなのね」
「僕もね」
また言うカエルマンでした。
「最近までこのサンドイッチ知らなかったよ」
「このサンドイッチを知っている日本人がアメリカに来るまでは」
「そうだったよ、けれどね」
それでもとも言うのでした。
「このサンドイッチはいいよ」
「美味しいんですね」
「本当にね。幾らでも食べられるよ」
「後はね」
魔法使いはごくごくと葡萄のジュースをコップに入れたものを飲みながらそのうえでこうもお話するのでした。
「ジュースも飲もう」
「それもだね」
「うん、とても美味しいよ」
「凄く新鮮な葡萄から作ったものですね」
ケーキもその葡萄ジュースを飲んでいます、そのうえでの言葉です。
「このジュースは」
「うん、そうだね」
「とても甘くてそれでいて飲みやすいです」
「葡萄は美味しいだけじゃなくてね」
「身体にも凄くいいですよね」
「だからこれも出したんだ」
健康のことも考えてだというのです。
「そうだったんだ」
「そうですか」
「それならね」
「はい、このジュースも飲んで」
「楽しもうね」
「わかりました、あと」
そのジュースも飲みつつです、ケーキが今度言うことはといいますと。
「デザートですが」
「うん、全部食べた後で出そうね」
「何がいいでしょうか」
「そうだね、ここは」
少し考えてからです、カエルマンは答えました。
「タルトかな」
「それですか」
「うん、それがいいかな」
ここでカエルマンが思いついたのはこのデザートでした。
「それがいいかな」
「それじゃあ」
「うん、後で出すよ」
「何のタルトですか?」
神宝が具体的にどのタルトなのかを尋ねました。
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