現れた冥王の宿敵
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第5話 ナンパ?
前書き
前回のショッピングの続きで行かせて頂きます。
言い忘れましたが、時間軸はエンシェントドラゴンを倒した後の設定。
そうこうしている内に、すっかり昼時の時間になっていた。
サツキ『≪ギュルルルル〜〜≫お腹すいた……。』
サツキのお腹が鳴った。
諸葉『もう、昼飯の時間だからな。』
麻耶『それじゃあお昼にするのです。≪ニパッ≫』
百地『とはいえ……。』
ソフィア『実戦部隊隊員とはいえ、手持ちはそんなに温かくありまセーン。』
静乃『なら、私が出そうかしら?』
レーシャ『どうせ餌付けする気だろう?』
静乃『あら、ばれたかしら?』
サツキ『ならば絶対お断りよ‼︎』
『『『(怖い……。)』』』
諸葉達はお昼にしたかったが、いくら実戦部隊隊員でも、手持ちはそんなに温かくはない。静乃がお代を出そうと言ったが、レーシャは静乃の企みを見抜き、サツキは断った。他の女子生徒3人は、そんな彼女達を見て怖いと思った。
因みにこの女子生徒は、ショッピングに同行して来た諸葉のクラスメイトの女子生徒の事だ。
ーーーー
一木『なら私が出そうか?手持ちは結構あるから。大丈夫、餌付けとかそんな事はしないから。』
諸葉『ならば、お願いするよ。』
と言う訳で、諸葉達は一木の奢りで昼食を摂る事にした。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
そして諸葉達がレストランに入ると…、
『『『『『……。』』』』』
従業員からお客までの全員が、諸葉達に見惚れた。
諸葉『またか……。』
サツキ『どうせ私達じゃなくて……。』
レーシャ『芝山の事だろうな。』
静乃『としか言えないわね。』
『『『『うんうん。』』』』
一木『……。』
諸葉達は、一木を除いて疲れた様な表情をした。
見惚れている相手が誰だか、検討がついていたからだ。
ーーーー
『あの男性服の娘、綺麗ね〜〜。』
『本当、モデルさんみたい。』
『ね〜〜。』
諸葉達が察した通り、注目されていたのは、やはり一木。
諸葉達にとって、見慣れたといえば見慣れた事。
だが見る度に疲れが出て来る。
ーーーー
その時、従業員らしき女性店員が、諸葉達の元に歩み寄った。
『いらっしゃいませ。席にご案内致します。』
従業員は深々とお辞儀して、諸葉達を席に誘導した。
従業員が誘導したのは、通りから店内を見渡せる窓際の席だった。1つのテーブルに4人座れる所で、1組目は諸葉,サツキ,静乃,レーシャ、2組目は百地,ソフィア,麻耶、3組目は一木と女子生徒3人となった。窓際の席の為、通りを歩く通行人から諸葉達の姿はハッキリと見える。
『『『『『……。』』』』』
やはり通行人からの目に止まる。サツキ達もとより、一木に見惚れているのだろう。諸葉達を見てから、店内に入って行く人も少なくない。
ーーーー
『『『『『……。≪ゴオオオオ〜〜〜≫』』』』』
同時に、女性を連れていない男性客は、嫉妬の念を燃やしながら諸葉の方を睨んだ。美少女10(否9)人と一緒にいる男子を見たら、誰だってそうするだろう。
それはさて置き…、
ーーーーーーーーーー
サツキ『ちょっとレーシャ‼︎何で兄様の隣の席に座ろうとしてるのよ⁉︎』
レーシャ『兄の隣に妹が座るのは当然だろ?』
サツキ『あんたは妹じゃないでしょうが‼︎だったら、前世で兄様の妹だった私が座るに決まってるでしょうが‼︎』
レーシャ『ほう、そっちがそう言うのなら、力ずくで奪うまでだな。』
サツキ『ほーっほっほっほ‼︎あんたなんかが、この私を倒せるのかしらね〜〜⁉︎』
レーシャ『それはどうかな?もとより、私はお前より胸が大きいから、誘惑して既成事実を作ればこっちのものだ。』
サツキ『ムッキ〜〜、胸の話を出すなんて卑怯よ‼︎』
レーシャ『ふっ……。』
諸葉の隣の席を巡って、サツキとレーシャが睨み合った。レーシャの宣戦布告と取っていいべき挑発に乗ったサツキだが、レーシャが胸の話を出した事で大いに悔しがり、レーシャは“勝った。”と言わんばかりの笑みを浮かべた。
女性読者には大変失礼かもしれませんが、サツキ,静乃,レーシャの中で、サツキは1番胸が小さい。静乃は大きいとはいえ、おそらくレーシャに劣るであろう。
だがどちらにしても、レーシャの言う通り、既成事実を作ってしまえば怖い物無しと言った所だろう。
ーーーー
話を戻すが、サツキとレーシャは暫しその場で睨み合った。この時、諸葉は黙っていた。そんな時…、
静乃『……。≪ササッ≫』
静乃はサツキとレーシャに気づかれない様に、諸葉の隣に腰掛けた。
諸葉『し、静乃⁉︎』
静乃『いいでしょ、も ろ は?≪ムニッ≫』
諸葉『⁉︎え、えっと…、別にいいけど……////。』
静乃『ならよろしい。』
『『漆原‼︎』』
諸葉は驚いたが、静乃が諸葉の手を自分の胸に当てて諸葉を誘惑。この誘惑に負けた諸葉は従うしかなかったが、サツキとレーシャが即座に反応した。
サツキ『抜け駆けなんて卑怯よ、漆原‼︎』
レーシャ『そうだ、正々堂々と勝負だ。』
静乃『あら、既成事実を作ってしまえばこちらの物とか言ったのは誰だったかしら?』
レーシャ『おのれ……。』
サツキ『ぐうっ……。』
サツキとレーシャは静乃に抗議したが、逆に言い返されてしまった2人は悔しがった。
ーーーー
サツキ『けど、だからって兄様を渡す気は毛頭無いわ‼︎』
レーシャ『力ずくで奪ってやるまで‼︎』
静乃『臨む所よ。』
『『『……。≪バチバチバチッ‼︎≫』』』
諸葉『おっおい、こんな所で喧嘩は……』
『『『黙ってて‼︎』』』
諸葉『はい……。(汗)』
だが2人は諦めきれず、宣戦布告同然の一言を言い放った。静乃も挑発に乗り、3人は火花を散らせながら睨み合う。諸葉はそんな3人を宥めようとしたが、逆に一喝されて黙るしかなかった。仮に黙らなかったら、3人にフルボッコにされかねないからだ。幾らランクSの実力を有する諸葉でも、サツキ達3人が相手では流石に話が違う、1分も持たずに沈黙されてしまうだろう。
ーーーー
一方の店員達は、どうしたら良いのかとオロオロしていた。
睨み合いが殴り合いになろうとしたその時…、
≪ツンツン≫
サツキが誰かに後ろから突つかれた。
サツキ『何よ⁉︎』
サツキが振り向いたその瞬間…、
≪ヒュン‼︎≫
サツキ『ひっ‼︎』
一木『……。』
一木が<双刃妖刀 虎牙,狼牙>を顕現させてサツキに刃を向けたのだ。この時一木は、殺意の念をサツキ達に向けている。
因みにサツキ達は、一木の動きに気付けなかった。
一木『ここは食事したり会話したりする所だ。これ以上騒ぐなら、ここでお前等を血祭りにしてもいいんだぞ。』
『『『……。(汗)』』』
この一言で3人は静まり、結局静乃が諸葉の隣で、諸葉の向かいにサツキ、静乃の向かいにレーシャが座る事となった。
それを確認した一木は、即座に剣を収めた。
一方のお客や従業員は血の気が引いた様な表情を浮かべていた。
ーーーーーーーーーー
その後、諸葉達は昼食を摂り始めた。
一方のお客や従業員は、落ち着きを取り戻して会話を続けた。
ーーーー
一方、店内奥では…、
『やけに騒がしいな。どうかしたか?』
先程の騒動に不信を思った店長が出て来て、従業員が事情を説明した。
『なるほど、窓際のお客様方がね。』
『ですが、何とか静まりましたが……お客様からは、大変人気となっております。』
『そうか、ならいい。‼︎そうだ、おい、ウチの店自慢のパフェをそのお客様方にサービスしてやれ。そのお客様方を出来る限り長く、この店に留めるんだ。』
『かしこまりました。』
店員の証言に納得した店長は、店自慢のパフェを諸葉達に出す様に言った。
ーーーー
命じられた店員は早速、店自慢のパフェを諸葉達に差し出した。
『どうぞ、我が店自慢のパフェでございます。特別にあなた様方にサービス致します。』
パフェは、クリームの周りに苺や葡萄を含めた10種類近くのフルーツがトッピングされたパフェだった。とはいえ、そのパフェの値段は1200円くらい、普通ならば、手を出し難いパフェである。それを諸葉達に出すと言う事は、恐らく宣伝の為だろう。
サツキ『本当?ありがとう‼︎』
静乃『有難く頂くわ。』
レーシャ『恩に着る。』
諸葉『どうもすみません。』
麻耶『美味しそうなのです。≪ニパッ≫』
百地『早速頂くか。』
ソフィア『そうするのデース。』
諸葉達は出されたパフェを一口。
≪パクッ≫
諸葉『美味い。』
サツキ『絶品ね。』
静乃『中々ね。』
レーシャ『最高の味だな。』
麻耶『なのです。≪ニパッ≫』
ソフィア『このパフェの美味しさは、ランクS並の美味しさデース。』
百地『フルーツの果汁がクリームにミックスして…最高。』
『凄い美味しい。』
『こんなに美味しいパフェは食べた事無い。』
『本当本当。』
一木『私は甘い物が好きだから良いね、このパフェ。流石は、店自慢のパフェだね。』
『『『『『‼︎』』』』』
諸葉達から高評価を受けた。
特に、一木の感想を聞いたお客が反応。
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『店自慢のパフェを下さい‼︎』
『私も私も‼︎』
『こちらもお願いします‼︎』
お客達は諸葉達が食べたパフェを注文し始めた。
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店長『Good‼︎』
店長は店員にガッツポーズした。店長の目論みによって、店は大繁盛となった。
そして、食事を終えた一行を店を後にした。無論代金を払ったのは一木。金額は1万円を超えたが、一木は気にしていない。
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店を出た一行は、ショッピングモール内を歩き始めた。
そんな時…、
『なぁ、そこの綺麗なねえちゃん。こんな奴とじゃなくて、俺達と一緒に歩かない?』
『そうそう。』
ゴロスリらしき男性2人が、一木に話し掛けて来た。
一木を女性と勘違いしているのだろう。
一木『私は女じゃなくて男だ。もとより、お前等みたいなイケスカン奴等と歩く程、こっちはそうお人好しではない。』
これに対し、一木は言い切り捨てた。
これを聞いたゴロスリ2人はキレた。
『何だと⁉︎人が折角誘ってんのに断るなんて、いい度胸じゃあねえか‼︎』
『こうなったら、痛めつけてでも引っ張り出してやる‼︎』
ゴロスリ2人は一木に敵意を向け始めた。一方、諸葉達は“終わったな。”と言わんばかりの表情を浮かべた。
無理もないだろう。一木は諸葉達と同じ“救世主”、それに対して、相手はただの一般人にしか見えない。
勝敗は目に見えたも同然。
『『うら〜〜〜‼︎』』
にも関わらず、ゴロスリ2人は、一木に襲い掛かった。
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その後の結果は検討がつくかと思いますが、ゴロスリ2人は一木の返り討ちに遭い沈黙、その後諸葉達が警察に通報して逮捕された。
一木『……。』
一方の一木は、そっぽを向いて黙っていた。
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そんな事がありながら、買い物は終了。
『『『『『……。』』』』』
一木『……。』
一木を除いた諸葉達が疲れた表情で帰って来た。
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疲れた表情で帰って来た諸葉達を見かけた校長は、頭上に?マークが浮かんだとか……
後書き
今回はここまでにします。次回作の公開は、今の所未定です。
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